僕の周囲に、「お金を引き寄せてお金持ちになろう!」という教えを信じている人がいます。
その理屈は「お金持ちになりたければ、まずお金を出しなさい。信じてお金を循環させれば、豊かさは戻ってくる。お金の流れを止めると滞り、引き寄せの力も弱まる・・」。
確かに、お金に前向きな意識を持つこと自体は悪いことではありません。
ただ、そこに安易な「信じれば叶う」の要素が混ざると、冷静な判断を失う危うさもあります。
今日はその点について考えてみたいと思います。
「信じれば叶う」の落とし穴
こうした教えの多くは、「お金を出す=良い行い」と結びつけ、人に支払うことや投資することを「正しい行為」のように感じさせます。
一見すると、自己成長や成功哲学のようにも聞こえますが、やがて「お金が戻らないのは信じ方が足りない」という精神論にすり替わることがあります。
その結果、リスク管理を軽視し、現実的な判断よりも「信仰」が優先されてしまうのです。
循環の本質を見誤らないために
僕は「お金の循環」とは、単にお金を出すことではなく、未来や他者への投資だと考えています。
学び、人、地域、社会・・そこに何らかの価値を生む意図があるかどうかが使ううえで大切です。
しかし、「お金は出せば戻る」という自己利害だけの短絡的な考えでは、浪費と循環の区別がつかず、むしろ資産形成を遠ざけてしまうこともあります。
終わりに
お金は「感謝」や「信念」だけで増えるものではなく、仕組みと選択で循環していくものです。
スピリチュアルな考え方をすべて否定するつもりはありませんが、「お金の法則」を説く人が現れたときは注意が必要です。
もしその人が「だから私の商品やサービスを利用して、あなたも幸せになりましょう」と続けるなら、それは「信念」ではなく「販売」です。
僕の知り合いは、その時に勇気を持って断ったそうですが、「だからあなたは成功できない」、「ここで信じて決断できる人だけが成功する」と揺さぶりをかけられたそうです。
いやはや、「盲目的に信じる力」より「冷静に見極める力」こそ身に付けるき時代ですね。
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