50代で完全リタイア生活を2年も送ると、仕事に戻る根性はもうありません。
すると今の金融資産の寿命が気になります。
寿命とは、投資もせず働きもせず金融資産(現預金)を取り崩すだけにしたら何歳まで資産が持つか?という疑問です。
そこでさっそく単純計算をしました。
無収入での金融資産寿命の計算式
計算式は単純で、
寿命=(金融資産)÷(年間支出)です。
つまり、金融資産とは、①現時点の現預金、②現預金以外の資産(外貨建て資産および株式は時価で現金化)、の両者を合算した「現預金保有総額」です。
これを金融資産とし年間支出で割ったものが寿命です。
なお前提としては、
①投資(株式および不動産)による収入は一切無くなる
②収入は年金(個人年金、公的年金、企業年金)のみ見込む*額は確定しています
③支出は現時点平均値(現役時代よりも大きい)が生涯続くものとする
としています。
*資産対象はあくまで金融資産で不動産は含みません。
*生涯必要なイベント資金(生活費以外)の除外後の金融資産を母数とする
無収入での金融資産の寿命
上記の前提で算出すると金融資産は80歳で尽きることになります。
やはり今の支出ペースは多いのだと思います。
ただ、高齢になってこのペースで使い続けることも実際にはありえないとは思います。
仮に、リタイア時点で想定していた生活費(=現役時代と同じ)で計算すると100歳までは資産が持ちますし、この時点で金融資産は3分の1がまだ残存しています。
結論としては、資産寿命は
ハイペース(現状の支出)=80歳
スローペース(現役時代の支出)=100歳
となるわけです。
資産寿命コントロールの可否
以上の通り、資産寿命についてはハイペースとスローペースの間で調整をすれば生きているうち(100歳までは)資産は枯渇せず寿命が持つ予定です。
引き続き資産を定点観測しながら寿命コントロールをするに尽きます。
終わりに
今回は単純な資産寿命の計算でした。
気にしていた「投資もせず働きもせず」とも現役時代なみに支出を抑えれば100歳までは延命できるので、この事実で資産面の懸念はさほどありません。
だからといって投資中の資産を全て現預金にしようとは思いません。
リスク資産も含めて保有し続けますが、もしかしたら世界的な経済不況によってリスク資産が毀損したり、安全資産でさえインフレで目減りすることもありえます。
どのような形で資産を持とうがリスクはついてきますし、やはりリスクなく生きることは無理なわけです。
ポイントは「資産の透明性と流動性」を上手に保持し、あとは市況変化を察知し必要に応じて資産の形態を替えられるよう「コントロールし易い状態に置いておく」のみです。
資産運用は感情論でなく技術論だと思っています。
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