45歳未満でFIREしていたら後悔したと思う理由

50代半ばでFIRE（完全リタイア）をした僕ですが、45歳未満でFIREをしていたらかなり後悔したと思います。

その後悔となる理由は３つあって、①子供への投資、②（当時は既婚だったゆえ）夫婦間のストレス、③仕事への未練、となります。

今日はそんな後悔する理由について綴ります。

後悔の有無につながる大前提

FIREをして後悔するかしないかは、人それぞれの家庭環境、生きがい、価値観が大きく影響します。

僕の場合、45歳時点では子供は中学生と小学生で、教育費が大きくのしかかる前の状態でした。

また、いまと違って既婚であったということも大きい背景となります。

そうした事情があって、これから述べる３つの理由につながります。

子どもへの投資

「45歳未満でFIREしていたら後悔した」と思う理由の1つ目が「子供への投資」です。

この時点ではFIRE資金はありましたが、あくまでも「節約生活」が前提となります。

なのでもしFIREをしていたら、「お金よりも経験」と、子供に投資をしたいまの人生のようにはいかず、なにかと節約生活をしていたと思います。

子供への投資とは、あちこち旅行して見聞を広めたり、子供がやりたいと望んだ習い事やスポーツなどに躊躇なく費用を捻出することです。

こうした子供への投資ができないだけでなく、「父親がFIREして収入が少ない」と子供が家庭経済事情を考慮して挑戦を放棄してしまったら、僕は後悔どころでは済まなかったと思います。

FIREの生活スタイル（住む場所、生活の仕方）によっては、節約志向でも子供の視野を広げる方法もあるとは思いますが、夫婦の価値観一致や協力も不可欠だと思うので、総合的には、僕には難しかったと思います。

夫婦間のストレス

「45歳未満でFIREしていたら後悔した」と思う理由の２つ目が「夫婦間のストレス」です。

子どもは学校生活という規則正しい日々があるなか、もし僕がFIREで気ままな生活をしていたら、かなり夫婦間の仲は悪くなると思います。

子供の育児は、現実の人生でもしっかりやりましたし、FIREをしたとしてもやっていたと思います。

ただ、たとえ育児をしっかりしても、子供が勉強をするように応援しながら、自分は自由気ままな生活で勤労もせず、家庭を支える収入も生み出していないと、きっと示しが付かなかったと思います。

もちろん、世の中のFIREパパで子供に模範となることを示せる人も多いのかもしれません。

ただ、僕自身はそうした自信はありません。

子供に示しがつかないだけでなく、そんな子育てを巡る夫婦間の溝も深まり、かなり険悪となった可能性が高いと思います。

仕事への未練

「45歳未満でFIREしていたら後悔した」と思う理由の3つ目が「仕事への未練」です。

会社人生のなかでは45歳から55歳が仕事で燃焼しきるピークだったと思うからです。

入社から最初の20年間の仕事経験が自分の基礎体力となり、45歳から55歳の仕事でいろいろな形で経験を応用できる場面が来たと感じます。

そうした蓄積を活用・燃焼しきるために45歳未満はやや早すぎてます。

現実には50歳を過ぎても会社でやりたいことがあって「会社生活を終えられない」という仕事観で早期リタイアはしませんでした。

いずれにしても、早くFIREをしていたら、同僚とコミュニケーションを続けていくなかでこうしたことに気がついて「自分は仕事をやり切っていなかった。早く見切りすぎた。」と思う気がします。

これは結果論なので、45歳未満でFIREしても、そこから「仕事に替わる何らかの新しい道」を切り開けば、また別の達成感が得られたかもしれません。

終わりに

過去の選択しなかった人生（45歳未満でFIREをしなかった人生）を考えたところで、「もし」と比較しても意味がないと思う方もいらっしゃるでしょう。

ここで大事なのは２つの人生の比較というより、「自分の価値観」と「取った選択」の整合をもう１つの人生を仮定して見ることだと思います。

自分の価値観に沿った判断をした人生なら、違う人生を（僕の場合は45歳未満のFIRE）を比較に出した時に、その選択が価値観に沿っていないとわかるものです。

僕の場合は「子供への投資、夫婦仲に影響する父親としての生き方、仕事観」など45歳未満でFIREしていたら成立しなかったと思います。

こう考えると自分の価値観に素直に従った判断は大事ですし、今のFIREはなるべくしてなったという気もします。

そんな価値観や現状確認のためにも「もし」という思考も、時には意味があると思います。

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