FIRE(経済的自立と早期リタイア)をすると、「社会とのつながりがなくなり、孤独になるのでは?」と考えます。
つまり「FIRE→社会とつながり喪失→孤独」という因果関係です。
FIREをして仕事を辞めれば、職場での人間関係はなくなり、そうした人間関係のつながりが孤独の原因と考えがちです。
ですがFIRE後の孤独は「社会とのつながりの喪失」より「内面的な充足感」や「生きがいの喪失」が深く関係すると思います。
今回、社会とのつながりと孤独という2つの関係を整理し、孤独の要因を3つ挙げてみます。
「社会とのつながり」があっても孤独とは
FIRE後に社会とのつながりが喪失することがあります。
そこでの「社会とのつながりが喪失する」というのは、
①人とのコミュニケーション量や質の低下(=寂しい)、
②社会的役割やアイデンティティの喪失(=虚しい)、
③共感できる仲間の欠乏(=孤立)、
ということです。
これは以前の記事で整理しました。
ただ、孤独というのは単なる寂しさ、虚しさ、孤立とはまた少し違います。
なのでFIRE後に社会とのつながりを増やすしても、次のように孤独を感じる人もでてきます。
人と会う機会を作っても表面的なつながりばかり
- FIRE後に趣味のコミュニティやボランティア活動に参加しても、深い関係になりにくい
- 仕事のように毎日顔を合わせる場ではないため、一時的なつながりにとどまりがち
FIREというライフスタイルを理解されにくい
- FIREをしている人は少数派のため、周囲の人と価値観が合わないことがある
- 会社員時代の友人と話が合わなくなることもあり、心理的な孤独感を感じやすい
「社会とのつながり」と「孤独感」は別の問題
つまり、「社会とのつながりがあるかどうか」と「孤独を感じるかどうか」は、必ずしもイコールではありません。
社会とのつながりが多くても孤独を感じる人もいれば、つながりが少なくても満たされている人もいます。
つまり、「孤独を感じない耐性や1人適性」がある人もいれば、「孤独を感じるタイプだがFIRE後に社会的なつながり(人間関係)を持って孤独を回避できる適性」がある人もいます。
この、「社会とのつながり」と「孤独感」は、似ているようで異なるので、以下の通り整理しました。
FIRE後に「孤独を感じる本当の理由」
では、FIRE後に孤独を感じる原因は何か?
大きく分けると以下の3つが挙げられます。
① 社会的な役割の喪失(自分の存在価値への疑問)
- 仕事を辞めることで、「自分は社会に必要とされているのか?」という疑問が生まれる
- FIRE後に「何をすればいいのか?」が明確でないと、漠然とした不安を感じる
② 自由すぎる生活から生じる不安
- 仕事がなくなることで、1日のスケジュールが完全に自由になり、何をすればいいかわからなくなる
- 「このままでいいのか?」という焦りが生まれ、孤独感につながることがある
③ 心理的な充足感の欠如(内面的な孤独)
- FIREしたものの、日々の生活に意味を見出せないと感じる
- 「何かに打ち込むものがない」と、自分が何のために生きているのかわからなくなる
これらは、単に「社会とのつながりが減る」といった人間関係というよりも、「自分自身が何を求めているのか?」という自分の内面の問題から発生するものごとです。
終わりに
以上、FIRE後に孤独感は、「社会とのつながりがなくなるから」という単純な話ではなく、「自分の内面的な充足感」をどう高めるかが重要なのかもしれません。
また、孤独感の原因として辿れば、次の3つだと記述しました。
① 社会的な役割の喪失(自分の存在価値への疑問)
→ 仕事を辞めると、「自分は何をするべきか?」が不明確になる
② 自由すぎる生活から生じる不安
→ 何をしていいかわからず、「このままでいいのか?」と感じる
③ 心理的な充足感の欠如(内面的な孤独)
→ 日々の生活に意味を見出せないと、孤独を感じやすくなる
やはり、FIRE後の懸念として、社会的なつながりをどうするかと、孤独(内面的な充足感や生きがい)の問題は別モノなので、孤独は孤独でどう耐性があるか、個別に考えないといけないのだと思います。
人との関わりがなくても孤独を感じない耐性や1人適性がある人もいれば、本来は孤独を感じるタイプだがFIRE後に社会的なつながり(人間関係)を持って孤独を感じない状態を作るのか、それによってFIRE後のライフスタイルもかなり変化します。
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