今回はリタイアから37カ月目で、いつもと少し視点を変え、資産管理そのものが僕の「願望」や「恐れ」をどのように反映しているかを自己分析しながら実施してみました。
資産状況は「金融資産」と「純資産」についての推移と構成分析です。
金融資産の推移
金融資産は、現預金、株式、債券、年金保険等の資産総額です(不動産は含まず)。
今回の着地と月次推移
2025年6月末時点の金融資産は、リタイア時(2022年5月末)比で105.0%。前月比+0.8%で、リタイア後としては2番目の高値です(最高は105.4%)。
とはいえ、キャッシュフローでは「資産所得 > 支出」で赤字構造。つまり、生活としては安定しているものの、現預金が増えているわけではありません。
評価額ベースでの増加要因は、ポンド高(193.87→197.45)と株価の回復です(ドルはほぼ横ばい)。
ミクロ変化とマクロ変化
なお、金融資産の評価増のグラフ(拡大版)は、僕にとってあまり大きな意味がありません。
僕にとって意味があるのはこの動きです。
これは同じ金融資産を目盛りを拡大せずそのまま(マクロ)で表示したものです。
この、シンプルに「金融資産は横ばいである」という状況こそがみたいポイントです。
なぜ「横ばい」が理想か(自分の願望)
この横ばいが大事だと思う理由は、「評価額ベースで減っていなければ良し」というのが自分の最大の「安心ライン」だからです。
資産を増やそうといった欲を持たず、かといって減り続ける不安も抱かない、お金とのちょうど良い距離感だからです。
なぜなら僕にとって、仕事もそうですが、お金にも束縛されたくありません。
「自由を謳歌できるための安心の生活基盤」こそが大事だからです。
自由を支える3つの基盤
なお、その自由を支える基盤(インフラ)は3つあります。
それは①健康、②時間(可処分時間)、③お金です。
そのどれもが「減らないこと」が大事です。
健康は自由を活用するために不可欠です。なので毎日ジムにいったり、好きな時間に寝たり起きたりの「ノーストレス生活」で心身の健康をフラット(目減りしない)を維持しています。
可処分時間は、完全リタイアをしている限り時間(可処分時間)は減りません。
お金は、自分が資産構成やポートフォリオをうまく組むことでフラットになるようにリバランスしたりチューニングしています。
このグラフはまるで「心肺停止??」ともいえるフラットさですが、それこそが自分のなかでは「アート」のように求めているものです。
資産構成
その金融資産をフラットに保つため、ずっとバランスを調整し続けてきました。
誰もがやっている資産運用ではあるので、アートというと大げさですが、ちなみに通貨ベースと構成ベース(その内部ポートフォリオ含む)も分散させフラットをめざしてきました。
2025年6月末時点でのスナップショットがこの構成です。
通貨別(円グラフ左)
通貨配分は(円:外貨=5:5)で理想的な配分です。
なお、通貨別の中区分は、円:欧米通貨:新興国通貨=5:3:2です。
ちなみに、今回のミクロ分析で「ドルはほぼ横ばいながらポンドが高くなった」と要因把握しました。
そこからリバランスプランを進めています。
ポンドをドル転すれば、この外貨比率を変えずに、実質的な外貨資産評価高は増えていくとのシナリオです。(トランプ圧力によるドル安という現状認識だから今相対的に強いポンドを弱いドルに変えていく)。
こうした歪みは、マーケットで時々起きるので、そんな時流を使って通貨間の微調整を進めるというシナリオです。
資産種別(円グラフ右)
これも先月から大きな変化はありませんが、相場が混乱し株価が下落するたびに買いましているので、少しつず株価上昇の恩恵は受けています。
資産の“出口”としての純資産
金融資産においては、お金とのちょうど良い距離感を保ち、そして「お金にも縛られない自由」を得るため「横ばいが安心材料」ですが、一方で、不動産を含む純資産は「将来の資産の出口」として成長を安心材料と位置づけています。
この純資産(=金融資産+不動産時価-借入)は、2025年6月末時点でリタイア時比128%です。
流動性の低い不動産は一旦保有すると市場任せ(金融資産のように組み換えられない)ゆえ、流動性の高い金融資産側で収支とリスクの均衡を、適宜、リバランスして保ちながら、純資産側は少しずつ増えるの構造を全体の投資戦略として持っています。
不動産は、借入金の返済(毎月のローン返済)で純資産が積みあがるので、これはあたかも積立投資をしているのと同じ位置付けで進めています。
*「純資産=金融資産+不動産時価評価額-借入金」
終わりに
こうして37カ月の月次分析でわかったのは、僕には「資産を大きく増やしたい」というモチベーションはあまりなくて、むしろ、生活インフラとしての金融資産が「減らずに安定している」ことを確認するために分析をしています。
もし僕が「もっと資産を増やしたい」と考えていたら、資産クラス毎のリターン比較、リスク対比、シャープレシオなど、より戦略的かつアクティブな分析や組み換えをしていると思います。
となると、資産管理のやり方(分析の切り口や何をみてどう感じるか)は、実は自分の欲や恐れを反映している「鏡」ともいえます。
僕にとって大事なのは、自由を活用し続けるため、①健康、②(可処分)時間、③お金といった「自由のインフラ」が欠損しないよう、横ばいを目指すなかで、月次分析しています。
これが、僕のリタイア生活での心がけの根幹にあるのだとも気づきます。