リタイア生活を経済的に強くするには「支出コントロール」が大事です。
資産所得は市場環境などにも左右されるため、短期的なコントロール余地は限られます。一方、支出は自分の意思で比較的柔軟に調整できます。
そこで、自分の支出にはどの程度の調整余地があるのか、2023年の「支出実験」をもとに最大~最小のレンジを分析しました。
今日はこの結果を共有します。
支出実験の仮説
2023年1~12月のリタイア生活で、ある支出実験をしました。
仮説は、「支出にブレーキをかけず、その時点で“やりたいこと”をできるだけやれば、リタイア生活は豊かだと感じるはずだ」です。
ただ、「ブレーキをかけない」といっても、実際にいくら使うことになるのか。それによって、どの程度の満足感を得られるのか。それを体感する実験をしました。
ちなみに「やりたいこと」とは贅沢三昧をしてお金を浪費することではありません。
国内外の旅行、新しい趣味(主にスポーツ)、習い事(語学学校、料理、写真教室等)、資格取得(船舶一級など)、それらに関連する物の購入などです。
実験の結果
この実験から分かったことは、次の3点です。
・「全力で使う」と家計費の総額は、生活に不可欠な支出(基礎生活費)が43%でゆとり費が57%となる
*2023年の1~12月の年間平均支出額をベース
・「全力で使う」から「自然体で使う」にすると、約10%支出を圧縮できる。それでも十分に満足度の高い生活を送れる
*2022年6~12月の通常月の平均支出額をベース
・家計破綻などの危機時に「目いっぱい削る」と、支出は「全力で使う」場合の43%まで圧縮できる
*基礎生活費のみで生活し、余暇的な支出(ゆとり費)をゼロにした場合
以上が、実験から見えてきた支出のレンジです。
結論
僕の場合、生活費の構成が「基礎生活費43%、ゆとり費57%」であれば、その時点でやりたいことを目いっぱいやるのに不足はないと分かりました。
一方、1年間試してみると、常に「全力で使う」必要はなく、そこから10%ほど支出を抑えた「自然体で使う」状態でも、十分に満足度の高い生活を送れることが分かりました。
つまり、「全力で使う」実験によって、自分がどこまでお金を使えるかだけでなく、どの程度使えば十分に満足できるのか、その感覚もつかめました。
これが今の自分のニーズ(やりたいこと)をカバーできる予算の目安です。もちろん、今後やりたいことが増えれば変わる可能性はあります。
なお、「全力で使う」場合の比率は、基礎生活費100に対して、ゆとり費133となります。
(用語の前提)
基礎生活費:リタイア生活を過不足なく維持するために必要な支出で、住宅費、食費(スーパー等での買い物)、日用品費、交通費、通信費、水道光熱費、美容・服飾・医療費、その他(税金等)となります。
これに関連して以前書いた記事はこちらです。
その他の考察-支出と忙しさの相関
リタイア生活で、やりたいことにお金の制約を設けずに使うと、やはり忙しくなります。
「全力で使う」場合、生活時間の70%はアクティブに過ごし、「かなり忙しい」というのが実感です。ただ、興味関心のあることに時間を使っているので、苦にはなりません。
一方、「自然体で使う」場合の忙しさは50%程度で、「ほど良い忙しさ」になります。
今は体力があるので「全力で使う」こともできますが、加齢とともに活動量は自然に減っていくのでしょう。
その他の考察-支出対象と満足度
また、支出対象も重要です。
僕は見栄や世間体のために物を買うことはほとんどなく、自分が価値を感じる経験や学びにお金を使っています。
新しい習い事なども新たな支出になりますが、そこでスキルや経験を積めば、リタイア生活の幅も広がります。
今の僕にとっては、こうした自己投資的な支出も、リタイア生活をより良くするために必要なお金です。
終わりに-今後の計画
今後は、この支出実験をもとに「資産活用計画」を進めます。
資産活用とは、月間の支出目標を設定し、やりたいことにきちんとお金を使っていくことです。
その支出目標は、今回の実験結果から、
支出目標値=基礎生活費+ゆとり費(基礎生活費×1.3)
としました。
金額は公表できませんが、ある切りの良い金額を毎月の支出目標(予算)としています。
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