なぜ、FIRE後にお金を使えないのか!?

2025-08-13

アーリーリタイア生活 お金

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FIREを達成した直後、多くの人が感じるのは「使えるお金があるはずなのに、なぜか思い切って使えない」という不思議な感覚です。

僕自身も経験しましたし、周囲のFIRE達成者からも同じ声を何度も聞きました。

理由の一つは、FIRE達成までの長い期間で身についた投資・貯蓄思考がそのまま残っていることです。

今日は、この思考がどのように足を引っ張るのかについて整理します。

長期投資志向の副作用

FIRE前は貯蓄することが最優先です。

買い物では「今の価値」より「将来の価値」を重視して貯め込みがちです。

例えば、有名なコーヒーチェーン店で1杯455円、平日も休日も毎日飲むと、月に13,650円の出費です。

この金額を投資に回し、仮に年5%の複利で40年運用すれば約2,000万円、30年でも約1,000万円となります。

これは「少額の貯蓄も将来大化けする」と長期投資(30~40年)の重要性を解く記事として紹介したものの抜粋です。

日々の小さな出費をやめ老後資産2000万を作る”習慣の断捨離”を考えた

この「財布の紐が緩まない思考習慣」をFIRE前には当たり前にやってきたので、FIRE後も簡単には変わりません。

つい「今の支出(=現在価値)」を軽視し、「将来の資産額(将来価値)」を選びがちです。

FIREを目指す段階では大事な「長期投資マインド」ですが、FIRE後はこのマインドが足かせになるのです。

投資マインドのままでは消費を楽しめない理由

こうした「現在価値<将来価値」の思考の罠は、FIRE後に気づきますし補正しようと試みます。

その際に更に難しく感じるのは、「FIRE後の生活を豊かにする消費は、必ずしも数字で測れない」という問題です。

実際、「心が動く体験」、「人とのつながり」、「その瞬間の解放感」など、お金を使うことでいろいろと得られますが、その価値は測るのが難しいものです。

「浪費か投資か」という二分法ではダメで、「この使い方は、自分の人生の質をどれだけ上げるか」という「別の軸」で判断することが必要です。

そのための「意識転換」が大事です。

「守る」から「活かす」への意識転換

意識転換とは、つまり「FIRE後は、資産を増やすゲームから、資産を活かすゲームに切り替わる」と強く意識をすることです。

もちろん、「今この瞬間の3万円の旅で得られる思い出や人との出会いが重要か?」といった将来の2,000万円か今の3万円かと「将来価値vs現在価値」を比較することや、「その3万円は浪費か投資か?」の二分法で考える習慣を全部捨て去る必要はありません。

それよりも「これは今しか体力的・年齢的にできない体験か」や「もう2度目がない今だけのチャンスか」や「体験で得たものが将来の価値として残存するか」という、体験軸そのもので判断する比率を高めることが大事です。

終わりに

FIRE前の貯蓄・投資習慣は、FIRE達成までの大きな武器です。

ですがそれをFIRE後も引きずると「資産を守ること」が目的化してしまい、「資産を活かす感覚」が育ちません。

こうして長期投資でFIREを成功させた人ほど、FIRE後の「資産活用」への転換が難しくなります。

これがFIRE後にお金を使えない1つのカラクリです。

やはりFIRE後の生活は、資産を増やす知恵と同じくらい「資産を活かす感覚」を磨くことが大切です。

現在価値と将来価値という投資的思考、「浪費か投資家」の二分法も大事ですが、より軸足は「今しかできない体験か」、「その体験が将来に渡って幸福をもたらすか」といった発想で判断するよう、感覚を磨くことに僕も日々意識し努力しています。


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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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