今日は、資産形成期とFIRE後で大きく変わった「お金の換算軸」について綴ります。
サラリーマン時代、僕はお金を使うたびに、ほぼ反射的に同じ計算をしていました。
「これは将来いくらになるのか」、「何時間の労働に相当するのか」です。
10万円を使わなければ、年4%で運用して15年後はいくらか。この支出は、何日分、何週間分の労働なのか。
お金は常に、労働や将来資産に換算されていました。それが合理的で、正しくて、疑う余地のない判断基準だと思っていたのです。
そんな換算軸がFIRE後にどう変わったのか、そしてその変化が「後悔を減らす」という観点で何を意味するのかについて綴ります。
結論から言えば、それは体験の希少性と不可逆性、そして人生全体への影響度です。
サラリーマン時代の換算軸:お金=労働=将来資産
サラリーマン時代の僕は、明確に資産形成のステージにいました。
だから支出判断は、損か得か、合理的かどうかがすべてでした。
今使わなければ資産は増える。使えば将来価値は減る。
その結果、「今は使わないほうがいい」という結論に何度も落ち着くこともありました。
選択はシンプルで、わかりやすい世界だったと思います。
ただ今振り返ると、その世界では別のコストが見えていませんでした。
それが、「今しかできないことを後回しにするリスク」です。
FIRE後、将来価値換算をしなくなった理由
FIRE後、僕は将来価値や労働時間への換算をほとんどしなくなりました。
理由は単純です。
資産形成フェーズが終わり、「お金を増やすこと」自体が主目的ではなくなったからです。
FIRE後の支出判断は、「使うか・使わないか」ではなく、「どうせ使うなら、何に換算するか」へと変わりました。
そして意識するようになった換算軸が、次の3つです。
換算基準①:体験の希少性
その体験は、いつでもできるのか。それとも、人・季節・場所・自由度といった条件が揃った「今だから成立するもの」なのか。
条件が少しズレるだけで成立しない体験は、想像以上に多いものです。
僕はお金を、将来価値ではなく「今しか成立しない体験かどうか」に換算するようになりました。
換算基準②:不可逆性
年齢、体力、好奇心は、お金と違って後から取り戻せません。
今やらなければ、将来も同じ質ではできないと真剣に考えるようになってから、資産額が少し減ることよりも、選択肢そのものが消えることを強く警戒するようになりました。
ここでは、お金は労働ではなく、「時間の一方向性」に換算されています。
換算基準③:人生全体への影響度
その支出は、単なる消費か。それとも、その後の行動や価値観、選択肢を広げるか。
経験が増え、思考が変わり、数年後の意思決定に影響するなら、それは資産を減らす支出ではなく、人生への投資に近いと考えます。
僕は「資産が減るか」ではなく、「人生の選択肢が減らないか」で判断するようになりました。
旅を例にすると、判断軸はこう変わった
例えば10万円の旅行。
サラリーマン時代の僕にとっては、「旅行に行くか」「行かずに10万円を貯めるか」という二択でした。
今は違います。
10万円でただ休む旅にするのか。少し負荷をかけ、今の体力と自由度があるからこそできる旅にするのか。この季節、このタイミングでしか成立しない体験を選ぶのか。
判断軸は、「やるか・やらないか」から「どの体験に換算するか」へと完全に移りました。
終わりに
FIRE前、お金の支出を将来価値や労働換算で判断していましたが、FIRE後は、「体験の希少性、不可逆性、そして人生全体の広がり」に換算するようになりました。
どちらが正しいかではなく、人生のステージによって換算軸が変わるだけです。
FIRE4年が経過した今の時点では、「お金と時間を最大限に価値へ変換するには、この3つの換算軸を意識することが重要」だという判断をもとに、今後のFIRE生活を考えていきます。
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