まるでクイズのようですが
「リタイア前は資産を増やし、リタイア後は生活の選択肢を広げる〇〇族といえば?」
と聞かれたら何を思い浮かべますか?
世代や属性で回答は異なるかもしれませんね。
70代=みゆき族
60代=暴走族
50代=窓際族
40代=扶養家族(重税対策・・・)
中国人=ねそべり族
孤独な1人者=独身貴族
パパ活女子=貴金属
・・・と、かなり独断と偏見で並べましたが、んなわけありませんね!
ただ、多くある「〇〇族」のなかで「リタイア前は資産を増やし、リタイア後は生活の幅(選択肢)を広げる」というのは「転勤族」です。
この4月から新しい生活を迎える人もいるなかで今日はあらためて「転勤族」のメリットをリタイア視点で綴ります。
転勤の資産形成メリット
ちなみに現役時代、給与の手残りと同等ぐらい「転勤関連の手当」で資産が増えました。
もちろん会社の制度にもよりますが、基本、会社都合で社員に転勤を強いる場合は、それ相当のサポートを提供する会社も少なくありません。
いわゆる福利厚生です。
僕が勤めた会社では、転勤に伴う引越費用は全額会社負担されますが、それとは別に
・引越手当(一時金):家具や家電の買い替えや準備相当の補填という考えで負担
・転居に伴う損失補填:賃貸の解約等での損失を想定した補填
・引越期間中の仮滞在住居費:ホテル代や家族全員含む食費補助
・新居の手当:社宅や賃貸物件を借りる際のあらゆる費用
・転勤先マイカー:海外で生活にマイカーが必須な国は車やガソリン代負担
・転勤先教育費:私立しかない場合などは特に大きい(海外の場合は語学学校代も)
といったようなことです。
*国内と海外でまた転勤支援の制度は違います。
転勤族は今の時代のニッチなチャンス
具体的に例示したのは、特に今の就活生や新入社員で「転勤はイヤだ」といった考えが主流だったりするからです。
「なんとなく知らない土地に動きたくない」と思う気持ちはわかります。
でも一方で会社に制度があれば、誰もが手をあげない「転勤」を自ら進み出れば、わりと簡単にそうしたポジションを得られて経済メリットを享受できるかもしれません。
若い人にとって、住み慣れた場所で必死に節約をして積立投資に少しでも余力をまわすのも良いかもしれませんが、思い切って転勤をしてしまえば、それはそれで節約とは違った「刺激」を味わいながら手残りを投資に回せます。
結局、人生で平均以上に資産を作るにはみずから「何か」を捧げなければ不可能です。
それは「投資でリスクを取る」のか「節約で不自由を飲む」のか「転勤で地理的自由を会社に預ける」のか、その組み合わせか、つまりは何かを差し出した結果、うまくいけばお金が残るとなるのです。
なにも差し出さず資産を手軽に増やす方法は存在しません。
加えて、転勤は金銭的メリット以外も多いと、個人的には感じています。
転勤のリタイア後のメリット
転勤族の経済メリット以外には、リタイア後の人生が広がるというメリットがあります。
あちこち違う土地を知ることで視野が広がるとか好奇心が強くなるのもありますが、リタイア視点でいえば「あちこちの土地勘を持つこと」から得られる「旅行慣れ」や「移住ハードルが低くなる」がメリットです。
それは住む場所の生活環境、利便性、食、気候、風土、習慣、人間関係などからの気づきや体感といった大きなものです。
実際、住むことで得た「勘」や「好み」はリタイア後に「どこでどう生活するか」といった考えや動機にもつながり、何かと生きる選択幅を広げてくれるのです。
リタイア後の人気の趣味といえば旅行ですが、国内の大都会と地方の都市部に住んだ経験があれば、どこに旅行にいっても公共交通機関での移動から過ごし方までわりと失敗はなくなります。
海外旅行でも外国語が話せるということより実際はリスク回避に役立ちます。
スリの多いイタリアやスペインの地下鉄駅構内で人の挙動をみれば割とスリの見分けがつくもので、海外生活を送って慣れてくるなかでの見極め術というかリスク回避力は、ちょっと短期滞在したからといって得られないものだと思います。
僕は海外プチ移住も考えているのでそんな基礎力は役立つ気がします。
もちろん旅行や留学、長期滞在で環境の違う場所で生活すれば自然と「適応力」や「想像力」という重宝する能力はすぐに身に着くと思います。
若い頃から違いを知る経験は決して損はありません。
終わりに
ということで、今の時代は「転勤なんて嫌だ」という風潮ですが、ぜひ決めつけず、この機会に経済的自由も地理的自由も増やせるメリットを考えてみることもありだと思います。
リタイア前は資産形成に有利で、またリタイア後は選択肢も広げられる、そんな人生通してのトータルメリットはかなり大きいものです。
なお、こうしたメリットなるものは自分で調べない限り向こうからやってきて「はいどうぞ」なんてことはしてくれません。
メリットが自分にあるのか、どの程度のメリットになるか、気づいたときに流さずに調べることも大事です。もちろん転勤は一例ですが、要は、根拠なく「〇〇はイヤ」と固定観念で行動制限する裏道にチャンスを見逃していないかという問いかけです。
ちなみにどこに住んでも良い面もあれば悪い面が必ずあります。
僕にとって最大の財産は「どこに住んでも”良さ”に気付ける」ということです。
同調圧力が大きい日本ですが、他国にはない食も治安も文化も大好きです。
人が多すぎる東京も静かに自然を楽しめる秘境があったりします。
どこにいてもそれぞれの良さに気づき感謝できることは、居心地よく生きていくうえで大事な能力で、転勤で学べる最大の価値かもしれません。
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