最近、大学時代のゼミ仲間たちと「そろそろ還暦同窓会をやろう」という話が持ち上がりました。
数十年ぶりに一堂に会する機会なんて、なかなかないものです。
これまで小中高の同窓会には顔を出していませんが、大学は少し違います。
学部や専攻で価値観が近く、就職先もお互いになんとなく把握している間柄。だからこそ、「あの会社、もう辞めて同じリタイア民なのかな?」と自然と気になってしまうのです。
暇の多い僕が幹事を引き受け、昔の名簿を頼りに連絡先をアップデートしていると、各自からの近況報告が次々と届きました。
そこでふと、「うちのゼミでどのくらいFIREした人がいるんだろう?」と、数えてみることにしました。
そんな同窓生の「FIRE実施率」をみてみました。
意外と少なかったFIRE実施率
ざっと確認してみたところ、なんと約15%が何らかの形でFIRE的な生活をしていました。
還暦を迎える世代としては、思ったより少ない印象です。
もう少し上の世代(たとえば55~57歳で定年をして再雇用となる世代)なら、還暦でのリタイア率は相当多い気がします。
でも、僕らの世代ではまだ「完全リタイア」まで踏み切っている人は少数派のようです。
内訳を整理すると、
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完全リタイア型:5%
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一時的完全リタイア型(辞めたが再就職の可能性あり):5%
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セミリタイア型(自営などでゆるく働く):5%
つまり、僕と同じく「完全リタイアして戻る気がない」というタイプは、全体のわずか5%でした。
業種で分かれる“辞めやすさ”の違い
同窓の中でも業種によって傾向が分かれました。
例えば、金融機関出身者は、50歳前後で役職定年や出向を経験し、それを機に「このタイミングで辞めよう」と考えた人が多いようです。
一方、メーカー・商社・建設・不動産などの分野では、定年が60歳でも再雇用や出向先で働き続けるようで、辞めている人はほとんどいないようです。
転職を繰り返した組も一定数いて、3〜5社ほど経験しながら「今はリタイア中だけど、いい条件があればまた働くかも」という「一時的なリタイア型」の人たちもいます。
働き続ける予定の人も、さほどフルタイムでバリバリ働きたいというより、共通して、ゆるく働くというスタンスのようです。
なので僕のように「働くなんてもう無理」という完全リタイア型とは、少しメンタルの構えが違う気もします。
終わりに
還暦を目前にした同窓生たちの様子を見てみると、思っていたよりもFIRE組は少なく、まだまだ現役で働いている、もしくは「もう少し働いてもいい」と考えている人が大半でした。
実際、どうなのか、今回の同窓会では「働くこと」も含めて本音で話せるのが楽しみです。
同窓会というと「マウントを取り合う」という声も世間にあるようですが、そんな雰囲気は一切なく、気を抜いて皆で集まれそうです。
それはきっと大学時代の「素のまま」を知ってるので、後付けの「肩書きや会社名」なんて関係なく、フラットな関係にあるからだと思います。
「いやぁ、会社員人生もいろいろあったけど、ようやく肩の力を抜ける人生の時期だ〜」といった声も聞こえているので、笑い合いながら、昔話や近況を語り合う気がします。
やはり、利害のないつながりは、とても貴重です。

