投資詐欺にひっかかる人のなかで「何度もひっかかる」というリピーターがいます。
そうした被害者のインタビューをみるとある共通点を感じます。
一般に詐欺にひっかかるのは「お金に目がくらむ」というパターン(7つ)ですが、そこに当てはまらない自己破滅的な「夢をみたい」というのもあります。
今日はそうした投資詐欺にかかりやすい傾向について綴ります。
投資詐欺にかかりやすい傾向(共通点)
一般的に「投資詐欺にかかりやすい傾向」というものがあると思います。
その傾向を洗い出したらおおかた以下の7つとなりました。
①過度なるリスク許容: ありえない高いリターンを求めがちな特性
②信じやすい性格:有名人であったり信頼できる人のいう事は正しいと信じてしまう特性
③金融リテラシーの欠如:投資や金融知識が不足して的確な判断ができない人
④強い成功願望: 短期間で大きな利益を得たいという欲望が強い人
⑤ここだけの話を信じる:「ここだけの話」という例外的儲け話が世の中にあると信じる人
⑥損失奪還:過去の投資損失を取り戻したくてしょうがない人
⑦自己肯定感が低い:自分の判断に自信が持てず他人の意見を信じやすい人
こうした7つが投資詐欺に遭遇しやすい「あるある」で、その根本には「現状から脱出したい」という欲があると思います。
例えば「お金があれば世界が変わる」、「もっと良い暮らしをしたい」、「一発逆転したい」といった欲です。
現状を変えたいという欲望は、成長や変化をもたらすのである程度は必要ですが、度がすぎるとそれら7つと相まって詐欺にひっかかりやすくなると思います。
夢をみたい人
そのうえで、この7つに当てはまらない「特殊事情」を持つ人がいることに最近気が付きました。
それは投資詐欺の被害者インタビューをみていた時に気づいたことですが、「詐欺でもいいから信じたい」というメンタリティーの人がいたのです。
その人は投資詐欺撲滅をめざすYOUTUBERが収録したコンテンツに出てきた人物で、詐欺を暴くYOUTUBERに対し「夢をみて何が悪い!」と悪態をついたのです。
たとえ投資詐欺という明らかな証拠を見せられ、詐欺だと薄々わかっても、そのうえで「信じるものが欲しい」といったメンタリティを持っていて、詐欺と疑っても手を引かないのです。
ならばドリームジャンボ(宝くじ)で夢見りゃいいのに?とは思ったのですが、きっと当人は宝くじでは物足りなく、投資だからこそハラハラして気持ちが良い、それを信じたい、だから夢を奪うな、という心境なのでしょう。
その意味では「ギャンブル以上で宗教以下」といったものかもしれません。
なにしろ某宗教団体も信者による献金が世間を騒がせました。
そんな宗教軸でお金がなくなるのではなくて、投資軸の夢見る盲者としてお金が無くなって破滅的な人生を歩んでしまうのでしょう。
自分のメンタリティーを振り返る
こうした詐欺に会った人を「自業自得だ」と言うのは簡単です。
ほとんどのケースは「脇が甘い」ということかもしれませんが、経済的に不満や不安がなければそもそも脇が甘い人も詐欺には巻き込まれにくいと思います。
というなかで自分を振り返ってみました。
でも思うことは、自分はそもそもお金に対して期待や妄信が無いと思います。
「お金があれば世界が変わる」とは思いませんし、楽して儲けたいとか、大金持ちになりたいということもありません。
リスクを取ればそれに見合ったリターンはある信じますし、また人を信じやすい性格ではあります。
ですが同時に、リスクはヘッジをするし、人を信じるなら同じだけ勘ぐる面もあるので、そんなビビりな性格ゆえ投資詐欺にはひっかかりにくいと思います。
終わり
株高が続くなかこうした詐欺は広がる気がします。
手口としては「有名人を語ってLINEに誘導し投資を誘う」は減らないでしょう。
そんな詐欺広告はプラットフォーム側で制限かかるまでの問題かもしれませんが、くれぐれも、メディアに露出の多い有名人が個々の投資相談をLINEで対応するなんてありえないので要注意です!
そんな詐欺師に向ってLINEで「あなたは本当に〇〇さんですか?」なんてのは愚問です。だって「いいえ、詐欺師です」なんて答えるわけありませんから。
ちなみにそういう質問をする人も「信じたい」「夢を見たい」のかもしれません。
夢はしっかり寝ながらみましょう!
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