FIREをすると「自由な時間」を得る一方で、サラリーマン時代に当たり前の如く持っていた物事を失います。
今回、僕が50代半ばでアーリーリタイアをしたことで、失ったものを改めて洗い出してみました。
会社を辞めて失ったもの
僕が会社を辞めて失ったものは大きく5つに分類されます。
①安定した給与収入
②社会的信用や肩書
③大きなスケールの仕事や達成感
④会社を通じた出会い
⑤メリハリある日々
この失った5つは、
・リタイア前に喪失を抑える
・リタイア後に喪失を補充する
・リタイア後に喪失を代替する
といったことも可能です。
もちろん「補充も代替もできない対処策無し」というものもあります。
それぞれを解説します。
安定した給与収入
当たり前のことですが、会社を辞めると安定した給与収入を失います。
給与収入には、毎月の給与、ボーナス、健康診断などの福利厚生といった制度も含みます。
僕の「退職金積立額」は50歳を超えても微増でしかないゆえ、アーリーリタイアをしたからといって失った額はごくわずかです。
こうした「安定した給与収入」は、リタイア後に資産所得(株や不動産等の運用によって得るお金)で補填しています。
補填といっても、リタイア前からずっとやってきた資産運用なので、感覚としては「給与収入がリタイアによってごっそり無くなった」とは感じます。
それは痛手ですが、アーリーリタイアで得る「時間」という価値は、そんなお金では買えないものなので、やむをえないと感じています。
社会的信用や肩書
社会的信用と肩書も、誰もがリタイアで失うものです。
社会的信用は経済的メリットに係わります。
例えば無職だと、クレジットカードや住宅ローンの審査が通りにくくなるといった経済的信用を失うので、これは資本主義経済の世の中では不便となります。
それゆえ事前防衛策としては、社会人であるうちに必要なクレジットカードを作るとか、自己所有の家を住宅ローンで買うなど、経済的信用を失う前に対処するしかありません。
一方、「肩書」とは会社名や役職です。そうしたモノがあれば「世間体」が良くなります。
ですが、これがないからといって個人的には痛くもかゆくもありません。
ただ、肩書という自分の社会的な所属を表すものが無くなると、人によってはアイデンティティを喪失してしまいます。
それゆえ、会社員時代の「肩書」に代替するものがリタイア後の「個性」だと思います。
会社という枠が外れたなかで「自分は何者か」を示すのが「個性」であり、自分らしさを追求する必要が出てきます。
以前、リタイア後の自分の個性を再構築する重要性を記事にたのはこちらです。FIRE名刺を作るイメージで自分は何者か?を考えることができます。
アーリーリタイアの瞬間から密かに思っていた「FIRE名刺を作ろう」の進捗について
大きなスケールの仕事や達成感
会社規模のスケールの仕事や達成感はリタイアで全て失ってしまいます。
僕にとってはこれが最も喪失感が大きくなると予感していました。
それゆえ事前防衛策として、「会社の仕事を後悔しないまでにやりつくす」といった方法を取るのみでした。
どっちにしろ、定年が来れば失うものなので、固執したところで「恒久的に存在しない」ともいえます。
それゆえ、あとは「いつ、どういった状況で自分の心との折り合いをつけるか」が大事です。
なお、仕事的な達成感に代替できるのは、社会に貢献したりといったボランティアがあります。
僕はまだそこまでボランティア活動はしていませんが、寄付などはしています。
寄付からは達成感は得られないので、やはりいずれボランティア的なことをやりたくなるのかと思います。
会社を通じた出会い
仕事をしていると、自分の意思にかかわらず、良くも悪くも人間関係が広がります。
会社を通じてこれまで出会ってきた同期や同僚、先輩や後輩など、やはり財産です。
仕事のようなきっかけがないと、なかなか日々の生活で新しい出会いが生まれないのは悩みです。
その代替策としては、いまは趣味関連の学校に通ったりしています。
会社員時代とは違って、まるで異なる年代や背景をもった人たちと知りあえるのは、あるいみ、仕事を通じた偏った人間関係の広がりよりも良いのかもしれません。
ただ、東京で独身という立ちいちも、交友関係は広げやすいものだと思います。これが田舎だとまた違ってきたりするでしょう。
住んでる場所やそのコミュニティにもよりますね。
メリハリある日々
仕事のルーティンがあると、金曜日はハッピーな気分に満たされて帰路についたり、月曜日は憂鬱だったりと、メリハリのある日々を過ごすことになります。
自分の時間が会社によって拘束されるデメリットは、一方で、解放されるメリットを感じることにつながります。
よって「リタイアした自由も、メリハリも欲しい」という「いいとこ取り」はなかなか難しいものです。
代替策としては、リタイア生活の日々において刺激のあるものごとを始めて「新鮮な感覚」を取り込むことです。
僕にとっては、これまでにやったことがないスポーツや趣味を始めることで、日常生活にメリハリをつけることを試してます。
まとめ
以上の「アーリーリタイアをして失ったもの」とその「防衛策」を見てきました。
整理すると、僕にとっては、
①安定した給与収入:
喪失感:失うのは痛手
防衛策:資産所得で補充
②社会的信用や肩書
喪失感:経済メリットは失うと痛い
防衛策:経済メリットの喪失はリタイア前に対処する
防衛策:肩書は自己アイデンティティ(個性)作りで代替する
③大きなスケールの仕事や達成感
喪失感:失うと喪失感が大きく残念である
防衛策:仕事は後悔ないだけやる
防衛策:リタイア後はボランティアなどで代替する
④会社を通じた出会い
喪失感:失うと痛い
防衛策:趣味を通じた人脈拡大で代替
⑤メリハリある日々
喪失感:失うと困る
防衛策:新しい趣味をすることで代替する
終わりに
並べてみることで、FIREをする勇気も出てくるかもしれませんね。
また、サラリーマンをしているうちに何をすべきかといったことも、明らかになるのではないでしょうか。
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