最近、「リタイア後は1年かけて世界一周したい」という記事を読み、このような発想を持っている方はFIRE生活に向いていると思いました。
なぜなら、サラリーマン的な「細切れの時間」を繋ぎ合わせて何ができるかを考えるのではなく、FIREだからこそ得られる「まとまった時間」をもとに、大きく人生設計をしているからです。
実は、この「まとまった時間を有効に使えるスキル」こそ、FIREのメリットを引き出す重要な素質だからです。
今日は「世界一周」という目標を例に、「大きな時間単位で物事を考え、行動計画を立てられることこそ、FIREの恩恵を最も引き出せる」を綴ります。
サラリーマンには存在しない「まとまった時間」
会社勤めをしていると、1年という時間を丸ごと自分のために使うのはまず難しいものです。僕自身、長期休暇といっても1〜2週間が限界で、週末や夜の「細切れの時間」をどう使うかに知恵を絞って暮らしてきました。
もちろんそれも大切な工夫ですが、実は、FIRE生活では、まるで別の力が求められると思っています。
FIRE後は、1ヶ月でも1年でも「自分の意思でコントロールできる時間」が生まれるので、「大きな時間単位をどうデザインし、活かすか」という視点が大事です。
もはや日々の予定調整というものではなく、大袈裟に言えば、人生の再設計をどう進めるか、というものなのかもしれません。
世界一周したい人は「時間を活かせる人」
「FIRE後に世界一周したい」と言う人は、実際に旅に出るかどうかに関わらず、すでに時間を長期的な視野で捉えています。
そこには以下のような設計力が含まれています。
・長期間の移動を前提とした生活の再設計(今の居住地をどうする・・など)
・地域ごとのリサーチやテーマ設定(個別の滞在先で何をする・・など)
・資金・健康・日程の自己管理(そうした旅全体の資金や健康管理・・など)
・1年間というスパンでの計画性(どこに、どう滞在する・・など)
世界一周だけが特別ではありません
こうした「1年かけて世界一周」といったことは1つの例でしかありません。
たとえば次のような例があると思います。
・車を数カ月かけてキャンピング仕様に改造し、1年かけて日本地方放浪の旅に出る
・1年間の地方移住をして自給生活を実現する
・1年間、特定分野の学びに集中し、創作や資格取得に挑戦する
これらに共通しているのは、「まとまった時間をどう活かすか」という視点です。
FIREとは、まさにこうした時間設計が自由にできる生き方です。
「まとまった時間」を使えれば「細切れの時間」も使える
また、「まとまった時間」を有効設計できる人は、「細切れの時間」もその一部として捉え、有効に活用できると思います。
これは、行き当たりばったりで細切れ時間を消費する生き方とは大きく異なり、時間という大きな資産をどう大きな単位で価値化させるかの発想です。
そのなかに、こまぎれ時間も個別にどう活かすかが見えてきます。
もちろん、サラリーマンをしながらも「まとまった時間」という構想はできます。
でも大きな違いは、その発想を実行に移せるか否かであり、また、時間を連続的に集中して使えることです。
サラリーマンをしながら1年間の社会人クラスに通うという場合はどうしても「細切れの時間」を集めたブロックになるからです。(もちろんこの長期的視点もすごく有効ですが時間的限度があります)。
終わりに
FIREというのは、小さな時間が次々増えるのではなく、大きな時間をドンと手に出来ます。
そこに「自分で設計する自由」が生まれます。
その自由を「1年かけて世界一周したい」といった発想で具体化できる人は、サラリーマンの習慣にありがちな「細切れの時間をどう使う」ではなく「まとまった時間をどう使う」に基づいています。
これこそが、FIREに必要な発想でありFIREの価値を引き出すきっかけになります。
僕自身、自分のFIRE生活において「まとまった時間」を意識していくことが大事だと、そんな気づきを与えてくれるきっかけになりました。
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