完全リタイアから2年が経過しましたが、相変わらず「会社員には決して戻れない」と感じています。
この心境には、リタイア後から現在に至るまで、3段階の変化がありました。
そして今回、新たに加わった4段階目、それは「自分が本当に満足できる仕事は、もはや見つからない(育てる時間はない)」という感覚です。
今日は、リタイア後から現在までの「会社員に戻れない心境の変化」を簡単に振り返り、そして今の思いを綴ります。
会社員に戻れない心境の変化(リタイア~)
リタイア後、「会社員には戻れない」という思いは、段階的に深まっていきました。
それを①リタイア直後、②リタイアから1年後、③リタイアから1年半後の3段階に分けて振り返ります。
①リタイア直後
リタイアからしばらくすると、毎日定時に会社へ行き、目標に向かって働き続けること自体が、物理的な耐性としてもう無理だと感じました。単純に「こんな生活にはもう戻れない」と、肉体的にも精神的にも拒否反応を覚えたのです。
②リタイア1年後
1年が経つころには、リタイア生活のリズムがすっかり身に付き、「自分らしく過ごせる居心地の良さ」を日々実感するようになりました。そうなると、会社員として他人の目標(会社の目標)のために自分の時間を犠牲にし、優先順位を変えて生きる、そんな他人軸の生き方には、もう戻れないと思うようになりました。
③リタイア1年半後
1年半が過ぎたころ、「かつて背負っていた責任感」を思い出しました。
その責任は、「任されている」という承認欲求を満たすためのものだったと気づきました。
しかし今となっては、仕事を通じて他者から承認を得たいという気持ちはすっかり消え、責任を負ってまで働く価値自体が見出せなくなっています。
リタイア2年後の今の心境
そしてリタイアから2年経った今、感じているのは、「前職以上に思い入れを持てる仕事は、この先出会えない」という確信です。
つまり、たとえ仕事に戻ったとしても、以前のような満足感ややりがいは得られないだろう、ということです。
なにしろ、経済的自立を果たしても、40代後半まで仕事を辞めずに続けたのは、その仕事に「やりがい」があったからです。
それは、お金や出世、保身といった利害ではなく、長年育ててきたプロジェクトへの好奇心やゲーム感覚の「どうなるのかわからない」という面白さがあったからでした。
思い入れのある仕事というのは、ふと湧き上がるものではなく、自分で計画し、時間と労力をかけて育てる中で、少しずつ生まれるものです。
リタイアした今、突然そんな仕事に出会える可能性は、現実的にはほとんどありません。
終わりに
以上のように、リタイア後から一貫して「会社員には戻れない」という感覚は強まり続けていますが、今回の心境は、単なる「働きたくない」というレベルではなく、「仕事を通じた自己実現は、もう別の形で求めるしかない」という、静かな確信に近いものです。
30代の頃のように、未来を深く考えず突き進めたエネルギーがないのは、少し寂しくもあります。
けれど、人生の残り時間を考えると、FIRE後の生活で、仕事以外の楽しさや自己実現を追い求めることこそが、これからのバランスの取れた生き方だと感じています。
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