怖いものってありますよね。
お化けとか強盗とか、そういった話ではありません。
会社員時代は「まあいいか」と消極的に歓迎したその怖いことが、リタイア生活では「絶対に嫌だ」となったものがあります。
それは「病気をすること」です。
今日は、そんなエピソードを思い出したので綴りたいと思います。
*このエピソードの病気は、3、4日の短期入院が必要なレベルのものです。
超多忙で病気で入院した上司の驚く発言
「会社」という塀の中の世界はある種異常だったりします。
そう思ったエピソードです。
会社員時代のある時、超多忙な元上司が病気になり短期入院をしました。
大きなプロジェクトで疲弊していたのは知っていましたし、プロジェクトを放置して入院なんてさぞかし残念がっていると思いました。
そこで僕は、デパートでフルーツセットを買って励ますべく、お見舞いに行きました。
すると驚くような光景がありました。
入院先のベットから聞こえてくる笑い声。
部屋に入ると小さな女の子(お子様です)とゲームをして遊んでいるのです。
思ったよりもまるで元気で「おお~、来たか!暇で暇でしょうがないぞ!」と呑気なセリフをいいます。
会社という「立ち止まれない異常さ」
元上司は責任感も強い人です。
そんな人が仕事を放置して平気でいられるのか?おかしくなったのか?と驚きました。
ですが話してみるとすぐにわかりました。
「病気になれば堂々と休めるぞ。」
そのセリフから、この人は「自分が動ける限りは全力で仕事に尽くす責任感」や「自分に嘘をつけない誠実さ」が強過ぎたのか、と思ったのです。
つまり、責任感や誠実さゆえに「逃げたいと思っていても、自分の意思で仕事をストップして逃げ出せない」という葛藤を抱えていたのです。
こうして、体が「働くのを辞めよ」と病気を起こしたことを本人は「ありがたい」というのです。
会社とは「人を病にまで追い込んでも、その人が良かったと思うような異常な世界か・・」と思ったものです。
そんな異常さを感じながらも「僕も病気をすればこうして逃げ出せるのか」とホッとした自分がいました。
アーリーリタイアで怖いこと
アーリーリタイアをした今は、例え完治する短期入院の病気でも「絶対に病気にはなりたくない」と思っています。
これは当たり前の感性だと思います。
あのエピソードを思い出し、会社員時代のその感覚は異常だったと感じます。
昨今はコンプラだワークライフバランスだといって猛烈に働く世界観は隅っこに追いやられていますが、僕が現役30代の頃は、まだまだこんな感じだったことを思い出しました。
それと同時に、アーリーリタイアというのは極めて「守り」のライフスタイルで、「病気であったり、失うことに警戒心を抱く」ということにも気が付きます。
アーリーリタイアで気を付けていること
それゆえ、アーリーリタイア後は会社員時代よりも一層、健康のことを気を遣います。
今は「時間」も「自由」も「健康」も「仲間」も持っていると感じられる環境にいるのは恵まれて感謝すべきことですが、どれか1つでも「欠け落ちるのでは」という怖さもあります。
大事なことが揃っている日常の幸せを「いかに守るか」といった防衛意識が強くなっているのかもしれません。
難しいのは、こうした4つを近くに感じすぎると「失うのは嫌だなあ」という不安になり、かといって全く意識をしないと「幸せを実感することが希薄」となってしまいます。
こうした幸福の源泉と適度な距離を取りながら、必要に応じて感じられる方法をどう作るか、それが今後の課題かもしれません。
終わりに
サラリーマンを現役でお勤めの人も「怖いもの」を棚卸すると、そこから自分の立ち位置が見えてくるかもしれませんね。
おおかた異常な環境にいると「怖い」という「防衛本能の検知」が歪むからです。
そういえばお化けや霊は怖いですが、「霊がとりついている」と高額の壺を売りつける「人間」のほうが怖いと思うこの頃です。
健全な防衛本能ですね!
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