「73歳で金融資産7200万円。夫婦とも健康なら何とかなる」・・??

2025-08-28

経済的自由・FIRE

t f B! P L

老後資金や年金に関する記事は数多くありますが、その中には見出しと実態がかみ合わないものも少なくありません。

ゴールドオンラインに掲載された「73歳で金融資産7200万円。夫婦とも健康なら何とかなる」という記事もその一つです。

登場人物は「貯蓄の達人」と紹介されていますが、実態は退職金と不動産に支えられた「資産家」の話でした。

今回は、この記事から感じたことを率直に綴りたいと思います。

73歳で金融資産7200万円。「夫婦ともに健康であれば何とかなります」

退職金で大半が形成された金融資産

記事によれば夫の退職金は2600万円、妻は1800万円。合計4400万円が老後資産として一気に加わっています。

それ以前は金融資産1000万円未満だったとされ、現在の資産の半分以上は退職金によるものです。

にもかかわらず「自らの努力と工夫で数千万円を貯めた」という紹介文には、どうしても違和感があります。

退職金を取り崩さず残した点は評価できますが、それを「貯蓄達人」と持ち上げるのは無理があるでしょう。

実態は「不動産資産家」

さらに固定資産税は年間360万円。逆算すると評価額は2億5000万円超、市場価格では3億円以上の不動産を持つ計算になります。

つまり金融資産7200万円以上に、不動産資産が突出しているのです。

そうした背景があるなら「夫婦とも健康ならなんとかなる」どころか、そもそも不安の度合いが庶民とは桁違いです。

むしろ本来の見出しは「高額不動産を保有する夫婦の老後戦略」とすべきでしょう。

収支バランスはむしろ厳しい

記事によると、夫婦の年金と家賃収入の合計は手取りで45万円前後。

生活費は47万8000円ですから赤字の可能性が高く、実際には資産を取り崩して暮らしている姿が正確です。

しかし記事ではこの点に大きく触れず、安定した運用で資産を維持しているような印象を与えています。

タイトルと記事内容のちぐはぐさ

結局、この「貯蓄達人」という記事は「努力すれば誰でも老後に数千万円を貯められる」と読者に誤解させながら、実態は退職金と不動産資産に依存したごく一部の世帯の事例です。

学べる点があるとすれば「退職金を資産として残す姿勢」や「現役時代から投資をしていたこと」程度でしょう。

終わりに

この記事は「庶民的な貯蓄術の紹介」と見せつつ、実際には「富裕層寄りの資産管理」の話でした。

編集側は「真似できそうに見える事例」を示したかったのでしょうが、結果的に再現性は低く、タイトルと内容が乖離しています。

資産形成に再現性を求めるなら、積立投資などの王道がありますし、長期で見れば不動産と金融資産を組み合わせる手もあります。

無理して庶民向けに寄せるより、率直に富裕層を狙う人向けの記事として、「事例の1つ」として展開すれば良いのに・・と、思ってしまいます。


ランキングも参加してます。参考や気づきになりましたらポチっとお願いします。


にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ



自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
PVアクセスランキング にほんブログ村

このブログを検索

QooQ