FIRE後は、好きな時に好きな場所で暮らす・・という自由な生活を夢見ていました。
その1つが東京に生活拠点を置きながら「夏は札幌、冬は沖縄」といった国内多拠点生活です。
サラリーマン時代に味わった「辞令ひとつでどこへでも飛ばされる生活」から解放された今は、自分の心地よい場所で心の赴くままに暮らす・・という夢の生活に期待を寄せていたのです。
ところが最近、その理想は大きく揺らいでいます。
今日はなぜ国内多拠点生活が崩れているか、その理由と今の計画を綴ります。
夏の札幌が「もはや避暑地ではない」
数年前までは「札幌の夏は涼しい」が常識だと思っていました。
実際、何度か訪れ、その快適さと自然の豊かさに魅了されました。
ですが昨今、札幌は記録的な猛暑で30度を超える日が続いたりしています。
今月も札幌を訪れましたが、日中は30度を超え、夜も蒸し暑く、避暑の印象とはかけ離れていました。
「夏は北へ逃げる」という単純な構想は、もはや今の異常な気象変化に追いついていないと感じます。
注目した「山と海」の涼しさ
そんなある夏の日、僕は千葉の海沿いの町にある空き家のリノベーションをしていると、ある発見がありました。
室内にいると海風が通り抜け、体感的には都心よりはるかに涼しいのです。
調べてみると、そのエリア(太平洋沿岸)の海水温はやや低く、その影響で熱帯夜が少なくて夏でも過ごしやすい日が多い地域だとわかりました。
こうしたきっかけで、関東周辺の山間部も再評価しています。
標高が100メートル上がるごとに気温が約0.6度下がるため、例えば群馬県のみなかみ町や山梨県の北杜市、長野県の御代田町など、真夏でも涼しさを維持しています。
自然が豊かで、畑つきの物件も見つけやすく、自家菜園やバーベキュー、近くに温泉・・といった生活の楽しみもあります。
アクセス・生活コストも悪くない
もう一つの利点は、東京からのアクセスの良さです。
新幹線や特急を活用すれば都心から2時間程度で行ける場所も多く、回数券や割引制度を使えば移動コストも抑えられます。
飛行機で札幌や沖縄へ行くよりもはるかに現実的です。
こうした観点から、当初考えていた「理想の多拠点生活」が、より地に足のついたものへと変わってきたのです。
札幌は好きだが旅行先でも良いかも
誤解のないように言うと、僕は今でも札幌も好きです。
札幌は海鮮の美味しさ、支笏湖や洞爺湖など自然の雄大さ、羊蹄山の味わいも最高です。
実際、今月に札幌に行ったときに羊ヶ丘展望台に立ち寄ると、ラベンダー体験(刈り取り)もできました。北海道らしい体験でした(写メが綺麗に映っていませんが札幌、とても良いところです)
旅先としては何度でも行きたい場所ですが、ただ、夏の避暑地たる拠点とするには気候的な信頼性が揺らいでしまっています。
きっと、真夏に入る前の6月から7月にかけて居住して過ごすには良いのかもしれません。
終わりに
FIRE後の生活はすべてが「計画していた理想」の通り、進むわけでもありません。
僕の持っていた「夏は札幌、冬は沖縄」というのも思い込みで、実際のFIRE生活での体験を通じて、身近な場所にも良い場所があると、少しずつ修正がかけられています。
最近は地方自治体が移住ではなく「多拠点生活」に補助制度を設けるなど、選択肢も広がってきました。
まだ本格的な多拠点生活はしていませんが、関東近郊の海や山なども含め、自分のイメージにあう生活を柔軟に見直していこうと感じています。
↓