アーリーリタイアは早ければ早いほど良いとは思っていません。
僕がリタイアしたのは50代半ばですが、その経験から50代リタイアも決して「遅すぎる」とは思っていません。
リタイア年齢でそれぞれメリットもデメリットも違うなか、50代リタイアならではのメリット(30代や40代では得られないもの)もあると思います。
そんな50代リタイアのメリット5つを個人的な経験を踏まえて綴ります。
50代リタイアの5つのメリット
僕が実感する50代リタイアの5つのメリットは、
①FIRE資金の蓄積に大きくプラス、
②心身健康力の高さ(体力・気力)、
③自己理解がある(自分軸)、
④保守的ながら挑戦できる、
⑤執着が少ない(お金・人間関係)
と考えています。
FIRE資金の蓄積に大きくプラス
FIRE資金を増やすことにつながる「経済効率」が最も高い時期が40代半ばから50代半ばでした。
これは、30代よりも40代の方が年収が高く、また更に50代は仕事の慣れもあってより効率的に稼ぐ(手を抜く??)ことで時間単価も良かったと思います。
とはいえ年齢連動というより、昨今は、ベースアップ、職能給アップ、職責の重さ(ジョブ制)、業績連動(ボーナス部分)などが年収に影響するようになっています。
これらは個別事情で変わる点ではありますが、30代より40代の上昇分が大きかった僕の場合は、結果として給与効率の高いときを辞めずに仕事していたのでFIRE資金の蓄積にはメリットとなりました。
なお、年金に関してはFIREタイミングを遅らせれば(たとえ年収が増えなくても)年金受給見込額が増えることになります。
これは大きい点ながら、年金に関する感覚は年代差があると思います。
30代だと「このさき年金はどうなるかわからない」と先のことと捉えてメリットを実感しにくい状況だと思います。
その点を以前記事にしました。
心身健康力の高さ(体力・気力)
50代になって体力面で低下は感じるものの、かといって30~40代にしていたスポーツは普通にできますし、ジムも毎日通うこともしています。
こうした「体力」が残っているのがまだ50代です(60代でも自己管理をしていれば残っているとは思います)。
また、「スポーツをやりたい」とか「旅行に行きたい」といった「気力」が残っているのも50代のポイントだと言えます。
きっと体力や気力はピークは越えて下り坂かもしれませんが、30代や40代ほど空回りすることもなく心身健康力が最もバランスある年代だとも思えます。
自己理解がある
50代ともなれば社会に揉まれて数々の失敗も挫折も味わっています。
これまで無理をしてやっぱり辛かったことや合わなかったこと、無理をしたけどやってみると楽しかったり苦痛に感じないことなど、自分なりの経験で好き嫌いや限度も理解できています。
そんな「自分をよく理解する」ということはリタイア生活ではとても大事です。
もし僕が30代や40代そこそこでリタイアしていたら、他者評価を気にして自分のやりたいことが見えていなかったり、承認欲求に振り回されて自分軸で考えたり行動したいなかったかもしれないとも思えます。
楽に自分らしく生きる下地が整っているのが50代FIREだと思います。
保守的ながら挑戦できる
前述の、経済面、心身健康面、自己理解の延長かもしれませんが、こうした要素があるがゆえに、地に足がついた状態で自分のやりたいことに新たに挑戦することがまだ遅くないというのが50代FIREだと感じています。
いまも、リタイア生活をより良くするためにサラリーマンの頃にはやったことのない趣味やスキルを身に着けたりなど、「もう歳だからいまさら・・」といった感覚にはなっていないのが50代です。
もちろん30代や40代の無鉄砲に挑戦をするようなエネルギーはなく保守的かもしれませんが、保守的ながらも適度に挑戦することができるのが50代FIREだと感じています。
執着が少ない(お金・人間関係)
また50代にもなると「お金」も「人間関係」も全てではないと思えたり「モノ」への執着も少なくなったり、他人に期待をしすぎてストレスが溜まるといったことも少なくなります。
30代や40代の頃はまだ「理想」とか「正しさ」が全面にあって、どこか社会慣れしていないというか、諦めが悪いことがありました。
今は「思い通りにいかないのが普通」といった割り切りがあるがゆえにものごとにイライラしたりストレスを感じることが少なく、そんな「執着のなさ」がリタイア生活を楽に過ごすのに役立っています。
終わりに
以上、5つのメリットとして、①FIRE資金の蓄積に大きくプラス、②心身健康力の高さ(体力・気力)、③自己理解がある、④保守的ながら挑戦できる、⑤執着が少ない(お金・人間関係)、を挙げました。
もちろんFIRE適性年齢は、会社のストレス度合い、仕事の負荷、家族の事情など、多種多様な要素で変わってくると思います。
僕にとって「40代後半のリタイアで時間を取る(同時に無理や無駄な時間も多少作ってしまう)」のか「50代半ばのリタイアで質的安定感を取る(残された時間がより少ない)」という選択構図に見えたりします。
50代リタイアも決して遅すぎることはないですし得られるものもあるので、FIREを目指している方はむやみに焦らずいつが自分の適性年齢かを考えながら取り組まれるのが良いと思います。
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