時計の針が刻む時間は一定です。
ところが歳をとるごとに「時間が早く過ぎる」と感じます。
これは時間を大切にしたいという人にとっては脅威です。
今回はなぜ歳をとる毎に時間が早く過ぎるかの学説や対処方法を書きます。
体感時間が早くなる理由
歳を取ると体感時間が早くなる理由は諸説あります。その1つが「ジャネの法則」です。
「体感時間は年齢に反比例する」というものです。
50歳の人の1年の長さは人生の50分の1であるのに対し、10歳の人にとっては10分の1です。
それゆえ、50歳の人にとっての1年は人生経験からいけば僅かな割合で、心理的・主観的に時間が早く感じるものだという反比例説です。
ジャネの法則の計算式
ジャネの法則の方程式を簡単に説明します。
「生涯のある時期における時間の心理的長さ(y)は、年齢(x)の逆数に比例する(年齢に反比例する)」というものです。
y=1/(x+1)・・ (x>=0) と定義しましょう。
x歳までの体感時間はこの積分値log(x+1)なので、体感時間に基づく人生経過率はlog(x+1)/log(y+1) となります。
50歳で人生の90%の体感時間が経過している
この方程式に基づくと、小学生(7歳)で物心がつき、85歳まで生きるという前提にたつと、
●20歳で人生の70%の体感時間が経過済み
●50歳ではもう人生の90%の体感時間(残り10%)
となります。
50歳でアーリーリタイアしても体感時間の9割が終わっているとはなんともがっかりな結果です。
体感時間の違いをイメージしてみる
自分の体感時間の違いをイメージするため、大学4年間とリタイア前の職場の4年間を比較しました。
結論としては、若いときの4年はとても密度が濃いと感じます。
その理由は新しい出来事や経験の数です。
新しい仲間に出会い、サークル、飲み会、バイト、スポーツ、遊び、旅行、恋愛・・。どれも経験は新鮮で発見や驚きに溢れていました。いまに比べると怠惰な生活にもかかわらず・・・です。
多くの方も「新しい経験を沢山していた時(若いころ)は体感時間がより長く感じる」という経験はありませんか?
体感時間の長短を決める要因₋新しい経験の量
体感時間は「新しい知識獲得の量と関係ある」という学説がこれに該当します。
知識量が少ない子供は、さまざまな刺激に敏感に反応するため時間の経過が遅く、そのため密度が濃くなるというものです。
成長するにしたがって、知識量が増え、新しい知識を取り入れることが少なくなります。
知識の獲得も刺激の受信も減ります。
でも、逆にいうと、知識獲得を増やして、刺激を得る(ワクワクやドキドキ)ことができれば、体感時間を長くすることが可能ともいえます。
体験する出来事の数を増やす
新しい知識といっても、何か勉強をして得るというより、日常で気づきや驚きを多くする繊細な感性が有効です。
つまり「楽しみながら細部に注意を払う」で新しく感じる出来事を増やすのです。
例えば、仕事で何かプレゼン(とりあえず楽しいかは別として)やスポーツをするにもイメージを持ち、実際にやっている間に「自分はうまくできているか」など脳をフルに回転させ、細部の気づきを得ることも1つです。
細かいところに気付くように工夫することです。
終わりに
「50歳の人の余命35年で得られる体感時間は人生全体の10%」という、そんなジャネーの法則が正しいかを議論したいのではありません。
体感時間はやはり短くなっている以上、昨日までとは違ったことをして少しでも対抗したいということです。
アーリーリタイア生活で関心事のなかから楽しくワクワクする新鮮体験をするのが理想です。
これは関連記事です。
→”楽しいと好きの違いがわからないと、”人生を好きに生きる”が難しくなる”
また、変化の多いものに関心を持つようにしています。
日本は四季に変化が多いですし、それに連動して食材、花、自然などを楽しめます。そういったことも多くやりたいことリスト100にいれています。
その関係の記事も書きました。
ぜひ、皆さんも新しいワクワクや新鮮な驚きを見つける方法を探してみたはいかがでしょうか。
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