FIRE目線で「会社勤めだからこそ学べたこと」を3点挙げてみた

2023-02-10

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「サラリーマン人生は搾取されるだけ」とか「時間の切り売り」といった批判をする人がいますが、僕は少し違う見かたをしています。

呑気な学生生活を送り、思考の浅かった半人前の僕には、社会人になって学べたことが沢山あったと思います。

リタイアしたいまでも「これは大事な学びだった」と痛切に感じる3点を挙げたいと思います。

自分の頭で考えること

当たり前ですが「自分の頭で考える」という習慣は、仕事にも投資にも、人生で行き詰まった時も、あらゆる状況で役に立ちます。

これが会社から学んだ最大の財産だと思います。

入社間もない頃のエピソード

新入社員の頃、先輩から「わからないことがあれば何でも聞け」と言われました。

さっそく「xxxはどう対応したらよいですか?」と質問すると「君はどう思うのか?」と切り返されました。

安易な回答探しをする自分に「はっ」とし、先輩もいろいろ指導をしてくれました。

その後、何年かして「この件にはA案、B案、C案の対応方法があると思いますが、A案がxxxの理由で良いと思います。先輩はどう考えますか?」といった質問の仕方に変わっていきました。

自分で思考することを怠って安易に質問をして回答探しをすることはいかに愚かで失礼か。

人の時間を消費する以上、そこに礼儀や敬意もなければいけない。

熟考ばかりして引き受けた仕事の進捗が遅いのも迷惑となります。70点でまず返答するよう、最短で深く考え尽くす要領とか、組織での仕事を進める上での学びです。

こうした「考える習慣」が自分の人生を広げる助けになっていましたし、リタイアした今も大切にしている習慣だと思います。

アメリカでは通用しない日本の根性論

ただ、他国で仕事をしていた時にはまた違った意味になります。

例えば、アメリカで営業マンにノルマを課す時、必要な教育プログラムを提供せずに成果を求めると、「それはまだ教育をされていない。」と反発されます。

そんな時に「仕事なんて先輩のやり方を見て、真似て、盗め」みたいな日本的根性論を言うと「業務に必要な教育も提供せずに成果を求めるハラスメントだ、アンフェアだ」と会社が訴えられるかもしれません。

結果主義、成果主義で給与が決まる場では、日本的な根性論で「自分で考えろ」と指導するのは相応しくないこともあります。

人間関係の幅を広げるスキル

学生時代ならば嫌いな人とはわざわざ関わりを持ちません。

ですが社会人になると、考え方も世代も異なる人たちと一緒に仕事をしますし、「苦手だから避ける」ということはできません。

すると、少しでも相手の考え方を理解しようと努めたり、接点を見つけて上手な付き合いをしようとします。

面倒なことですが、だんだんと、自分の知らない世界にも興味を持ったり目線が届くようになったりする習慣に繋がっていきます。

最初から人づきあいのスキルがあるというより、こうした「組織という環境」がそうさせるものです。

居心地のよい世界ばかりに安住していてはなかなかできないことです。

僕みたいに楽な方に楽な方にと流されるタイプは、こうした会社組織の環境でしか自分が変わりようがないので、それが会社勤めから学んだことの1つになりました。

達成感と忍耐力を統合するスキル

サラリーマンは「無意味な仕事」が沢山あります。

僕の場合、仕事時間の3割は「形だけの決裁」、「中身のない会議」、「管理のための管理」に費やしていたと思います。

かといって残りの6割は、早朝や深夜時間の会議、無理難題の仕事を期限内で片づけるプレッシャーなど、時にはキツイ(仕事に夢中・集中すると不感症にはなるのですが)がありました。

で、残り1割が「仕事の達成感」に直結する喜びを感じる仕事です。

例えば、創意工夫で難題をクリアーしたり、多くの関係者を味方にして達成したり、会社の看板無くして進められない案件を少しでも動かすとか、自分1人じゃできない事を「会社や組織」をレバレッジしてやれたと感じる達成感です。

そんな1割のために、無駄な3割とキツイ6割をやっているのが仕事です。

これはチームワークのいるスポーツと似ています。

年間、数回しかないトーナメントで優勝を目指し、日々のキツイ練習をチームで結束して耐えて乗り越えていく構造は一緒です。

練習がきついからといって、好きなスポーツを辞められない心境でもあり、優勝したらすごい快感で達成感を共有できるのをとことん目指したい、という心境です。

「無駄は一切イヤだ。」「キツイのはまるで御免だ」とならずに、忍耐と達成感の全体バランスでチームで頑張るのと似ているかもしれません。

終わりに

こうしてみると、僕みたいな躾のされていない学生がサラリーマンをせずにいきなり自営やら起業をしていたら、こうした社会経験を積む機会がなかったと思います。

だからといって30年も40年も勤めるほどの場ではないかもしれませんが、控えめに見ても「会社は搾取する場」ということはないのではと感じます。

ただ、人間関係が悪すぎたり給与が低すぎたりといった人間・経済ハラスメントなブラック企業だと、そんなことは言ってられないこともあるのは理解します。



自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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