会社員時代には毎日のように使っていたのに、FIREしてから一度も口にしなくなった言葉があります。
「KPI」です。
KPI(Key Performance Indicator)は、会社や組織が目標の達成度を数字で確認するための指標です。利益率、新規顧客数、平均顧客単価など、仕事ではさまざまなKPIを追いかけてきました。
便利な一方で、未達になるとプレッシャーもかかります。
そんな会社員時代の道具を、あえてFIRE生活に持ち込んだらどうなるのか。少し考えてみました。
資産額をKPIにすると、少し違う気がする
FIREでもっとも数字にしやすいのは、お金です。
年間の運用収益や投資利回り、資産額などは簡単に測れますし、FIRE生活を続けるうえで資産管理が重要なのは間違いありません。
ただ、これをそのままKPIにして「今年はいくら増やす」と目標を置くことには、少し違和感があります。
せっかく自由になるためにFIREしたのに、今度は資産額や変動を日々追いかける。それでは、数字に管理される生活になってしまいそうです。
僕の場合は、目標とする資産配分を決め、月に一度程度モニタリングするくらいでよいと思っています。増やした金額より、安心してFIRE生活を続けられる状態かを確認する。そのくらいの距離感が合っている気がします。
FIRE生活で測りたいものは何か?
一方で、数字を使うこと自体が悪いわけではありません。
せっかくFIREして得た自由を、自分なりに活かせているか。それを確認するために数字を使うのなら、意味があるかもしれません。
僕にとって「良い自由」とは、何もしなくてよい状態だけではなく、自分の意思で興味や関心を広げ、学び、新しい経験をすることです。
例えば、
・自由の拡大:新しい趣味を6つ/年
・自由の成長:新しい資格を4つ/年
など。
もっとも、こう書いた瞬間に、趣味まで仕事のノルマのようになってしまう気もします。
会社員時代の自己啓発は、どうしても仕事に必要なものが中心でした。FIRE後は、会社という枠を離れ、自分が本当に興味を持ったことに時間やお金を使えているかの方が大切なのだと思います。
その意味では、趣味や資格の「数」よりも、そこに使った時間やお金を見る方がよいのかもしれません。
・自己投資時間:趣味・資格に使う時間>過去の労働時間(2000H/年)
・自己投資費用:*検討中;自分の「余剰資金」を20年で割った金額ものかもしれません・・
健康や人とのつながりも測れる?
もう一つ考えたのが、FIRE生活を支える基盤です。
時間とお金があっても、健康でなければやりたいことはできません。また、家族や友人など、人とのつながりも大切です。
例えば健康なら、
・ジムに通う回数:週5回
・月平均歩数:8000歩/日
・健康診断の結果
などは数字で確認できます。
人とのつながりについても、母親と会う回数など、ある程度は数字にできそうです。
・母親への親孝行回数:月4回
ただ、「ありがとう」や「いいね」をもらった回数までKPIにするのは、さすがにやりすぎな気がします。
数字にできることと、数字で管理した方がよいことは、同じではありません。
このあたりは、もう少し考えてみたいところです。
終わりに
会社員時代には、目標を達成するためにKPIを使っていました。
FIRE後にも数字は使えそうですが、目的は少し違うのかもしれません。
何かを達成するために自分を追い込むのではなく、自分が大切にしたい生活ができているかを、ときどき確認するために使う。
それなら、FIRE生活にもKPIのようなものがあってもよさそうです。
ただし、自由になるための指標に追い立てられてしまったら本末転倒で、そのあたりのちょうどよい使い方は、スナックでも食べながら模索します。

