FIRE4%ルールは経済的不自由への元凶?僕の代替策

2023-06-01

経済的自由・FIRE 資産形成・資産運用

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14か月前、FIREを達成し「完全リタイア生活」を築こうと土俵に立つと、「4%利回り」の資産運用は怖く、経済的・精神的自由が遠のくと慄きました。

そこで、いかに「心穏やかなるリタイア生活」を送るかと考えながら、僕が取ってきた対策は3つです。

①資産の安全性:防衛的な資産運用にして経済不況でもリスクを被らない状態にすること

②計画の妥当性:その資産運用(低利回り)でも生涯の資金計画として妥当性があること

③緩い実行管理:「ほったらかしの資産運用」で「お金に囚われない=精神的自由」を得ること

今回、FIRE4%ルールをとっとと捨てて、こうしたいきさつに至った経緯と現状を綴ります。

4%ルールとは

FIREを目指す人にとっては常識となっている「4%ルール」ですが、簡単におさらいをします。

年間に必要となる生活費の25倍の資産を築けば、その資産額を年4%の利回りで資産運用することで得られる運用益で、理論的には、資産を減らさずに生活できるというものです。

例えば、年間生活費が240万円(20万円/月)の場合、FIREに必要な所要額は6,000万円(240万円×25)です。

6,000万円を築けば、その後、毎年240万円(4%)の配当金を得ることで、資産を減らすことなく生活していけます。

もちろん、保有資産の全額を運用するのは現実的ではありませんし、実際の運用益にも源泉税等がかかってきます。

また、この考え方となる前提は、米国市場での運用であって、日本の資産運用でこの数字を出すのは容易なことではありません。

このことは、多くの方が知っている事実ですが、実際、FIREをするときに各自がどう資産運用に向き合うかは千差万別です。

僕のFIREの目的と手段(資産所得)

僕は、ブログにも掲げている通り「自由で楽しい完全リタイア生活」をライフスタイルの目標としています。

FIREは、そんなライフスタイルを築く手段です。

会社員時代は給与収入もあり、会社員という安全な人的資産運用をしている分、株式投資等はまるで恐れもなく、4%以上を目指してやってきました。

ですがリタイアして、しかも「自由で楽しい」生活を実現しようとなると、「4%ルール」といった無理な資産運用に気を揉みたくないと感じました。

僕のようなビビりでは、相場が気になる毎日となると、せっかくの「自由で楽しい日々」が遠ざかってしまい、本末転倒となるからです。

経済的自由を得ながら、経済的不自由を感じる生活って、全く無意味です。

ということで、4%ルールは拘らず、3つの代替策を実施しました。

金融資産の安全性を高める

1つ目が金融資産の安全性を高めることです。

僕の資産所得は、①資産運用益、②不動産収入です。

60歳以降は他の資産所得もあるので、資産運用は無理をせず、まずは現預金比率を圧縮し、なるべく資産全体を何らかの(安全を中心に)運用するように舵を切りました。

2022年の3月末にリタイアしてから、1年をかけて徐々に、アセットアロケーション(資産配分)を防衛的構成に変えました。

その結果、最終的(現在)の資産運用は4%ではなく1.5%の運用益になっています。

その分、経済不況等のリスクに耐用できうる安全性があるので、「ほったらかしで資産運用」ができ、安心できる状態ではあります。

詳細はこちらに記事を書いています。

【金融資産と利回り分析】資産配分と運用利回り実績をマッピングしたら利回りが僅か1.5%だった・・

FIRE生活を維持できる妥当性(FIREシュミレーション)

こうした防衛的な資産運用により資産所得が少なくなるので、収支シュミレーションの想定も変わってきます。

そこで2つ目は、FIRE前のシュミレーションをいまいちど再計算することです。

なにしろリアルのFIRE生活は会社員時代の想像や想定とは違います。

会社員時代の生活費とは違って、時間もあるので、あれこれ趣味や習い事に想像以上の費用がかかります。

それをブレーキもかけずにやりだしたので、FIRE後のリアルな生活コスト(体験コストが大きいが)は想定以上に膨らみました。

そこで、こうしたコストの違いや、1.5%の資産所得を前提に、シュミレーションをし直すことで、たとえ机上の計算であっても、先行きを明確にすることで、心の平穏を保つにはプラス効果です。

シュミレーションの再計算の記事はこちらです。

【FIREシュミレーション】リタイア後の収支実績値を使い、金融資産残高の推移を可視化した

FIRE生活中の資産残高等の定点観測

こうした計画をしっかり作ったあと、3つ目のアクションが、月1回の定期的な資産管理を行うことです。

「新規の投資や売り買いは最低限に留める」という方針の上で、月1回の資産管理をするぐらいであれば時間も取られません。

その意図は「自由で楽しい完全リタイア生活」を送るために、なるべく「お金のことを考える時間を減らす」ためです。

月1回、金融資産残高の推移、時価評価額を反映した資産配分の確認、個人バランスシートによる純資産の推移などを計算します。

まだまだ手作業で、もっと自動化できる部分はあります。

でもとりあえずは「お金に囚われない」という環境が少しずつできつつあります。

定点観測の記事はこのような感じです。

【金融資産分析】リタイア13ヵ月目の集計結果と反省(2023年5月末時点)

それで不安のないFIRE生活か?

以上の3つの対策(代替策)で、当初の4%ルールとは違った展開をしました。

整理すると、

①防衛的な資産配分(アセットアロケーション)で1.5%の運用益だが安心を得る。

②FIREシュミレーションを再計算し、計画上の妥当性を再確認する。

③月1回の資産管理の定点観測で計画に狂いがないことを適宜、確認していく。

ということです。

終わりに

以上のように、FIRE前の机上の論理(4%ルール)と、現実にFIREを達成した後のアクションは異なってきました。

人生の目的が「自由で楽しい完全リタイア生活」である以上、4%ルールに固執し「不安だらけの完全リタイア生活」では意味がないからです。

もちろん、何が正しいかは人それぞれです。

FIRE後もバリバリ投資や資産運用で極みをいくFIRE兄の皆さんにはそのメンタルもチャレンジも感服しますし、一方で自分は上野動物園でみかけたミーヤキャットなみにビビりだなと痛感です⤵

資産を取り崩す日々の残課題として「現預金が減るストレス」への折り合いも必要です。

昨日の記事で、「お金の不安は減ったがどこか腑に落ちない。お金に囚われない精神世界に届くには何か足りない」と書きました。

あれから考え、ふと思った「仮説」は、「お金が減るストレス」より「お金を使う意義」に目を向けてみるか?という点です。

この数か月はあえて「計画が狂うから」といった支出ブレーキもかけずに趣味や新たな勉強に時間もお金も際限なく注いだ分、いろいろと気がついたことがあります。

明日の記事は、お金の使い方を遡って分析し、何が見つけられるかを試すつもりです。

一歩一歩、目標に向けて前進しかあり(でき)ません。

僕が買ったのは悲しいかな 片道切符のFIRE ですからね・・。


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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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