FIREに迷った時の5つの判断軸~判断軸④(不確実性の対処)

2025-12-03

経済的自由・FIRE

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FIREや早期退職を検討するとき、多くの人は未来の不確実性を想定し、資産面のシミュレーションをしたり、生活習慣を整えたりと、さまざまな備えをします。

将来の収入、投資環境、インフレや税制、健康、家族の変化・・・と、気を配るテーマは尽きません。

しかしどれだけ調べても、未来の不確実性は明確にはなりません。むしろ、情報を増やすほど不安が増すことさえあります。

だからこそ重要なのは、

「変えられること/変えられないことを仕分けし、不確実さを対処する」に行きつきます。

今回はそのために、将来の事象を4つに整理する方法を紹介します。

Step1:不確実性を4つに分ける

軸は次の2つだけです。

  • 事象としてコントロールできるか(予測・操作が可能か)

  • 努力によって結果を変えられるか

この2軸で、未来の事象は4つの領域に分類できます。

  1. 行動で改善できる領域

  2. 仕組みで維持すべき領域

  3. 備えでしか対応できない領域

  4. 受容して共存するしかない領域

分類が明確になるだけで、判断に伴う迷いや心理負荷は大きく減ります。

ステップ2:分類ごとに「別の行動」を取る

① 行動で改善できる領域

支出、生活習慣、体力、学びなど、自分の意思で変えられるもの。

迷う時間があるなら行動したほうが早い領域です。

② 仕組みで維持すべき領域

家計管理、投資ルール、健康維持など、ここは「運用する仕組み」さえ整えておけば淡々と維持できます。

不安が生じるなら、仕組みと心理状態がズレているだけかもしれません。

③ 備えでしか対応できない領域

老い、不慮の病、災害、市場変動、制度変更など、ここは「努力で何とかしよう」としても無理がある領域です。

正解は、「対処療法としての備え」です。

余裕資金、保険、分散、バックアッププラン・・備えたら手放す。これ以外にありません。

④ 受容して共存するしかない領域

他人の感情、理不尽、曖昧な問題、答えのない迷いなど、備えることも難しく、確かな解もありません。

必要なのは、「現実の不完全さを認め、共存したり距離を取ったりする成熟した態度」です。

これは諦めではなく、不完全さや理不尽があるという現実は受け入れる(*理不尽を受け入れろと言っているわけではありません)ことです。

FIRE判断が混乱する理由(=不一致の発生)

この分類の狙いは、「対処すべき領域を取り間違えない」ことにあります。

混乱が起きる典型例は次のパターンです。

・③や④の領域を、①の「行動」で改善しようとする

・③や④を、②の「仕組み」で解決しようとする

すると、

・解のないものに解を迫る

・コントロールできないものを変えようとして疲弊する

・予測不能なものを予測しようとして不安が増す

という「判断の誤作動」が起きてしまいます。

FIRE判断の適正化:4分類ごとに取るべき行動

分類が定まれば、やるべきことは一気に明確になります。

①行動で改善できる領域 → 着手する

②仕組みで維持すべき領域 → 仕組化し習慣化する

③備えでしか対応できない領域 → 備えて手放す

④受容して共存するしかない領域 → 距離を取りつつ共存する

終わりに

FIREは「自由を手に入れる判断」であると同時に、「不確実性と向き合う判断」でもあります。

不確実性ゆえ、「FIREの判断は複雑そう」に見えますが、実はこの4つの行動に集約されます。

未来の曖昧さは消せませんが、曖昧さに振り回される必要もありません。

  • 変えられることと、変えられないことを明確に分ける

  • 分類ごとに別の行動を選ぶ

  • 解のない問題に答えを求めない

  • 不完全な世界を前提に、現実的な判断をする

こうした不確実性への適切な対処ができれば、FIRE判断は驚くほど軽くなります。

次は最後となる「主体的に決めたと言えるか、未来の自分に説明できるか」という後悔のない判断方法を綴ります。

FIREに迷った時の5つの判断軸~判断軸⑤(後悔を回避)



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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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