完全リタイアの生活費内訳(2023年通年実績)

2024-01-16

リタイア後の支出

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2023年の1年間は「やりたいことをやり尽くす」と時間と労力の限り支出をしてみました。

そんな荒っぽい支出をする目的はある種の実験で、「お金に制約なくやりたいことをやり尽くせばセカンドライフの豊かさを最大化できるはずだ」という仮説検証です。

ちなみに「やりたいこと」とは贅沢三昧でお金を浪費することではありません。

旅行したり、新しい趣味を始めたり、習い事、資格取得など、リタイア前からやりたいと思っていたことで、探求心や好奇心を満たす行動です。

今回、そうした行動に伴って支出内訳がどうなったか、また、その支出が「豊かさ」を実感させることに直結したか、を綴ります。

生活費の内訳

生活費は大きく2つの区分に分けました。

それは「基礎生活費」と「ゆとり費」です。

基礎生活費は「必要なもの」への支出で、ゆとり費は「欲しいもの」への支出です。

具体的な定義としては、

基礎生活費:セカンドライフの生活水準を維持するために過不足なく必要となる支出。

含まれるものは、住宅費、食費(スーパー等での買い物)、日用品費、交通費、通信費、水道光熱費、美容服飾医療費、その他(税金等)。

ゆとり費:セカンドライフを物理的・精神的に豊かに過ごしたいがための支出。

含まれるものは、娯楽費(外食、遊び、交遊等)、交際費(家族や大切な人への支出)、旅費、自動車費(マイカーにかかる費用)、教育費(資格取得など自分のスキルを高めるためのもの)。

生活費の内訳の分析考察

この内訳から以下の3点について数値化することができました。

①生活費における限界節約点

まず、セカンドライフにおける「経済破綻への耐性」という生活防衛的な観点です。

この「基礎生活費」の51%相当が、万が一、経済破綻の危機となれば、削ぎ落としていける生活費を圧縮限界点となります。

限界点まで削ぎ落としても、贅沢はないものの、現在の居住環境での暮らしが可能な最低レベルになるとの目安です。

また、住宅費は更に削れる余地がありますが、他の部分は既に「節約済み」なので、通信費や水道光熱費なども削減余地はありません。

②基礎生活費の収入依存率

次に、セカンドライフにおける「将来キャッシュフローによる支持比率」というをみました。

これは、現在確定している将来の年金系収入(確定済みの公的年金、企業年金、個人年金)によって、どの程度の生活費を支持していけるかの、生活防衛的な観点での比率です。

その結果、現在確定の年金系収入で基礎生活費の総額をカバーできる、つまり基礎生活費は100%の支持率です。

つまり、その他の資産所得である配当金、不動産収入等はゆとり費に充当できるということになります。

以上、収入・支出の相関性が明確になったのは安心材料ではあります。

ただ、インフレや医療費の負担が多くなる先行きの時代、果たして年金系収入によるカバーがどこまでできるかはまだリスクが残されています。

③基礎生活費とゆとり費比率(1:1)

2023年のセカンドライフは、基礎生活費と同等の「ゆとり費」を使っています。

これは、自作用語にはなりますが、セカンドライフの「ゆとり係数=約50%」となります。

ちなみに「エンゲル係数」は生活費に占める食費の割合で独身の平均は24%となっています。

セカンドライフのゆとり係数なるものは存在しませんが、自分の感覚でいくと、50%というのはわりと「ゆとり」に支出している実感です。

基礎生活費における固定費(光熱費や通信費、住宅ローン等)はクレジットカードや振替で引かれるゆえ意識しないので、支出の大半をゆとりに使っている感覚です。

ただ、必ずしも支出が増えることがWell-Being的な幸福度に比例しないので、ゆとり係数の最適値は個人の価値観による差が大きいと思います。

生活費のゆとり費と豊かさの関連

最後に、生活費におけるゆとり費の各項目について感想です。

①娯楽費(15%)

娯楽費はいわゆるレジャー的な支出なので「浪費」と捉えるのが一般です。

確かに生きていくうえで必須ではありませんが、僕には、この費用の過多が「ゆとり」を感じる大きな源泉だと思えます。

例えば、外食費(交際費ではない外食)はレジャー的な贅沢を味わう目的であって「料理を作るのが面倒」という手抜きゆえの支出はありません。

旅行(温泉旅行などの休息目的のものは娯楽費で、探求や知的好奇心での旅行は旅費に区分)も、レジャー的な贅沢ではありますが、会社員時代のような「日々のストレス発散」とか「疲れを癒す」という修繕的なものではなく、自然の豊かさや生きる喜びを味わうものです。

そもそも、僕は見栄や世間体でお金を浪費することはしていないというのもあります。

なので、娯楽費は、セカンドライフでの「心穏やかに楽しく暮らす」という趣旨のための「投資」という感覚を持ち始めています。

②交際費(11%)

交際費も娯楽費的な支出ですが、その目的が大切な家族を労わったり、友人との親交を深めるなどで、自分の娯楽というものではありません。

例えば母親を連れてランチしたり子供を連れて食事や飲みに行ったりなどです。

交際費があるというのは、それだけ大切な関係を維持発展することや相手の居心地よい時間を提供することにお金を投じる「投資」という感覚です。

③旅費(10%)

旅行に係る費用ですが、僕はさほど「観光地を表面的に見て周る」という旅行はしません。

概ね、将来のプチ移住に適する楽しい場所かをみたり、2023年は四国霊場88箇所巡りとか、季節を感じるための旅行とか、それなりの「目的」が明確なものです。

これは趣味でもあり探求心を満たす源泉なので必要不可欠なものですし「投資」という感覚です。

④自動車費(8%)

自動車の維持(駐車場代や保険費)や利用(ガソリン、高速代等)はかなりかかります。

ですがマイカーがあるゆえ、頻繁に母親宅を訪問したりお墓参りに連れていけたりなどの利用もできるので、機動力もあり、価値を感じています。

マイカーがあるゆえ出かけたり会ったりなど機会を増やしているという点で、不可欠な価値があると思います。

人によっては自動車=浪費、と短絡的に結論付けされますが、僕にとっては「投資」の要素も含まれています。

⑤教育費(7%)

教育費としては、2023年は船舶一級の資格を取ったり、料理教室、語学教室、カメラ撮影教室など、もろもろのセカンドライフに必要なスキルや資格の取得に費やした「投資」です。

豊かさへの支出のまとめ

以上のゆとり費をみても、ほとんどの支出が何らかの「セカンドライフを有意義にする投資」という感覚で捉えることができています。

支出100%のうち、基礎生活費という生きるためのインフラが50%で、セカンドライフを豊かにする支出(投資)が50%ということです。

セカンドライフの豊かさとは、こうした「ゆとり費」が自分の正しい価値観(世間的とか見栄のような外的要因ではなく自分が心底望むもの)に沿って支出されることが大事だと思います。

終わりに

全体として、生活費の支出はバランスある状態だということが確認できました。

また、豊さについて、少し理解や実感が進んだと思います。

以前の記事に書いた通り、DieWithZeroという生き方を意識はしていますが、僕は全財産を生きているうちに使い切るハイコスパ人生が目的ではありません。

何をもって「富を豊かさに最大変換できるか」という解を探すためです。

その意味でまだ解を得るうえで2つほど疑問があります。

①「ゆとり費」の支出が「豊かさ」に直結変換されていますが、そもそも、いまのゆとり費の内訳構成が「豊かさを最大化する構成比なのか?」という疑問です。

例:贅沢費が多すぎで、旅行などがやや少ないのでは?とも思ったり、まだ豊かさを最大化する余地があると思えること。

②本来の「理想なる豊かさに全て支出できているか?」

例:いま支出している範囲は良しとして、もしかしたら何か新しいことで「豊かさ」を感じれるが、いままだ支出していないものがあるのでは?というものです。

以上の2点も、引き続き検討を要します。

なお、今回の実験についての背景や概要はこちらの記事もあります。

DieWithZeroを1年間試してきて思ったこと


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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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