FIREを達成すると、多くの人がまず「解放感」を味わいます。
働く義務、ルーティン、会社の制度や人間関係・・。長年にわたって自分を縛ってきた枠組みから解放され大きな高揚感が生まれます。
ですがその高揚感が落ち着いた頃、ふと「自由のなかでどう生活していこう」と悩む人も少なくありません。
FIREは「理想の生活」を自動的に運んできてはくれないので、自分で新しい生活パターンを作ることが必要です。
このときに自然と「生活の軸(方向性)」が生まれます。
今日は、そんな軸が大きくは6つあることを綴りたいと思います。
ライフスタイルの軸とは
FIREで得た自由はいわば「エネルギー」のようなものです。
それは放っておけば拡散してしまうので、どういった方向で使うか・・という「自由の中の軸」を定めていく必要があります。
例えば、ある人は旅や冒険をしたり、ある人は静かな暮らしをしたい、ある人は知的探究や創作にのめり込んだりといったことです。
このように自由を得てからは、個々人の価値観によってライフスタイルの方向性という「軸」ができるのだと言えます。
6つのライフスタイル軸
以下は、FIRE後に現れやすいライフスタイルの6つの軸です。
僕自身の実感から整理したものですが、多くの人に当てはまる普遍性があると感じています。
① 創造軸
文章、絵、音楽、アートなど、創作を通じて自分の内面を表現したくなる軸。
② 探究軸
学び、調査、自己理解など、知的な関心を深め、世界や自分への理解を広げていく軸。
③ 冒険軸
旅や挑戦、新しい人との出会いなど、未知に飛び込むことで刺激や変化を求める軸。
④ 静寂軸
心身のリズムを整え、丁寧な日常を築く。瞑想や散歩、ミニマルな暮らしに惹かれる軸。
⑤ 享楽軸
グルメ、趣味、エンタメなど、自分が「楽しい」と思える快楽を積極的に追求する軸。
⑥ 貢献軸
人の役に立ったり、社会とのつながりに力を注ぐ、寄付やボランティアなどの軸。
以上の軸は、いずれか一つというより、個人の価値観で複数の軸が組み合わさったり、人生のステージで比重が変化するのだと思います。
僕のライフスタイル軸
FIRE後の僕自身の軸は、「探究」、「享楽」、「創造」の3つだと感じています。
「探究」は、長年の会社員生活で後回しにしていた「自己理解」を改めて深めるという内向きなものと、旅行など外向きなものがあります。
また享楽も重視しています。FIRE後は節約や蓄財を緩め、「自由投資枠」をもって自分の楽しみや体験にお金を投資するようにしています。
そして創造です。こうしてブログを書く作業は、僕にとっては自分の考えや思いを形にする創作活動だと言えます。
この3つが僕の軸だと自己分析しています。
自由には軸が必要だ
FIREを経験して実感したのは、「自由だからこそ“軸”が必要だ」ということです。
何を求め、どこに重心を置くのかが曖昧だと、自由は空回りし、不安や倦怠感さえ生み出します。
なので「自分はどの方向に自由を使いたいのか?」に向き合うことで、大事なこと(価値観)を見つめ直し、軸が育っていきます。
FIREは、人生を自由に設計する「土台」でしかないので、その上に自分らしいライフスタイルを作るには、こうした軸が必要だということです。
終わりに
自由は、実はとても抽象的です。
だからこそ自分の「自由の使い方」が必要で、そうでなければ自由はただ拡散し、何も残らない時間になってしまうことがあります。
いま「FIREを目指している」、「FIRE後にモヤモヤしている」と感じている方は、こうした軸やその配分を立ち止まって考えてみるとよいかもしれません。
FIREは、自分が望む軸を知り、それを使って人生を自由に設計する、そんな土台だということです。
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