先日、ブログ読者の方から「資産額を開示してほしい」というご要望をいただきました。
理由は、「FIRE後の心理的・経済的な感覚や視界は、資産の規模によって大きく異なるため、具体的な数字を示したほうが理解が深まる」ということでした。
興味本位ではなく、「どの程度の資産があれば、どんな自由や安定が得られるのか」を知りたいし、匿名性のブログだからこそ、それができるのではということでした。
今日は、この件について僕の考えを綴ります。
読者の要望にある“知りたい本質”
FIREを実践している人の中には、数千万で始める人もいれば、1億円以上を確保してから踏み出す人もいます。
資産額によって、その「見えている世界」や「感じている自由の質」あるいは「安定感」は違うと思うのが普通です。
つまり、読者の方が知りたいのは「数字そのもの」ではなく、「その数字がもたらす心の安定や判断軸」ということです。
確かに、「その資産規模によって、どのような安心感や判断軸が生まれるのか」という心理的な構造を関連付けたいというご要望は理解できます。
僕が資産額を開示しない理由
一方で、僕はやはり、今も資産額を具体的に公開するつもりはありません。
FIREの成否も、心理的な構造も、金額の大小ではなく、資産の構造・支出との関係・運用や維持の仕方にこそ本質があると考えています。
また、セキュリティ面だけでなく、数字が独り歩きしてしまう危うさを感じているからです。
資産額を明示すると、どうしても「多い・少ない」という比較の視点で読まれてしまいます。
本来、僕が伝えたい本質は「FIRE生活そのものでの気づき」であって、お金は副次的な位置づけにあります。
ブログがそうした方向に解釈されたり参照されるというのは、思っている方向とは異なります。
僕が代わりに伝えたいこと
なので、僕がもっと開示すべきは「構造」だと思いました。
例えば、「年間生活費の何年分を資産として持っている」とか、「現預金と投資資産のバランスをどうしているか」、「生活防衛資金をどの程度確保しているか」といった具体的な枠組みです。
こうした構造を共有することで、読者の方も自分のFIRE計画を現実的にイメージしやすくなると思います。
終わりに
やはり、自分の気づきを記録するブログであると同時に、読者の方に参考源の1つになることが存在価値だと思っています。
FIREとは、金額を競うゲームではなくて、「健康・時間・お金」という3つの資源でいかに内的・外的(社会的)な関係や居場所を自分最適にするかの「自由の配分戦略」が大事だと思っているからです。
引き続き、「資産はいくらか」よりも、「その資産をどう生かしているか」を伝えることが、僕にとっての大きなテーマであり、長く普遍的に読者の方にも役立つ情報になると信じています。
ランキングも参加してます。参考になる部分がありましたら、ぜひポチっとしていただけると励みになります。