アーリーリタイア前はお金を貯めて資産形成をしましたが、リタイア後はお金を使って資産形成をしています。
資産形成といっても経済基盤を作るのではなく、リタイア生活を楽しく過ごせる「レジャー関連の特典基盤」を作ることです。
ジャンルは旅行や外食に関連した範囲で、どうせお金を使うなら「より有益にサービスを享受できる状態」を引き出せすお金の使い方のことです。
たとえば航空会社、ホテルチェーン、あるいは旅行予約サイトでの「会員ステータス」として得られる特典で、ポイントというものでもなく、要は有形無形のサービス全般です。
今日はそんな「お金を使って資産形成するリタイア生活」について綴ります。
リタイア前後でのレジャー費の使い方の違い
リタイア前後でレジャー費の使い方は違います。
リタイア前は節約マインドが中心にあって、週末や夏冬休暇は繁忙期で割高ゆえ複数サイトを使ってなるべく最安値でホテルの部屋を調達手配していました。
ですがリタイア後は、平日を含めて旅行が可能になるので安くプランを組むことができますし実質的な価値を考えて予約をします。
実質的な価値は、具体的に2つのアプローチを意識して作るようにしていて、
①ポイントなどを貯められる(ただし利用額が増えても特別便宜はない)、
②利用額が大きくなるとよりメリットのある特典を得られる
という異なる特徴を全体としてどう組み合わせるかを考えます。
概ね①と②が混在するサービスも多い中、明らかに②については「ロイヤルカスタマー」としてより多くお金を落としてくれる顧客を「上級会員」として特別サービスを提供するものです。
企業側も従来は難しかった顧客管理(顧客別のサービス利用総額や回数など集計分析)やそれを用いたデータマイニングで顧客を囲い込んで多様なサービス(金融サービスから小売りサービスまで)を提供して利益をあげようとするからです。
少し例示にて現状をはなします。
エアライン(JAL)の資産
ちなみに僕が利用しているのはエアラインは主にJALです。
JALは上級会員に対して、空港ラウンジへのアクセス、専用のチェックインカウンター、前方の座席指定、荷物やマイル付与の優遇、(最近は少ないのですが)無料アップグレードなどをきめ細やかなサービスを提供します。
ユーザとしては、空港に時間ギリギリに駆けつけても待ち時間なく特別レーンで搭乗手続きができたり、フライト時間まで専用ラウンジでお酒を飲んだり食事をしながら快適にネットを使え、座席は事前に前の方を指定できたり、到着後は預けた荷物もいち早く出てきて受取れます。
JALは2024年からJALグループにお金を落とせば落とすほどロイヤルカスタマーとしての特典恩恵を得られるライフタイム型のプログラム(Life Status プログラム)を開始しました。
JALのクレジットカード、オンラインサイトでの購入、決済サービス等を使った金額をもとに生涯の総利用額に応じてランクが上がっていく制度です。
いわばJALグループの商圏化で顧客を囲い込みながらよりお金を落とす人に「特別のサービス」を提供するのです。(従来からのフライト距離や回数に応じた上級会員制度とは別で同時運用しています)。
なのでコスト優先でLCCのチケットを買うよりも、多少の差額であればこうしたサービスの特典をライフタイムで享受できるようJALを使うようにしています。
ホテル系列の資産
こうした特別のサービスは「支出」だけで得るとは限りません。
以前からホテル系列ではヒルトンを使っていますが、ヒルトン提携のゴールドカードを持っていれば1名分の料金予約で2名泊まれたり、朝食が2名分無料でついてきたり(ビュッフェスタイルでかなり良い)、部屋のアップグレードやホテルによってはラウンジアクセスがつきます。
1名分の値段で1ランク上の滞在が2名分できることになります。
これは提携のゴールドカードを持てば自動的にステータスを得られるので、朝食だけでも仮に2500円/人だとすると2名で年4回泊まれば朝食代でカード年会費の元は取れる算段です。
前述のJALの場合は航空券なりオンラインで買い物する直接費用を使う訳ですが、ヒルトンの場合はカード保有にお金をかけて特典を得る(ただしカードを保有し続ける)になります。
ヒルトンに限らずマリオットなど幾つかの候補がありますが、結局、滞在で貯めたポイントが使いやすいか(予約が取りやすい)とか、自分がリピートして旅行する先にどういったホテルグループがあるかで考えます。
ただ、僕の場合はあちこちに旅行もしますしビジネスホテルに泊まっても何ら構わないので、実際はヒルトンを使うパターンは限られています。
すると、行く先々で自分にとってベストのホテルを予約できるよう、ホテル予約サイトを使って手配することも多々あります。
予約サイト
総合的な予約サイトとしては主に一休ホテル(レストラン予約も使う)で、これらは利用額が一定以上なので最上級の会員ランクになっています。
するとオンライン予約で5%程度の割引があったりダイヤモンド特典としてホテルによっては特典が付与されます。
こうした特典を得るためには、毎半年、サイト経由での予約金額が一定額以上にならないといけません。一定額を下回るとその後ランクが下がりますが、最高ランクに必要な一定額を使えば以降はメリットも無いので、発注ボリュームを複数のサイトでリバランスもします。
なので普段は一休やAGODAを中心により安い価格で同じホテルの同じ部屋が楽天(割と楽天セールでお得になる)、じゃらん(じゃらんが有利になることは稀)、BOOKING.COM(地域によってはかなり安い)など複数を使っています。
終わりに
以上、どうせ旅行では飛行機やホテルを使いますし、日々の生活での外食の機会でレストラン予約で支出もするので、自分の行動パターンにあった航空会社やホテルチェーンはロイヤルカスタマーとなりつつ、他のサイトで安く買うなどの組み合わせで進めています。
実は株主優待券も考えたのですが、なんだかんだ優待券でホテルを予約すると定価の〇〇%引きなどで結局は一休やら楽天などで予約するのと変わらない(あるいは割高)になることもあります。
とはいえ株を保有しおまけで優待券が付くのは悪くはないので、前述の旅行関連の会社や予約サイト経由での支出によるレジャー基盤作りと、株式投資でのポートフォリオからのメリットも得られるような「資産の持ち方とお金の使い方の総合的な最適化でレジャー享受力を高める」なんて検討が、リタイア生活のちょっとした楽しみです。
リタイア生活では価値ある基盤を作ることが安さばかりを求めることより重要だと思っています。
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