世の中には「FIREは暇すぎて辛い」「FIREはやめておけ」と言う人がいます。
でも正直、僕にはその感覚がわかりません。
だって、やりたいことって山ほどあるじゃないですか…。
もちろんFIRE生活では、YouTubeを観たり、音楽を聴いたり、「ぼーっ」とする時間もあります。でも、それすらも新しい発見があったり、楽しさを感じたりする。少なくとも僕にとっては「暇つぶし」ではないんです。
そして何より、FIRE生活には 「今しかできないことに取り組める」という、かけがえのない価値があると思っています。
今日は、「FIREは暇で辛いからやめておけ」への異論として、FIREをしても暇にならない、たった1つの理由~それは「今しかできないことに向き合える」からだということを綴っていきます。
やりたいことリストの役割
「FIREが暇」と感じる人は、FIRE以前に人生で夢中になれるものに出会っていないのか、あるいは時間ができてもそれを活かす術が見つけられていないのかもしれません。
せっかく手に入れた自由を持て余してしまうのはあまりにもったいないことです。
僕は会社員時代の30年、ずっと「リタイアしたら(時間ができたら)やりたいこと」が自然と増えていきました。
そのリストの中には、「今すぐ取り組まないと手遅れになる」という、いわば“賞味期限付き”の項目もたくさんあります。
たとえば:
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今しかできない投資
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健康年齢のうちにしかできないこと
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体力と根性が必要な旅行
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新しい技術や知識の習得
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親孝行
などなど。
こうした「今しかできないこと」が目の前にあると、暇どころか、むしろ時間が足りないくらいです。少し前のめりに進まないと、やりきれないかもしれない・・そんな感覚すらあります。
とはいえ、「やることが多すぎて忙しい」も「何もなくて暇すぎる」も、どちらかに偏りすぎればしんどくなる。だからバランス感覚は大切だと感じています。
「やりたくてもやれない」がやる気を上げた
もう一つ、FIRE後にアクティブに動けている理由があります。それは、会社員時代に味わっていた「やりたくてもできない」という制約の存在です。
その“抑圧”があったからこそ、今はその反動で、やる気と集中力が自然と湧いてきます。
そんな自分は、実は暇だと気が緩んでしまい、ダラけるタイプです。
だからこそ、「今すぐやらないと間に合わない」と感じるようなテーマに追い込まれている方が、自分のポテンシャルが発揮されるという自覚もあります。
実際、FIREに踏み切ったのも、こうした「今すぐやらないと間に合わない」ということを感じた点が大きいと、こちらの記事にも綴っています。
アーリーリタイアの決断の決め手となったゲインとロス分析について(50代半ば)
FIREは今しかできないことをやれる貴重な場
「FIREしたらやろう」と思って先延ばしにしていたことに実際に取り組むなかで、僕はあることに気がつきました。
それは、“心から望んでいること”に取り組むことの大切さです。
例えば、「せっかく時間があるし、世界一周でもしてみるか」と、あまり深く考えずに行動してしまうと、やった感はあっても心は満たされません。
逆に、「これは今しかできない」、「自分にとって意味がある」と感じることに向き合うと、時間の価値がまるで違って感じられます。
2023年、僕はふたつの「今しかできないチャレンジ」に取り組みました。
① 四国八十八箇所巡礼
父親の遺品の中に、途中まで巡った納経帳と掛軸がありました。それを完成させようと、僕が残りの札所を巡礼することにしました。
この体験を通じてさまざまな感情が交差しました。父親の残したものをやり遂げ、その納経帳は母親が棺に入れて届けられる。FIRE後の時間があったからこそできた取り組みです。
リタイア後のやることリスト;四国88か所巡業旅行の本当の目的
② 母と行く最後の家族旅行(ハワイ)
もうひとつは、母親が元気なうちにと決めた、人生最後の海外家族旅行です。旅行会社レベルにリサーチと準備をして実現した、思い出深い旅になりました。
終わりに
FIREによって得た自由を「暇で辛い」と感じてしまうのは、本当にもったいないと思います。
僕のような、賞味期限付きリタイアをしている人間からすると、むしろ“やりたいこと”が山積みで、暇だと嘆いているのは勿体ないと感じます。
でも、それは単に多忙という意味ではなく、「今しかできないことに向き合えている」という、自由と充実の時間なのです。
FIREを「ただ会社から逃れて休むための時間」と捉えると、暇に感じてしまうかもしれませんが、「今しかできないことがある」と考えると、価値あるものになります。
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