30年前のFIREだと暇どころではなかった理由

2025-07-14

アーリーリタイア生活

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FIRE(経済的自立と早期リタイア)は、自由な時間をどう活かすかが問われます。

ところが、「もしこれがスマホもネットもない30年前だったら、FIRE生活は今ほど自由じゃなかったのでは?」と思います。

僕は大学時代に「ほぼFIRE状態」の生活をしていました。

当時の「時間の使い方」は、現代とはまったく違うアナログ的な味わいがあったのです。

今日は、僕が大学生の頃に過ごした「アナログ時代」をもとに、どのようなFIRE生活の時間の違いがあるかをお話します。

30年前はアナログ時代の体験する手間があった

例えば音楽を聴くとき。今ならスマホで好きな曲を検索し、ワンタップで再生できます。

けれど30年前はそうはいきませんでした。好きな曲を集めて「オリジナルテープ」を作ってそのテープ(あるいはそれがCDになった)を自宅で再生したり、ドライブ中に再生するのです。

でもこうした「テープ」は一晩で作れるようなものではなく、数日にわたる「小さなプロジェクト」でした。

今のように好きな曲を好きな順番で聴けないので、予め「自分が好きな曲を好きな順番に並べることを決める」をします。

そして頭から順番に再生しながら聴く(しかない)のです。

オリジナルテープの作り方の手間

そんなオリジナルテープを作るには、1曲ずつ、レコードを再生してカセットテープに録音します。

↓今となっては存在しませんがこれがカセットです

そのために、お目当ての曲が収録されたアルバムをレンタルレコード屋(というレコードを貸してくれるお店があった)に行ってアルバムを探し、借りるのです。

1泊2日で250円/レコード(あるいは5泊6日とかだったかな?)といった費用を払い、自宅に持ち帰ってステレオで再生しながら録音します。

ところがお目当ての曲が入ったアルバムが「貸出中」のこともあり、何度も足を運ぶ必要がありました。

この作業がとにかく面倒くさくて、でも楽しかったんです。

こうして、自分の好きな曲順に録音されたカセットテープは「宝もの」のようなもので、作る喜びも、作ったカセットテープへの愛情も格別です。

そこには「自分の時間を使った」という実感がありました。

時間は潰すものではなく味わうもの

今はなんでも「すぐ手に入る時代」です。

映画も音楽も本も、クリックひとつで始まりますし、スマホで検索すれば答えが出てきたり、ナビが目的地へ連れて行ってくれます。

でも、その即時性は「深く味わう感覚」を奪っている気がします。

便利になった今、FIRE生活を「暇だ」、「やることがない」と感じる人がいるのは、こうした時間の「使い方の構造」が変わったからかもしれません。

昔は、何かを得るために必ず「準備」、「考える」、「段取り」、「待つ」といった時間が必要で、その過程こそが記憶に残る体験だったのです。

 FIREを豊かにする「ひと手間」の工夫

それゆえ、現代のFIRE生活をより味わい深いものにするには「手間をかける」が大事なのかもしれません。

例えば、

・旅行であえて紙の地図を使って迷いながら歩いてみる(昔はナビがなくて地図頼りでした)

・料理で手順を楽しんでみる(YOUTUBEをみないで自分で想像しながらやる)

・音楽プレイリストも、自分だけのテーマで曲順を考えてみる。

こうした「プロセスのある時間の使い方」が、FIRE後の生活に深みを与えてくれる気がしています。

終わりに

30年前、FIREのような生活を送っていたら、スマホもネットもなく、「暇を潰す」のではなく「時間をかけて楽しむ」日々だったはずです。

情報も娯楽もすぐには得られないからこそ、「得るまでの体験」が特別だったわけです。

現代は「時間の自由」を得る一方で、その時間を「消費的に使う」ことに慣れすぎている気がします。

FIRE生活においても、あえてアナログ的に「手間をかけて時間を味わう」ことで、豊かさはもっと深まる気もします。


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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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