“静かな退職”はミニFIRE〜2つの共通点

2025-05-30

経済的自由・FIRE

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最近、「静かな退職(Quiet Quitting)」という言葉をよく耳にするようになりました。

出世や競争に関心を持たず、与えられた仕事以上のことはせず、淡々と職場に向き合う。この怠惰でも反抗でもないスタイルは、「これ以上は望まない」という静かな意思表示といえます。

一方、FIRE(経済的自立による早期リタイア)も、この「静かな退職」と驚くほど共通点があると感じています。

むしろ、静かな退職はFIREへの入り口であり「ミニFIRE」ともいえるライフスタイルなのです。

今日は、両者の共通点を2つの視点から整理しながら「静かな退職」は「ミニFIREだ」という捉え方を綴りたいと思います。

共通点①:仕事に人生の軸を置かない

静かな退職もFIREも、「仕事=人生」という価値観から距離を取ろうとする点で一致しています。

その理由が、職場環境や仕事への嫌悪感であれ、自分の時間を会社に支配されたくない自由の渇望であれ、「仕事が人生の全てではない」という生き方から生まれる価値観です。

静かな退職は、違和感を抱えながらも「とりあえずこの場所(会社)でやり過ごす」という「会社員の処世術」とも言えます。

これに対しFIREは、その違和感を完全に手放すために、物理的・経済的に会社から距離を置く選択です。

程度の差こそあれ、仕事中心の人生から距離を置きたいという根底の思想は共通しています。

共通点②:自分軸で人生を設計開始する

もうひとつの共通点は、「他者評価に振り回されず、自分の価値観に基づいて生きようとする姿勢」です。

静かな退職を選ぶ人たちは、しばしば「向上心がない」「やる気がない」といった誤解を受けがちです。

ですが実際は、必要最低限の仕事をきちんとこなしつつ、自分の時間やエネルギーを別の目的に振り向けている人が多いように感じます。

これはまさに、「自分軸で人生を設計し直そうとする行為」であり、FIREと本質的に同じ動機です。

静かな退職とFIREの違い

ただし、両者には決定的な違いもあります。

静かな退職は、あくまで既存の組織に身を置いたまま、自分の中での境界線を引くことで、心理的自由を確保する戦略です。対してFIREは、経済的な基盤を整えたうえで、職場そのものから離脱する選択です。

言い換えれば、静かな退職は「今いる場所で自由を模索するアプローチ」で、FIREは「場所そのものを変えて自由を実現するアプローチ」です。

どちらが正しいという話ではなく、「自分が人生で何を優先したいか」によって適するものを選べばよいだけです。

例えば、「社会との接点を保ちたい」とか「収入があると安心できる」というケースには、静かな退職のようなスタイルが現実的かもしれません。

一方で、「働く/働かない」、「とどまる/離れる」をすべて自分の意思で選べる状態を手にいれたければFIREを実現するのが適する方法になります。

そういう意味では、FIREは静かな退職を選択することも、選択しないこともできる“上位互換”ともいえます。

終わりに

以上、静かな退職は、必ずしもネガティブなもの、あきらめや逃避ではなく、「自分にとって何が大事か」を問い直した人が選ぶ新しい働き方・生き方のひとつだと思います。

ただ、静かな退職の状態に身を置くうちに、「そもそも会社に時間を捧げることが違うのでは?」といった疑問に直面することもあるかもしれません。

その時のために、FIREのFI(経済的自立)を達成しておけば、静かな退職から本当の退職へと選択肢を広げることが可能です。

こうした静かな退職(ミニFIRE)→経済的自立(リアルFIRE)、というルートも、本当の意味で自由な人生を手に入れるための合理的で実践的な方法だと思っています。


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自己紹介

2022年3末に完全リタイア。FIREの自由で創る”自分らしいセカンドライフ” としてFIRE-Driven Lifestyle Innovationをテーマに、日々の気づきや経験を発信して精神的に豊かなFIREを応援します。
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