アーリーリタイア生活では資産管理や家計支出を定期的に把握しています。
投資戦略や資産運用の参考にしたり、支出の妥当性をみています。
これ自体は良い習慣ですが、ずっと「何か欠けている」と感じていました。
そんなことを注意深く考えると、ある発見がありました。
「これまでの人生でお金を何にどう使ってきたか」を振り返ると、自分が大切にしていたものごとに気が付きます。
つまりはお金の使い方は自分自身を映し出す鏡ということです。
今日はそんな話を綴ります。
資産額や家計支出の定点観測の意味は
資産額や資産配分を定期的に把握していますが、それは「いまの経済状態のスナップショット(その瞬間の状態)」です。
定期的に把握することで「健全に推移しているか?」とか「計画(FIREのシュミレーションしたもの)とずれがないか?」はみれます。
家計支出も同じです。
短い期間(1か月とか)を切り取ってのお金の出入りをみるので、「無駄な支出がなく節約できているか」といったお金の律し方の今期成績表みたいなものです。
こうした管理は大事なことですが「自分がお金に対して正しく向き合う人生だったか?」といった本質的なことを知るには役立つとはいえません。
自分がお金に対してどう向き合ってきたかを見るには
そうなると、理想は「支出科目ごとの生涯総額」などを家計管理ツールで集計することです。
残念ながら僕にはそんなデータはないので、「これまで何にお金を使ってきたのか?」と、ざっと大きな支出や若い頃の支出の特徴などを思い出してみました。
すると僕にとって大きな支出は、離婚による財産分与や養育費(子供が社会人になるまで)などです。
それを「支出」と呼ぶと変かもしれません。なにしろ婚姻中に作った資産は「夫婦共有財産」なので、財産分与も養育費の支払も当然の義務です。
ただ、自分が資産管理をしていたので、その時点で「がくっと所有資産が減った」とは感じます。
以前、こちらの記事にも書きましたが、自分にとって「お金を貯めること」や「富裕層になること」を目的としていたなら、財産分与も養育費も、ダダをこねて払わずにいるほうが目的達成には役立ちます。
野村総合研究所、富裕層ピラミッド(純金融資産ベース)で「自分はどの階層か?」と考えて思うこと
ですがやはり「誰かの犠牲のうえに築いた資産は汚れたお金の気がして嫌だ」と感じてしまいます。
目的は、お金を貯めることというより、正しく使うこと、にあったのかもしれません。
「お金は自由をもたらす」けどお金の貯め方も大事
貯蓄や投資、事業が運よくいって、「働かなくてもやっていける」となると、FIREをすることで「物理的な時間の自由」を得られます。
ですが「誰かの犠牲のうえに成り立った自由だ」となると、後ろめたさが出て、「精神的な自由」を感じられません。
お金は自由をもたらしますが、その貯め方が大事で、正しく使いながら、正しく貯めることが、本当の経済的自由を感じる大事な要素だと思います。
お金の正しい使い方、正しい貯め方は、人それぞれの考えで違うので、自分にとって納得のいく正義が大切なのだと思います。
人のためにお金を使うことの大切さ
世間でご家族を持っている方は「家族のために頑張って働く」ということを当たり前にされていると思います。
結果としてお金が貯まったり、自由になったりするにしても、まずはそうした「人のためにお金を使う(稼いで支える)」という生き方そのものの価値が大きいのだと、離婚やら経済的自由やらを経験してきたいま、痛切に感じています。
そうした「家族のために頑張っている」という方は、いずれ子供が育つなり、リタイアするなりで任務完了をすれば、精神的な自由を確実に得られると思います。
苦しい今は、そんな「精神的自由の貯蓄中だ」と思って、頑張ってください!
なお、僕の友人でも多いのですが、生涯ずっと独身できたり、事情があってお子様を持てない方も、ご自分の親なり兄弟なり、その息子や娘(甥や姪)といったご家族がいらっしゃると思います。
そうした広い意味でも「家族に役立つお金の使い方」は大事だと、今回、お伝えしたいのです。
お金の使い方こそ自分を映すものかもしれない
人生のなかでの総支出をざっと振り返ることは、資産額推移や家計支出をみることとは違った本質的な発見があります。
正しいお金の使い方や、貯め方が何か、といった自分自身のお金の教養について考えを持つことにもつながります。
今の僕は、自分の経験や興味関心のあることにお金を使う段階にきていますが、人生のステージで、いろいろな使い方があったと思います。正直、無駄使いをしたこともありました・・が、それも良しです。
「人生でのお金の使い方や貯め方は、自分の生き方を映し出す鏡だ」ということで、自分を振り返り、そしてこれからの将来をよりよく生きたいと思いました。
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