「若いときは貯蓄なんて気にせず、どんどんお金を使った方がいい」という意見を耳にしたことがある人も多いはずです。
この考え方は確かに一理ありますが、これを安易に受け入れるのが危険なケースが2つあります。
それは、①若さを理由に浪費を正当化する人、②金銭管理能力が未熟な人、です。
今回はこの2つのケースでリスクとなる理由を深掘りなが、アーリーリタイアというステージのお金の使い方を綴ります。
若さを理由に浪費を正当化する人
お金を使うにもその対象は様々で、使いもしないサービスや身の丈に合わない高価なものにお金を使うのは「浪費」です。
例えば、高価なもの(例えばブランド品とか)をみて「若い今だから似合う」といったような「若さを浪費の正当化」にするのはどこか違います。
あるいは「一生ものだから」といった理由で高価なもの(耐久財)を「若くても長く使えるから」というのもどこか違います。
本来、「若い時は貯蓄を気にせずお金をどんどん使え」というのは投資的な意味あいです。
例えば、
・自分を成長させる経験やスキル:海外旅行、新しい趣味の挑戦、高度な教育やトレーニングへの参加など
・若さゆえできること:若いうちは体力や柔軟性があり、年齢を重ねると難しくなるスポーツ、アウトドア活動、冒険的な旅行
・人とのつながり:人生にプラスになる可能性がある友人や同僚との交際費
などです。
浪費に使うことはそもそも「若い時はお金をどんどん使え」に含まれない支出です。
ここを勘違いすると人生ドツボにはまると思っています。
金銭管理能力が未熟な人
また、金銭感覚が十分に備わっていない人も、それを培うまでは「若い時だから」を理由にお金をどんどん使うのは危険です。
無駄遣いの習慣が身につく
金銭管理能力が低い人は計画性のない消費や衝動買いやをしてしまいます。
やはり「若いから」「今だけのチャンスだから」といった理由で浪費を続けるとそれが習慣化してしまうのは危険です。
これが「収入が増えても貯蓄できない体質」につながっていき、やがて高い収入を得たとしてもキャッシュフローリッチだけでしかなくストックリッチになれないわけです。
借金のリスク
また、無駄遣いの習慣が身についてしまうと増々、借金のリスクも高まります。
クレジットカードの使い過ぎやローン依存など、借金をすると返済が長期間にわたり生活を圧迫しますし、支出と収入のバランスを把握できず負債がいつのまにか膨らむケースだってあります。
以上、若い時にお金を使う習慣を持ってしまうと、お金を有効に使う金銭管理能力は育たず、「日々の手残りからお金が複利で増える拡大サイクル」という芽は根こそぎ摘み取ってしまい経済的には良い結果にはつながりません。
若い時でもどんどんお金を使うべき時
一方で、お金を借りてでもどんどん使うべき「若い時」もあると思います。
それは大学時代です。
いずれ社会に出て仕事をする計画が前提になっているのなら、どうせサラリーマンになれば「お金はあっても時間がない」となるでしょう。
であるならば有り余る時間を持っている大学生のうちに親に借金をしてでも自分の成長や冒険、若い時にしかできない体験、人間関係にお金を使うのは良いと個人的には思っています。
その後サラリーマンとなったらピシっとお金に対して節度をもって臨めば良いわけで、社会に出て利害関係やら無意味なことに時間が奪われる日々に身を置く前に、時間が豊富な大学時代こそ、自分の好きなことに目一杯お金は使うべきだと思います。
ただし親への借金はきちんと返しましょう!!頑張って得た給与から返済するのも親孝行の1つにもなります。
終わりに
以上、やはり「若い時はお金をどんどん使え」というフレーズは聞こえが良い一方、これを都合良く解釈すると、若さを理由に浪費を正当化し、金銭管理能力が未熟なままとなり、結果、長い人生で資産形成が遠のくことになります。
浪費癖は大敵ですし金銭管理能力はより早い段階で培うことが大事です。
ちなみに「若い時はお金をどんどん使え」はアーリーリタイアにはドンピシャ当てはまると思っています。
いずれ老齢期となってお金を使うにも健康面や体力面で難しくなるわけで、「アーリーリタイア期」こそ人生で最後の「お金を増やすことよりもどんどん使うことを実践する最後の(若い)タイミング」と思っています。
FIRE達成するからには浪費癖もなく金銭管理力もきちんと備わったいるでしょうし、お金の使い方もメリハリある良い使い方になっていくからです。
と、自分にも言い聞かせながらお金を効果的に使うことを模索し進めています。
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