資産形成には大きく二つの方向性があります。
ひとつは「老後資金づくり」を目的とした一般的な資産形成で、もうひとつは「早期リタイア(FIRE)」を目指すFIRE達成の資産形成です。
どちらも投資や貯蓄で資産を増やす点では共通しますが、目指すゴールが異なるため、進め方や戦略に違いが生まれます。
今日はこの二つを整理して考えてみます。
一般の資産形成の特徴
一般的な資産形成のゴールは、多くの場合「定年後に困らない生活資金を準備すること」です。
現役時代にはある程度消費を楽しみながら、安定的に資産を積み上げていくのが基本的な姿勢です。
なので、無理のない範囲で節約をし、給与収入の一部をiDeCoやNISAを通じて投資信託に回し、同時に住宅ローンや教育費などライフイベントの支出に備えながら資産形成します。
長期スパンでの取り組みが前提になるため、インデックス投資や分散投資など、時間を味方につけた安定的な長期投資が選ばれやすいのも特徴です。
結果として「多くの人にとって再現性が高い」モデルだと言えます。
FIREに向けた資産形成の特徴
一方で、FIRE達成のための資産形成は「できるだけ早くリタイアする」が目的です。
老後資金づくりと比べて時間軸が大幅に前倒しされるため、資産形成のスピードが重視されます。
そのためには、通常よりも高い貯蓄率を実現するために、かなりの節約をしたり、また収入の大部分を投資に回したりします。
本業だけでなく、副業や他の投資(個別株や不動産投資など)の方法で収入源を多様化し、資産増加を加速させる人も少なくありません。
そのためより短期での「効率性」と「積極性」がカギになるのです。
過度なリスクは失敗を招きやすく、成果は個人の判断力や特性に大きく左右されます。
そんな「個別性」が強く表れ、再現性は必ずしも高いとは限らないといえます。
再現性と個別性の両立
比較してみると、一般の資産形成は制度や仕組みに依存できるため、多くの人が安定的な成果を得やすい「再現性の高い」アプローチです。
一方でFIREは、時間軸を前倒しするために個人の裁量や特性が色濃く反映される「個別性の強い」アプローチです。
投資のスタイルは人によってさまざまですが、極端に分けると、こうした再現性の高い一般的な資産形成と(長期投資)と、個性で進める短期投資になります。
どちらが優れているというよりも、それぞれの性質をどう活かすかが重要です。
終わりに~ハイブリッド投資
僕の場合は、一般的な資産形成がベースにありつつ、30代以降は個性のある投資も混ぜるようになりました。
この比率が、だんだんと「個別性の高いアプローチ」を短中期でやるようになりました。
そうした「二段構え」のアプローチは、比率が変われどずっと続いています。
この「再現性」と「個別性」を組み合わせることで無理に極端なリスクを取らず、FIRE達成前も達成後も、安定した資産所得を作る方法につながっていると思っています。
具体的な工夫は、次回の記事で詳しく触れていきたいと思います。
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