資産推移分析と「資産横ばい」の功罪を考察した(2024年2月末)

2024-03-01

資産額

t f B! P L

完全リタイアから23カ月目(2024年2月末時点)の資産推移です。

直近の円安と株高の恩恵で資産額はリタイア時点の102.8%とほぼ横ばいながら、今回、リタイア後の最高額です。

目立たないぐらい増加は僅かですし、かとって過去の推移を追っても資産が暴落した地点もありません。

そんな「資産が横ばい」の意味や功罪も交え、今回の資産推移を分析します。

資産概況

この資産は国内不動産を含まない「金融資産」です。

【金融資産

対リタイア時点比: 102.8%

対前月比: +0.9%

要因としては株高の影響もありますが、為替も対前月比で+2.29円/ドル、+2.7円/ポンドのインパクトがあったためです。

リスク別の資産の構成は、今回、少し変化しました。

2024年2月末時点での「安全資産」(青い部分)が前月より増えて42%になりました。

一方で「高リスク運用資産」(赤い部分)が-3%、そして「低リスク運用資産」(黄色い部分)は-1%です。

これは、直近の株高や円安で、株式(高リスクに分類)の売却と、外貨建てポンドと一部ドルの外貨資産(低リスクに分類)を円転するといった、それぞれ円建預金を増やす利益確定をしたことで、「現預金」(安全資産)が膨らんだためです。

純資産の構成

なお、ここに含んでいない国内不動産の実質価値(評価額-借入金)を踏まえると、全体の純資産の構成としては次の通りです。

純資産の構成比

 -不動産比率 29.3%

 ー金融資産比率 70.7%

国内不動産の評価額は、若干上昇はしていますが全体に与えるほどの影響はありません。

「資産推移が横ばい」の理由

金融資産は前述の通りほぼ横ばいです。

リタイア者の多くの方から「リタイア以降の資産が膨らんでいる」と聞きます。

なので僕のように「横ばい」というのはさえない状況だと思います。

ですが理由が明確で、

①資産を取り崩している

→2023年の年間生活費は金融資産の5.2%を支出する一方で、同資産の2.2%相当が配当金等の入金ということで、その「差分」が取り崩しによる現預金ベースの減少分です。ただし、その差分を埋める以上の資産の「時価評価の増加」が株高や円安で発生しているので資産額の推移が横ばいとなります。

2023年の金融資産の収支分析をしてみた

②生活費が多い(ゆとり追求)

→「基礎生活費」として無駄な「浪費」を無くし、生活に必要な「消費」はスリムにしています。そんな節約の一方で「ゆとり費」を多く使っています。それはリタイア生活をより良くする「投資」や潤いあるものにする「空費」といったもので、基礎生活費とほぼ同等比率と、ゆとり費が比較的多いことです。

完全リタイアの生活費内訳(2023年通年実績)

なので、発生理由でありその構造を数値的に把握できているので、横ばいとなる感覚には違和感も不透明感もありません。

資産推移が横ばいで良いのか?

ただし、多くの方が資産を増やしたりするなかで、資産推移が横ばいで良いのか?という疑問もあり自問もしてみました。

そして僕の結論は、

「資産が横ばい」というのはバランスあるリタイア生活を送れている

という解釈で、「良しとしよう」ということが現段階の結論です。

というのは、仮に資産を増やそうとするならば2つの方法が候補になりますが、どちらも、自分の価値軸で捉えると疑問がわくからです。

コストカット

資産を増やす簡単な方法は、②における「ゆとり費を抑制する」というコストカットです。

ただ、資産を増やすためにリタイア生活でのゆとりを犠牲に日々の「生活のために生きる」というのはあまりにも窮屈でアーリーリタイアした割に合わないと感じます。

自分にとって大事なことをストレートに比較すると、「(資産を増やす)<(ゆとりある生活)」と、ゆとりに対してより価値を置いているからです。

リスク投資

もう1つの資産を増やす方法がリスクのある投資を試すことです。

これもリスクのある投資をして資産増を目指すより、資産は横ばい程度に保てるような低リスクの資産運用で心の平穏を保つことが居心地よいからです。

これも同様に「(資産を増やす)<(心の平穏を保つ)」という価値観によるものです。

終わりに

なお、こうした「23か月間、ずっと資産が横ばい」というのは、当初から狙ってこうなったわけではありません。

リタイア生活を潤いあるものにするため、支出に制限をかけずにやってみたり、資産配分も70%以上を元本保証のある構成へと変更したり、リタイア後はそんなライフスタイルの実験やチューニングを進めながら「居心地よい状態」を追求した結果が「横ばい」という形に現れただけです。

もちろん昨今の勢いある株高をみると「あ~、この上昇気流に乗りそこなっていて、本当にいいのか?」といった、少しばかり心を乱されることもあります。

ですがそんな欲に振り回されず、原点に戻って「自分の価値に見合うか」と考えて判断することが大事だと思っています。

最近はこうした「資産推移」をどう捉えるかの観点も、そんな「自分の価値に見合うか」の1つの基準になると思うようになりました。

増えるほうが良いという人も、僕のように「横ばいでいい」という人も、自分が大切にするものを守れるなら、それがベストだと思います。


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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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