上場企業の「早期退職募集」が前年比2倍に急増、をどう思うか

2025-11-20

経済的自由・FIRE

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最近、上場企業で「早期退職募集」が急増しているというニュースを目にしました。

しかも前年比2倍。赤字企業だけでなく、黒字の大企業までもが積極的に制度を導入しています。

上場企業の「早期退職募集」が前年比2倍に急増――パナソニックHDなど黒字・大手にも構造改革の波

これは単なるリストラではなく、社会の基盤が変わりつつある兆しだと思います。

今日は、この動きをFIRE(早期リタイア済)という立場から綴ります。

企業が早期退職を増やす「本当の理由」

かつての早期退職は「苦しい企業が人件費を削る」ための制度でした。しかし今は事情が異なります。

  • 事業構造の転換

  • DXによる人材の入れ替え

  • 終身雇用モデルの限界

  • 成長領域への大胆な資源シフト

黒字企業であっても、未来に向けて組織の最適化を進める時代に入りました。

これはつまり、「会社が社員の人生に長期的な責任を持つ」前提が崩れてきている
というサインです。

「会社が個を守る時代」から「個が選ぶ時代」へと社会の価値観が変化していて、FIRE的な生き方とよく響き合っていると感じます。

制度があれば僕も使ったか?と自問した

このニュースを見た時、ふと考えました。

「もしあの頃、制度があったら使っていただろうか?」

答えは、おそらく No です。

当時の僕には、

  • サラリーマンとしての役割をまだやり切っていない感覚があった

  • 会社との区切りを自分でつけた実感が持てていなかった

  • 「辞める」という選択を自分の意思として扱える心境になかった

という背景に加え、ちょうど離婚を経験し、新たな居場所や役割を自分で取り戻す必要があった時期でもあり、制度を前向きに使えるコンディションでもなかったと思います。

もしそんな心の混乱を抱えたまま制度を利用して辞めていたら、どこか「逃げた」という後悔が長く尾を引いたはずです。

制度はたしかに「優しい出口」ですが、受け取る心の準備ができていないと、むしろ苦くなっていたと思えます。

制度を使わずにFIREしたことを後悔しているか?

では、制度もなく僕はFIREに至ったわけで、これを不運とか不幸だと思うか?

この答えもおそらく No で、制度がなかったからこそ、僕は

  • 自分の意思で人生を再設計できた(主体性)

  • FIREの自由がもたらす選択肢を正しく選び続けている(自由の質)

  • “与えられた出口”ではなく、“自分で開けた出口”を選んだと(自律)

を得られました。

もし制度を使って辞めていたら、「自分で獲得した自由」という感覚も希薄になり、今のようなFIRE観を語ることもなかったと思います。

僕にとって「自由>お金」という価値は譲れない基準です。

制度を使うべき人

ただし、早期退職制度が有効に機能する人も確かにいます。

  • 仕事を完全にやり切っている、あるいは環境が劣悪

  • 制度で得た資金で、すぐにやりたいことがある

  • 仕事よりも優先すべき家庭・健康・ライフプラン上の理由がある

もし僕が50歳時点でこうした条件にあったら、制度を迷わず選んでいたでしょう。

ただ、僕は当時「自分の力で立ち直り、自分の役割を再構築する必要があった」だけの話です。

終わりに

早期退職募集が前年比2倍に増えたという事実は、社会が「会社依存」から「個人選択」へ大きく舵を切り始めた証だと思います。

制度には経済的メリットがありますが、その代わりに何を失い、何を得るのか は人によって異なります。

僕は制度ではなく、自分の意思で辞めたからこそ、いま味わえている“自由の質”があると感じています。

一方で、制度を使って早く新しい人生に踏み出す自由もまた、立派な選択です。

大切なのは、

「その選択が、自分の人生の流れにフィットして納得できるかどうか」

それだけなのだと思います。


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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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