現役時代はアメリカでも仕事をしていたので、恐らく、ドル建ての年金受給資格を得ています。
資格があれば、支給開始年齢(67歳)を5年繰上げ、最短で62歳から受給開始するつもりです。
年金制度は政治体制の影響を強く受け、財源不足や債務問題で、大統領制の元、給付水準がドラスティックに下がるリスクなど回避したいからです。
早く受給し自分でドル運用したほうが安心ということです。
そこで今回、受給資格の有無をアメリカのSocial Security(SS:日本のマイナンバー相当)のサイトで調べました。
アメリカで1.5年以上の勤務で年金受給可能性もあるので、そうした方への参考としても、備忘録を公開します。
1年半の勤務経験で年金受給の可能性がある
まず注目すべき点は、短い勤務でも受給資格が生まれる可能性が高いということです。
2005年に日米社会保障協定が発効し、米国での社会保障税の加入期間が1年半(6クレジット)以上で年金受給資格を得られるようになりました。
それまで40クレジット(約10年勤務)が原則だったのが、それが「日本の年金加入期間と合算しての資格要件」となったため、アメリカ側の勤務期間は1年半で満たせる仕組みになったのです。
ということで、ハードルは大きく下がりましたが、問題は日本でいう「年金定期便」なるものが来ない点です。
そこで、自ら、受給資格の有無や給付額を調べるため、Social Security Administration (SSA)のサイトに行って「ID.me」という個人アカウントを作り、確認作業を進めました。
所定の本人確認等の手続きを進めると、納付履歴、取得クレジット数、給付額が確認できます。
自分で「〇〇年勤めたはずだ」と税理士に依頼して調べるより、アメリカの社会保障制度のシステム上で自分がいかに納付履歴や取得クレジットがあるかを調べるほうがショーカットだからです。
ID.meアカウントの作り方
まず必要なものは、現地での勤務開始時に取得した Social Security Number(SSN)です。
アカウントは、サイトにアクセスし、氏名・生年月日・SSNなど基本情報を入力。次に、過去の住所などの確認質問に答える「本人確認ステップ」を経て作成できます。
ただ、僕の場合はアカウント作成時の認証のため、アメリカ滞在中に現地の携帯電話番号を使いました。これがないと認証方法は少し複雑になるかもしれません。
なお、アカウントを作ることと、実際に自分の履歴を確認することは別です。
まずはID.meアカウント作成が先です。
画面で見えるもの
アメリカ在住の友人の画面を見せてもらうと、本人がアメリカで働いた年の収入と、そこから算出されたクレジット数、給付額が表示されていました。
個人番号でしっかり管理されるアメリカならではの仕組みです。
ただ僕の場合は、その「履歴確認」のために各種書類を提出するところから始まります。
必要な書類
日本に在住する僕は、「本人証明」のドキュメントが限られています。
アメリカの運転免許証は有効期限が切れて1年以上経過していると使えません。また、Social Securityカード(ぺらぺらの紙)は紛失してしまってこれも使えません。
なので、2つの本人確認が必要ななか、僕が使ったのは、
・日本のパスポート
・アメリカの最後の確定申告(もう10年以上前です)で使ったW-2のフォーム
です。
後者は、雇用主(現地法人)が被雇用者(僕)に発行した年間給与合計表です。この構成と同じものを提示しました。
アカウント作成ではビデオコールもあり
こうしてアカウントを作成し、必要な書類を2点アップロードすると、画面は「ビデオ通話のよる実物の確認コール」というカウントダウンが始まります。
およそ30分の待機時間のあと、ビデオコールが自動的に始まります。
担当者がビデオ越しに現れ、氏名、生年月日、どうやってアカウント作成したか・・等の本人確認をしてきます。
その後、画面越しにパスポートを見せて、それを担当者がじっと眺めながら、僕が送信していたパスポートと同一であるかを確認します。
およそ10分ほどのコールで、申請ドキュメントの確認や日本の住所登録などを行い、「オールセット」となってコールは終わりました。
ということで、後日、アカウントにログインすると受給資格や想定される受給額が見れるようになるはずです。
終わりに
以下、画面キャップチャーです。
ID.meアカウント作成
ビデオコール
そしてビデオがつながりカジュアルなお兄さんと会話をしました。
以上





