最近もまたSNSによる投資詐欺が報じられました。
島根県松江市の50代男性は、SNSで知り合った女性から「金の投資で儲かる」と誘われ、約460万円を暗号資産に投じた末に騙されてしまったのです。
最初は親しみを持たせるやり取りを重ね、女性は「利益が出れば一緒に旅行に行こう」と未来を共有する言葉を投げかけて投資に勧誘したといいます。
男性はその言葉を信じ、1か月で6回も送金し、被害は膨らみました。
「利益が出れば一緒に旅行に行こう」SNSで知り合った女性の誘いに…30代男性が460万円詐欺被害
「愛と金」という二つの欲につけこみ、冷静さを奪う典型的な手口です。
では、こうした場面でどうすれば真偽を見抜けるのか。僕なりに考えたテスト方法を紹介します。
「利益が出れば旅行」という誘いをどう見破るか
もしSNSで出会った相手から「儲かったら旅行に行こう」と言われたら、僕なら舞い上がってしまう衝動を抑え??、相手の素性と本気度を冷静に確認する行動を取ると思います。
会ってもいない女性が積極的に「旅行しよう」とは言ってこないと思うからです。
そのために、あえて未来の約束を具体化し、矛盾がないかは確かめます。
①ステップ1:具体的な計画を一緒に作る(コミット)
相手の言葉を否定せず、「じゃあアジアのリゾートに行こう」と具体的な行き先や時期、滞在日数、航空券の候補を一緒に決めます。
本気であれば協力して計画を作るでしょう。逆に詐欺師なら話題をそらし、投資の話へ戻そうとします。
②ステップ2:投資に乗った姿勢を見せる
次に「計画を早く実現したい」と話しながら、「旅行代は投資で稼ぐから、多額の資金を集めている」と伝えます。
詐欺師なら内心大喜びするはずです。そのうえで「パスポートも準備しておいてね」と実務的な協力を求めます。
③ステップ3:逆提案で本気度を試す
最後に「実は別の投資で大儲けした。だから先に旅行に行こう。費用は全部僕が出す」と急展開をさせてみます。
本気なら旅行を実現できるので喜んでくれて、チケット手配のため、僕にパスポート情報など提示することにも応じるでしょう。
ですが詐欺師なら「それより先に投資を」と話を戻したり、個人情報の提供を拒むはずです。
共通の目標が旅行であったのに、「投資」が話題の中心に戻ってくれば、そこに矛盾が露呈します。
終わりに
最近はSNSでの出会いは珍しくなくなりました。
それでも、素性の分からない相手が「儲けて旅行」と積極的に誘ってくる時点で、僕はどうしても「ありえない」と感じます。
冷静に考えれば、女性が初対面に近い相手と投資や旅行を絡めて話すこと自体、不自然です。
今回の被害男性も、投資にお金をつぎ込むくらいなら「招待するから旅行へ行こう」と先に提案すれば良かったはずです。
しかし「自分も儲けたい」という気持ちがあったのかもしれません。
若い頃の僕は、金銭欲、愛欲、名誉欲、承認欲、物欲、食欲・・・など「欲のショッピングモール」のようでしたが、それでもこうした手口には引っかからなかったと思います。
結局、欲(あるいは願望)自体は悪くはなく、欲を持つ自分を客観視できる「現実感」が大事なのだと思います。
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