純資産をもとに家計管理をすることは、とても大事だと思います。
今回、アーリーリタイアから40か月目(2025年9月末時点)の純資産について、その構成とそれまでの推移をまとめながら、重要性について綴りたいと思います。
純資産推移
僕にとって純資産は、家計を評価する最も重要な指標です。
純資産とは、保有するすべての資産(預貯金、不動産、株式など)から負債(住宅ローンなど)を差し引いた、実質的に残る財産の総額です。
つまり、家計全体の経済規模を示しています。
リタイア時を基準とすると、現在は132.9%に増加しています。
資産のうち、自宅マンションや投資中の不動産評価額が上昇し、借入金(住宅ローン)を差し引いたネットで純資産を押し上げました。
純資産を追う理由
純資産をトラッキングする目的の1つは、全ての資産を現金化すると幾ら手元に残るかを把握するためです。
もちろん、今すぐ投資をやめて全資産(株や不動産)を売却するつもりはありませんが、とはいえその額を把握しておくことは大事です。
なお、株や不動産売却には譲渡所得税を払うので、実際は純資産からおよそ7~8%を差し引いた額が僕の「税引後の想定残高」になります。
もう1つは、純資産全体の構成を把握することで資産バランスを健全に保つためです。
流動性の高い金融資産と、流動性は低いが資産の動きが緩やかな不動産など、全体としてどう配分しながら、バランスを保つかという安定性のためです。
これらが家計の資産管理で「純資産」を使う重要性と、個人的に感じています。
純金融資産との違い
一方で、野村総合研究所が発表する「富裕層ピラミッド」などでは、「富裕層」や「アッパーマス層」といった世帯の経済規模を「純金融資産」を使って区分しています。
純金融資産とは不動産を除く金融資産(現預金、株式、債券など)から借入金を引いた額のことです。
これは「世帯の投資余力」とも言えます。
つまり、富裕層向けビジネス(金融商品を提案)する金融機関としては、ターゲットとしたいのは投資余力の高い富裕層です。
いくら不動産を所有し資産リッチであっても、流動性のある金融資産が少なければ、金融商品に投資をしてくれないので「おいしい客」ではありません。
純金融資産は、投資用不動産や自宅などの資産を除外し、また「借入金」も差し引いたものなので「投資余力」を把握するうえでは適切です。
でも、個人の家計管理においては「実質的に幾らの資産があるか」という純資産が大事であって、「幾ら投資できるか」は副次的な指標です。
それゆえ僕は純資産で管理しています。
純資産の構成
純資産の構成は2025年9月末時点では以下の通りです。
大きくは、
①金融資産が6割、②不動産(国内不動産で借入金を差し引いたネット)が4割、
そして、金融資産(①)の内訳はリスク別に3つあって「A. 円建の安全資産(低リスク)」、「B. 外貨建ての安全資産(中リスク)」、「C. 株式やREITなど(高リスク)」が各17%ぐらいずつです。
また、金融資産(①)の内訳は通貨別では「円建資産:外貨建資産」が「1:1」です。
この流動性における「6:4」も、金融資産内のリスク別の「1:1:1」も、通貨別の「1:1」も、バランスが取れていると感じています。
終わりに
今回、改めて純資産ベースで資産管理する重要性や現状をまとめました。
純資産は、家計の経済力を示すもので、「いま投資から撤退をして資産を現金化したら幾らになるか」の指標です。
もちろん、高齢になるまで(あるいは高齢になっても)全てを現金化するつもりはありませんが、とはいえ、どの程度の資産規模かを常時把握するのは大事です。
アーリーリタイアから40か月、いろいろと試行錯誤した資産運用や資産管理は、かなり落ち着いてきました。
人それぞれの管理方法があると思いますが、引き続き参考となるよう、資産管理テーマの記事も綴っていきます。
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