昨日、ホリエモン(堀江貴文氏)のFIRE否定に関する記事を読んで、僕が感じたことを綴りました。
その記事で指摘し忘れていて、なおかつ僕にとってのFIREの最大メリットである点をもって反論したいと思います。
なお、ホリエモンの主張の
FIREなんか目指さないで、一生かけてしがみつきたい、惚れこんだビジネスに人生の時間を全投資してほしい。お金に困らない悠々自適な暮らしなんて、頭がボケていくだけだ。
という点についてフォーカスします。
①「好きなこと」は簡単に見つからない
まず最初に考えたいのは、「一生かけてしがみつきたいほど惚れ込める仕事」というものが、どれだけ見つけにくいかという点です。
人はそもそも自分の好みや価値観を、若い段階で完成形として理解しているわけではありません。
好きだと思って始めたことでも、実際に深く関わってみると違和感を覚えたり、向いていないと気づくこともあります。そうした経験を積むからこそ、自分に合うものであったり、自分が得意なものに気付きます。
つまり、異動や転職、起業、副業、趣味の挑戦など、いくつもの試行錯誤と失敗を重ねる中で、「これなら楽しく続けられる」と思えるものが見えてきます。
そんな現実を踏まえると、若い人に対して「今すぐ天職を見つけて人生の時間を全投資せよ」という発想は、かなり前のめりで、人生の複雑さを軽く見ている気がします。
②嫌な仕事の消耗が自己発見を妨げる
次に重要なのは、彼自身が強い言葉で語っているこの主張です。
嫌な仕事を我慢していても、嫌な時間が延々と長引くだけ。若さは無為に消耗されるのみだ。うまくお金を貯められたとしても、歳を取り過ぎていたり、身体のどこかを壊している可能性もある。
この問題意識には、僕も理解するところですが、1つの矛盾があります。
彼は「嫌な仕事で消耗する人生」を批判しながら、一方で「仕事を辞めるFIRE」をも否定します。だとしたら、若者はどうやってその“惚れ込める仕事”を見つければいいのでしょうか。
おそらくホリエモンなら、「方法は無数にある。お金がなくても挑戦できる」と言うのだと思います。
確かに理屈の上ではその通りですが、僕が実感している現実は違います。
毎日、仕事で疲弊し、人間関係に気を遣い、時間もお金も自由に使えない状態で、どうやって新しい興味に目を向ける余力があるのか?
だからこそ、「嫌な仕事から降りる自由」を目標化する(FIREを目指す)ということも意味があると思っています。
③FIREは安心して試せる実験場
そしてここからが、僕にとっての本質です。
FIREをすると、時間的にも経済的にもゆとりが生まれます。
その状態ではじめて、
・自分は何を面白いと感じるのか
・どんな人間関係が心地よいのか
・働くことをどう位置づけたいのか
を、偏見や先入観を持たず、心を開いて見つめ直すことができます。
しかも、失敗しても生活が破綻しない基盤があり、やってみたいと思ったことに条件を気にせず飛び込める自由裁量も手にできます。
こうした状態こそ、好きな仕事なり好きなものごとを探す「安全で自由な場」です。
お金を貯めることがゴールではなく、自分らしい挑戦をもって、本当にやりたいこと(仕事含む)に出会える可能性がむしろFIREで高まるとも言えます。
終わりに
以上を踏まえると、ホリエモンのFIRE否定はやはり納得しにくいというのが、僕の正直な結論です。
僕の整理では、
・FIREは“お金持ち自慢のゴール”ではない
・仕事から逃げるための制度でもない
・自己理解と新しい挑戦のための手段である
という位置づけになります。
仕事を辞める自由があるからこそ、仕事を選ぶ自由も生きてくる。
人生の幸福は「働くこと」だけに限定されるものではなく、自分の内面の価値観に従って何度でも選び直せる状態そのものだと思います。
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