FIRE後、楽しく過ごす日々が定常化してくると、次に気になってくるのが「この生活は本当に健全なのか?」という感覚的な問いです。
ここでいう健全とは、支出の効率性、つまり「お金の使い方が自分に見合っているか」ということを指します。
例えば、趣味や好きなことに今の2倍お金をかければ喜びも2倍になるかもしれません。しかし、10倍の支出をしたところで、幸福度が10倍になるわけではありません。
そこには、支出と満足度は直線的な比例関係ではなく、逓減曲線(限界効用逓減)があるように感じます。
僕はこの「支出効率の適性」を見るために、FIRE後からゆとり比率という指標を使っています。
生活費の絶対額よりも、支出の構造を観察するほうが、自分にとって健全な支出バランスを把握しやすいからです。
今日はその「ゆとり比率」について綴ります。
「基礎生活費」と「ゆとり費」の関係を見る
僕は支出を大きく2つに分けています。
1つは、住居費・食費・光熱費など、生きるために最低限必要な基礎生活費。もう1つは、旅行や趣味、外食、人付き合いなど、生活を豊かにするゆとり費です。
基礎生活費の額は、家族構成や住まいの形態、居住地、ライフスタイルによって大きく異なります。
したがって「月〇〇万円で暮らせる」といった数字は、FIRE生活の豊かさを測るうえであまり参考になりません。
むしろ大切なのは、基礎生活費とゆとり費の比率です。
2025年上半期の実績を整理すると、「基礎47%、ゆとり53%」という結果になりました。
このバランスが、僕にとってちょうど良い支出構造です。
「ゆとり比率」が精神の安定を生む
FIRE前から生活費のスリム化には取り組み、無駄な支出を徹底的に減らしていました。
携帯は格安SIMにし、不要なサブスクも解約。「基礎生活費の最適化」はある程度できていたと思います。
しかしFIRE直後は、お金を増やしたいという未練、資産を取り崩す不安、そしてシミュレーション通りに進むかという恐怖が混ざり、ゆとり費にお金を使うことにブレーキをかけていました。
そうした心理的な壁を少しずつ克服し、支出のバランスを取り戻していくうちに、「ゆとり費>50%」という比率のときが最も心地よいと感じるようになりました。
この状態では、心理的にもQOL的にも「豊かで穏やかな時間が流れている」と実感します。
理想は50~60%のゆとり費
もちろん、ゆとり費が多すぎればバランスを崩します。
支出管理が緩み、無意識の浪費につながる恐れがあるからです。
逆に、基礎生活費ばかりを重視しすぎると、生活は守られても心が窮屈になります。
僕の感覚では、ゆとり費が50〜60%の範囲に収まっている状態が、最も健全で安定しています。
支出構造として無理がなく、精神的な満足度も高い、まさに「適性ゾーン」です。
終わりに
僕にとって良いFIREとは、「日々、ゆとりを感じながら時間が流れていくこと」です。
忙しすぎず、退屈すぎず、心がほどよく動く毎日です。
いまの「ゆとり比率=50%~60%」の生活は、時間的にも資産構造的にも心理的にも、最も落ち着ける状態です。
生活費に占めるゆとり比率を見ることで、お金をどう使って時間を豊かにするかという健全性を確認する・・・それが、僕にとってのFIRE生活の「幸福度指標」になっています。

