定年退職を無事に迎え、ホッとした夫に対して、妻がある秘密を告白する・・というThe Gold Onlineの記事を読みました。
あまりに衝撃的だったので、今日はそのことを綴ります。
定年退職の翌日、突然明かされた「1,000万円の秘密」
これは、月収64万円、退職金2,700万円の60歳の夫が無事に定年を迎え、夫婦で祝杯を挙げた翌日、なんの変哲もない朝に妻が長年の「隠し事」を告白します。
その隠し事とは、妻の実家が15年前に経営難に陥り、多額の借金を抱える中、妻は夫に相談することなく総額1,000万円を超える支援をしてきたというものです。
妻としては、家計を支える夫に余計な心配をかけたくない一心で、黙って自分の貯蓄や日々の生活費を切り詰めた中から送金を続けていたのです。
確かに、一般的には「とんでもない話」として扱われる類のものかもしれませんが、僕がもっと驚いたのは、この事実に直面した夫の「受け止め方」でした。
〈月収64万円〉〈退職金2,700万円〉60歳夫、無事、定年を迎えて祝杯。翌日、隣で微笑んでいたはずの妻の「とんでもない秘密」が発覚
衝撃の本質は「金額」より「反応」だった
その告白を受けた夫の反応は、
想像をはるかに超えるその金額に、健一さんは頭を鈍器で殴られたような衝撃を覚えました。年収に相当する金額が、家庭の財布から、自分の知らないうちに消えていたわけですから仕方がありません。
たしかに、1,000万円という金額が知らないところで動いていたのはショックですし、会計上の損失としも小さくはありません。
ですが僕が驚愕したのは、これを「お金の問題」として捉え、「夫婦間の信頼関係の欠如」という本質にあまり触れていないないことです。
それに、妻は「自分の貯蓄や節約」によってその金額を捻出したわけで、こうした妻の苦労や実家への思いをわかってあげられない夫でいながら、そこはなんとも思わないのか?とさえ感じます。
それどころか、
健一さんは、なぜ今まで話してくれなかったのかと良子さんを問い詰めたい気持ちと、一人で苦悩を抱え込ませてしまったことへのやるせない気持ちで、何ともいえない感情でいっぱいになりました。
というのも超絶驚きです。
「妻が話さなかった行動を問い詰める」より、「自分が妻を理解してこなかったことを謝罪する」が、先だと思ってしまうからです。
まあ、良い意味で「妻を信頼し任せていた」と解釈するようにはしました。
記事の結論にも驚愕
これは多分にThe Gold Onlineといった「お金」がテーマのコンテンツゆえ、軸足はあくまで「お金」であって「人間模様」ではないからだとは思います。とはいえ記事の締めくくりに、
「秘密を告白されたからといって、お金が戻ってくるわけではないですから、どうしようもないですよ。家計の管理もすべて任せっきりでしたし。これからはもう少し、自分も関与していこうと思っています」
と、解決の方向が「自分もお金の管理に関与?」となっています。
ここまでくると、「いや、その状態でさらに”お金に関与”とか、そっちじゃないでしょうよ!」と、モヤっと記事を読み終えました。
終わりに
いずれにしても、このケースで妻が本当に背負ってきたのは、金銭的な負担だけではなかったはずです。
苦しい実家の状況を言えなかったこと、そんな心細さ、そして苦しみを理解されなかったこと・・といった「孤独」であり「居場所のない孤立」が妻の苦難です。
そんな「夫婦関係に解決のメスをいれず、定年後のリタイア生活を”お金をしっかり管理していく”ということで、これから、本当に幸せに過ごせるのか?・・・」と思ってしまいました。
お金があっても幸せのない生活・・という着地に向かうのか、果たしてThe Gold Online?
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