時間の感覚は変化します。
いわゆる「1年があっという間に過ぎる」という体感時間ですが、これは歳を重ねるごと、更に早く過ぎるように感じます。
いわゆるジャネの法則です。
「歳をとると時間が早く過ぎる」と感じる法則〜体感時間の余命計算をした
ただ、「嫌な時間」は時に時間が過ぎるのを遅いと思わせてくれるものですが、アーリーリタイア生活で嫌な時間を過ごすことがない僕にとって、ますます時間が過ぎるのを止める手立てもありません。
そんなリタイア時から気になる「体感時間」というテーマでしたが、これをどう対処したか、綴りたいと思います。
大学4年間と会社員4年間の比較
僕はアーリーリタイア以降、この「早くなる体感時間」をどうにか遅らせることができないかと、いろいろ方法を探りました。
ヒントになったのが、大学時代と会社員時代の4年間を比較することです。
同じ4年を切っても、時間が濃く感じるのは当然、「大学時代>会社員時代」です。
その理由は、大学時代は友人、サークル、旅行、アルバイト、恋愛など、「新しい発見や刺激が頻繁に多数起こった」からだと思います。
沢山のことをして変化の大きかった4年間だと感じます。
一方、会社員時代の4年間に相当する記憶は「長期のプロジェクト」や「異動先の業務」というものです。
とはいえ、業務がルーティン化したり、新しい経験といっても大学時代ほど多岐多彩でもなく、大学時代の濃さには見劣りします。
新しい経験をあえて増やす
こうした比較から、「リタイア後は、時間の密度を上げるため意識的に新しいことに挑戦しよう」と過ごしてきています。
ブログ執筆、新しいスポーツ、これまでの人生で無縁だったりまるで興味のなかったチャレンジ(お遍路、家系図作り)、苦手だったDIY(空き家の購入とリノベーション)など、会社員時代にはしなかったことばかりです。
結果、リタイア後の4年間は「あれもした、これもした」と思える濃い時間になり、大学時代の4年間に近い過ごし方ができています。
会社員時代の6年分ほどと同等ではないかと感じています。
時間の密度を「コントロール」する
新しい経験は時間を濃くしますが、それでも嫌な時間やキツイと感じる時間は長く感じ、楽しい時間はあっという間に過ぎます。
例えば、歯医者で治療中に「早く時間がすぎないかな・・」と痛みに耐える時間が長く感じたり、ジムでウエイトトレーニングも10分がすごく長く感じます。ですが楽しい時間はあっという間です。
楽しい時間ばかりになるアーリーリタイア生活では、まるで時間が遅く感じる要素はありません。
そこで僕は新たな仮説を立てました。
「時間が早く過ぎたと感じないためには、その時間を頻繁に振り返る」です。
例えば、新しい挑戦や楽しい出来事の直後に、時々、「先月は〇〇に行った、今月は〇〇をした、〇〇も行った」と記憶のスナップショットを撮るようにするのです。
こうすると後から振り返る際、そのスナップショットが記憶に途中に差し入れされているせいか、時間を濃く過ごせた感覚が強く残り、結果的に「早く過ぎた」とは感じにくくなります。
終わりに
リタイア後は新鮮さが薄れ、時間が淡々と流れがちです。
しかし、新しい経験を増やし、日常の中で記憶をスナップショット化することで、時間の密度は確かに高まります。
僕が実感した心得は、
「時間は勝手に濃くならない。味わい、刻もうとする心があってこそ、時間は密度を持つ」
ということです。
これを意識すれば、楽しい時間がただ早く過ぎるだけではなく、豊かな時間感覚を持ち続けられると感じています。
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