FIRE後の生活では会社員時代とはまったく違う人生を送るよう意識してきました。
僕は、家族や友人と過ごす時間も大切にしていますが、一人で過ごす時間・・いわゆる「孤独」も好きです。
日々の気づきや変化を感じ取りながら、「支出実験」や「自由投資予算」など、何事も自分の体で確かめる姿勢を大切にしています。
FIRE関連のブログには、FIRE前から資産形成の過程を記録する方もいれば、僕のようにFIRE後の暮らしを綴る方もいます。
そんなFIRE後の「気づき」や「変化」は、なるべくノイズに埋もれないよう、お金の記事は少な目にし、「お金に囚われない生き方」をテーマにしてきました。
そしてFIRE4年目の今は、そうした漠然に捉えていたことやあやふやな課題感も記事を通じて言語化・明確化でき、かなり煮詰まってきたと感じます。
それゆえ「FIRE4年を一つの区切り」として意識するきっかけになり、半年前頃から読者の方と実際にお会いするようになりました。
今日はその理由と模様を綴ります。
半年前まで、あえて距離を置いていた理由
これまで僕は、ブログ読者の方からいただく個別の相談やお誘いに、あえて直接お会いすることを避けてきました。
メールでご相談をいただいても直接返信を控えることが多かったのは、「まだ自分自身のFIREを他人に語る段階ではない」と感じていたからです。
FIREは、自由を手にした瞬間で終わるものではなく、「自由の使い方を学び続ける過程」だと感じていますし、その学びの途中で人に語ってしまうと、思索が固定化してしまう気もしました。
ですが3年半をかけ、染みついた会社員的な思考を取り除くこともでき、精神的な自由や行動の自由を広げる試行錯誤も安定し、自分の体験や感覚を言語化できるようになっています。
なので、人のお時間を頂きながら意見交換もできる段階だと感じるようになったからです。
「4年目のケジメ」がもたらした心の整理
これは、一種の「成熟期」に入ったのかもしれません。
日常のサイクルも落ち着き、自由の中での自分の軸がはっきりしてくると、自然と「一区切りをつけたい」という感情が湧いてきたのです。
これは「終わらせたい」という意味ではなく、「これまでの探究をいったん整理し、次に進むための節目をつくりたい」という感覚です。
そんな心の整理の延長線上で、「一方的に発信するだけでなく、読者の方のリアルな悩みや感覚を伺いたい」と思うようになりました。
FIRE生活を大学4年間と同じく4年単位で区切りたい僕は、いまは大学4年生で卒論を書き上げた状態と一緒です。
読者の方にお会いしてお時間を無駄にせず意見交換もできる段階だと、自然と応じるようになりました。
会って感じた、FIRE後のリアルな不安
実際に数名の読者の方(Tさん、Mさん、Kさん)にお会いしました。
共通して感じたのは、「FIRE後の不安」を抱えていることです。
それは、「お金が足りるか」という経済的不安から、「お金はあるが、本当に仕事を辞めていいのか」という精神的な不安や、「暇ではないか?時間をどう使うか」、「自由の中で自分をどう保つか」という心理的・社会的・習慣的な不安も含まれています。
僕自身も、FIRE直後は同じような不安や悩みがありました。
自由なのに落ち着かない、会社員的な節約や目標志向の思考から抜け出せない、そんな時期を経て今があります。だからこそ、実体験を通じてそうした感情を共有できることが、相手にとって安心につながるのだと感じます。
「リアルな話が聞けて気持ちが整理できた」、「自分の不安の正体が見えた」と言ってもらえると、それは単なる相談ではなく、僕自身の思索を次の段階に進めるきっかけにもなっています。
終わりに
僕にとって「FIRE4年目のケジメ」は、これまでのお金に囚われ資本主義ルールで生きてきた自分を捨てながら、自分の中で曖昧だったことを整理する「節目の作業」でした。
FIRE後のこの4年間、今までの人生でないほど「孤独」を大切にした時期です。
その分だけ思考は深まり、読者の方と直接対話することも、FIRE生活を客観的に捉え直す機会だと思いました。
FIREは終着点ではなく、サラリーマン時代の思考を脱ぎ捨て、変化をし続ける旅のようなもので、まだしばらくは、そんな中でFIRE生活の「次の形」を見つけていきたいと思います。
まさか無人島で生活をして、魚を採ったり、畑を耕したりはしないと思いますが、何か違う形の新しいことを始めたいとは思っています。
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