「やめたらストレスから解放された4つの習慣」という記事のなかで、「2:他人と比べること、睡眠時間を削ることはやめた」というのがあります。
辛辣なコメントとして「楽になったより後先を考えなくなっただけ」などの意見もありますが、僕はこの他人と比較をすることを辞めたり、睡眠時間を削らないことは大賛成です。
今日はこの点について私見を綴ります。
記事の概要
記事には4つの習慣をやめた例があります。
50代で「やめたらラクになった」習慣4つ。TODOリストがストレスだった
そのうち、「他人と比べること、睡眠時間を削ることはやめた」というなかには次の通り記載されてします。
人と自分を比べて落ち込んでしまうときは「疲れている証拠」と考えるように。「SNSを見るのをやめて休み、自分の仕事に集中します。整理収納アドバイザーとして独立した40代前半は、睡眠を削って家事や仕事をしていましたが、50代の今、無理はしません」
つまり、比べること自体を悪とみなすよりも、「比べて気にしすぎるのは心身が摩耗しているサイン」として捉え直しているのです。
これは自己防衛としての意味合いが強いと思います。
FIRE後の「比べない」感覚の質
一方、FIRE後の感覚としてその「比べない」は少し異なります。
単に疲れているから比べないのではなく、そもそも「比べる必要がない」という状態です。
その理由は、
・自分の理想像が明確になる
・他人の基準が「参考」ではあっても「軸」にはならない
・比較による評価よりも、自分の居心地の良さや満足感を優先する
という変化に至っているからです。
比較から解放される背景
会社員生活では、どうしても昇進・給与・成果といった「外的評価」が存在します。
他人との比較は避けられませんですし、組織にいる以上は競争や序列が前提です。
しかしFIRE後はその縛りから解放されます。
会社という競争社会から距離をおくので「比べる」という環境にはいませんし、そもそもFIRE後は「お金を貯める」から「お金を使う」へとシフトするので、どういった対象にお金を使ってどう満足を得るのか、その「理想」がだんだんとはっきりしています。
なので他人軸から発想することも完全になくなり、自分の理想に自分が向き合う形となります。
睡眠を削らない=自分のリズムを最優先
記事のもう一つの主張の「睡眠を削らない」も、FIRE後の実感として響きます。
会社員時代はどうしても「効率」や「成果」を追うために無理を重ね、そして時間が足りないときはまず「睡眠」を犠牲にしました。
しかしFIRE生活では外的評価もないので無理に「削る」をしませんし、自分の好きなことをしているのでたとえ睡眠時間が短くなっても自己判断なので、苦痛でもありません。
というか、そもそもリタイア生活で目覚まし時計を使うこともないので、疲れが取れたら起きるというリズムだとも言えます。
僕は具体的には3つのメリットとして、「体調変化の把握、体調修復、解放実感」を実感しました。
終わりに
記事の「他人と比べない」や「無理をしない」は自己防衛の知恵として有効です。
ですがFIRE後においてはそもそも比べる対象が他人ではなく自分自身の理想や居心地です。
そして睡眠を削らないのも「成果のために削る必然性がそもそも消える」のと、僕の場合「寝たい時に寝て起きるときに起きる」というスタンスだからです。
それが心身の健康を維持しています。
記者の方はまだ現役として働いているようなので、こうした僕のようなFIRE後の感覚とは少し違いますし、その違いこそが「FIREによる断捨離(削る)の本質」だと思っています。