アーリーリタイア後に始めた1つは、魚のさばき方を習得することです。
先週、スルメイカの料理教室に参加しました。
これまで何回か魚の捌き方の教室に参加しましたが、イカ系は初挑戦です。
教室では、先生が築地で買い付けた新鮮なスルメイカを各生徒が1匹まるごとさばきます。調理後は作った料理を教室でいただきます。
今回は、食や料理をテーマに思うことを綴ります。
男独身生活で料理することの意味
家族4名で生活をしていた頃は、専業主婦だった元妻が料理を作り、それを家族で美味しく頂けたのは幸せです。
僕は料理することに興味があったのですが、元妻は僕がキッチンに入ることを歓迎していませんでした。
キッチンを汚したり、調理器具の置き場所をめちゃくちゃにしたり、統制が乱れるからです。
ずぼらな性格の至らないところです。
そして離婚後、ようやく料理を始めました。
平日はMOCO’Sキッチンをみて出社し、週末は男子ごはんで国分太一と心平ちゃんの掛け合いを楽しむ過ごし方が好きでした。
サラリーマン時代は忙しかったので、あまり手の込んだ料理はしていません。
一応、栄養面は考えて調理し、独身男性の生活で問題となる健康管理には十分に気を配っていました。
夕食の残りは、翌日の会社のお弁当に使いました。
この習慣は、貯蓄上は節約になり、健康にもよく、自分の満足にもなる良いことばかりでした。
ただ、調理のレパートリーはそれほど広がりませんでした。
どういったレパートリーを広げるべきか
もともと、世界各国の料理をいろいろと作っていました。
エスニックなスパイスとかを使った南米料理、インドのスパイスをごちゃまぜでカレー、生春巻きを使っていろいろと巻いたり、シーフードたっぷりのスペイン料理を作ったり。
海外の料理ばかりで、日本人の私が得意といえる日本料理がありません。
日本といえばまずは魚料理です。
魚を捌きたいと思うようになりました。
これまでも、釣った魚を綺麗に捌けたらいいなと思ったり、海外でのホームパーティーでも魚を捌ければと思う機会は多々ありました。
問題は、魚を捌きたいと思っても、あの内臓のグロさで躊躇してしまいます。
虫ですら触わるのは嫌です。
テラスに仰向きの動かないセミも絶対に手で取らず、新聞紙に乗せて放り出そうとします。急に「みーん」と飛び立つ死んだふりのセミにはかなりビビらされます。
魚のグロ系はより大きなハードルです。
その苦手意識を克服さえすれば、いろいろな場面で魚を捌き、重宝するスキルになるはずです。料理レパートリーも増えます。
グロさの苦手意識を克服
そういうなか、コロナ禍でYOUTUBEを見ることが多くなり、ふと、グロ系に慣れようと「魚をさばく」と検索しました。
そこで引っかかって、食い入るように観たのが2つのYoutubeチャネルです。
きまぐれクック
【素潜り料理】マサル Masaru.
どちらのチャネルもイケメン男性が魚をさばいて食べるというものです。
丸ごとマグロやサーモン、アンコウや巨大イカ、深海魚。あげくにはサメやワニまで捌きます。
二人の凄いところは、グロかったり、臭かったり、魚のお腹からとんでもないものが出てきても、きちんと捌き、食し、感謝し、味を評価することです。
観るにつれ、生き物を大切にする彼らの姿勢に感化され、グロいという感覚も薄れてきました。
チャネルは海外からのアクセスも多く「日本人が生き物のあらゆるパーツを食べることで自然を敬う姿勢を評価する」といったコメントも見られます。
奥深いチャネルで個人的興味がつきません。
こうして、コロナ禍を過ごした欧州で、隔離中に夢中で観たYOUTUBEチャネルで、グロさも克服できるようになりました。
日本に帰国したら魚をさばく料理を習おうと決めていました。
スルメイカをさばきながらの所感
今回はスルメイカ。
先生のご指導に従って、恐る恐る、包丁から指まで使ってイカを分解していきます。
分解したパーツをキッチンペーパーの上に並べながら、理科の実験のような楽しさを味わい、イカの構造を理解します。
驚いたことは、スルメイカに寄生する寄生虫です。
アニサキスは特に気を付けなければいけません。
長さ2~3cmで幅は0.5~1mmの白くて糸のような生き物です。
生きたまま食べると人の胃酸から逃げるように胃壁にもぐりこもうとし、激痛でのたうちまわることになります。内視鏡で直接除去することも必要です。
イカが死んでから時間が経つにつれ内臓が腐敗するので、内臓に寄生するアナサキスは筋肉部分へと移動します。
新鮮なイカの皮を剥ぐと、その本体はとても綺麗な白さを放ちますが、その内臓側(内側)には同色ののアナサキスが隠れ潜んでいるので要注意です。
皮を広げ光にかざして透かして見ることでアニサキスをみつけて除去したり、皮に切り込みをいれたり、あるいは冷凍、熱湯で処置することが必要です。
実際に動いているアナサキスをみると、こんな生き物を食べるのは絶対に嫌だという気持ちにはなります。念には念を入れて処理します。
こんな料理教室を体験しながら、作ったイカ肝のホイル焼きを最高に美味しく頂けました。
日本酒と最高に合いそうです。
自宅でもやってみよう、Sake&GrilledSquidLiver。
0 件のコメント:
コメントを投稿