アーリーリタイアをした後に抱えていた不安が2種類ありました。
それは、経済不安と健康不安です。
その不安はリタイアから20か月にしてほぼ解消できたと思います。
経済不安について、その決め手となったのは、「経済不安に抵抗する」姿勢から「経済不安を受け入れる」という共存姿勢へ変わったことです。
今回、そんな経済不安がいかに解消されたかを振り返って綴りたいと思います。
リタイア後の経済不安とは
リタイア後の経済不安は、恐怖というレベルではなく「ストレス」という程度のものです。
そのストレスは「現預金が減っていく」といった違和感です。
サラリーマン時代は、リタイアに向けて資産が右肩上がりに増えていました。ところがリタイア後は、毎月の生活費が赤字収支となり、現預金が右肩下がりに減っていきます。
それゆえ、買い物をするたびに「また減るな」とお金のことを意識してしまうのが、ちょっとしたストレスでした。
経済不安を和らげない総資産評価額
そんな経済不安でありストレスを和らげると期待したのが、総資産の増加です。
リタイアから保有する資産のうち、株や外貨が「資産評価増」となったため、現預金は減っても、それ以上に資産評価額としては横ばいかやや増えているという事実です。
ただ、それでは効果がありませんでした。
なぜなら、「そんな評価額なんて、現金化しなければ単なる幻想でしかない」と考えていたからです。そのため、ストレスを和らげる決定打にはなりませんでした。
経済不安を和らげた資産運用と資産管理
そんな経済的ストレスを和らげたのが、①資産運用の最適化と、②資産管理の透明化です。
資産運用の最適化
資産運用の最適化とは、「安全性の高い資産クラスへ構成変更する」という防衛力強化と、「遊休資産となっている現預金を資産運用に回す」という資産効率向上です。
防衛力強化としては、リタイアから徐々に資産構成の元本保証比率を高め、約7割までもっていきました。債券や外貨建て年金などの「守りの資産」の比率を高めたということです。
資産効率向上とは、現預金比率(21%)のうち、必要な現預金(8%)以外を資産運用に回すようにしていったことです。
つまり、自分が納得いく安全性と効率性を資産運用で実現したことです。
資産管理の透明化
資産管理の透明化とは、支出(生活費)と収入(資産運用益)をしっかり把握したことです。
とくに深掘りしたのは、生活費をエッセンシャル部分(生活に不可欠なもの)と贅沢部分(万が一は削れるもの)に切り分ける家計管理です。
また、収入についても「守りの資産運用」と「攻めの資産運用」に分け、それぞれの利回りを算出しました。
つまり、資産所得の実力値を見極めたことで過剰な期待も過小な期待もなくなったことです。
経済不安の抜本的解決となった習慣とシナリオ
前述の資産運用や管理は「机上のもの」であり「理屈」でしかありません。
ストレスという感情部分を和らげたのが、①支出習慣と、②最悪事態を想像することです。
支出習慣
支出は「消費・浪費・投資・空費」に分けて管理しました。
消費:生活に必要な支出
浪費:生活に不必要な支出
投資:将来のための支出
空費:今のための支出
価値あるお金の使い方ができるよう、「空費や投資を重視し、浪費は抑える」と考えました。一方で、消費(生活に不可欠な支出)は淡々と行うものです。
お金が減るというより、何に幾ら使うか、つまり、価値あるものに投資する(広い意味で)と捉えました。
空費や投資を重んじて、その方向に使われているかを意識していくことにしました。
最悪事態を想像する
お金が減りゆくストレスは、「生活水準を落としたくない」とか「想定しないことが起こって現金が枯渇したらどうしよう」という不安です。
それゆえ、「最悪の事態」をいろいろとシミュレーションしました。
経済不安が出てきたら、生活水準は落とさずに田舎での半自給生活とか、東南アジアの物価が安い国にプチ移住するとか、とにかく対処できる方法をあらかじめ想定し、「覚悟」を持っておくことです。
また、経済恐慌が起きた場合に、どれぐらい資産が毀損するかという想定も行い、いまの資産が最悪どれぐらいまで減少するのかを試算したことも、不安を和らげる要因の一つでした。
終わりに
以上の対処を振り返ると、「お金の不安に抵抗する」から「お金の不安を受け入れる」への変化でもありました。
「お金を使わないように」と抵抗するスタンスを取ると、結局、お金を意識する生活となり、本来目指していた「心穏やかなリタイア生活」は実現できませんでした。
それゆえ、「お金を納得できる運用にし、お金を使うことに慣れ、いざという事態への心構えを持つ」ようにしました。そうして、経済不安に抵抗する姿勢から、経済不安を受け入れるという共存姿勢へ変わったことで、はじめて克服できたと思います。
リタイアから20か月と時間はかかりましたが、そんなストレス克服の試行錯誤も、いまとなってはリタイア生活の進歩を感じる経験になったと思います。
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