時々、リタイア生活の幸福度を二者択一で比較して自分が何をどの程度大事にするか価値観を見極めます。
例えば、どちらか1つを取るとしたら、
①質素な日々ｘ豪華な旅行（普段のリタイア生活は質素な居住環境に住み、旅行で豪華ホテルやらで過ごす）、
②豪華な日々ｘ質素な旅行（普段のリタイア生活はやや居住環境にこだわるが、旅行は質素なホテルで我慢する）、
というものです。
リタイア後の趣味として旅行は重要です。
それゆえ同じ生活費予算のなかで、リタイア後の幸福度の高い日々の過ごし方として、「日常」に重みを置くか「オフ（旅行）」に重みを置くかといった比較から大事なものを推し量ったりします。
今日はこの問いに基づいてリタイア生活の意義を綴ります。
サラリーマンの頃の生活価値観
まず、サラリーマンの頃なら前者の質素な日々ｘ豪華な旅行を選びます。
どうせ仕事で忙しい日々なので、時間的に多くを過ごさない居住地は質素でも、より旅先での過ごし方を豪華にするという考え方です。
その方がオフとなる旅行をリフレッシュしながら非日常をより楽しめ、それを励みに仕事にも張合いがでるということにもなります。
この僕の考えの根底は「仕事期間は完全に犠牲時間だ」という前提で、そこに贅沢な日常を組み込まなくても良いという価値観の反映です。
家族がいた頃は家族のために広くて良いところに住んだりはしましたが、独身に戻ってからは、自分だけなら合理的な考えになる部分はありました。
リタイア後の生活価値観
ですがリタイア後（かつ独身）での生活価値観は少し揺れます。
リタイアすると自宅で過ごす時間が長くなりますし、その時間をゆとりあるものにせずして旅行にお金をかけても意味があるのか？と思えるからです。
例えば１か月のうち３週間分は在宅し１週間分は旅行するような割合で送っていますが、生活の75%を質素にして25％の旅行を豪華にすると、自宅で過ごす時間がリタイア後は長くなる分、トータルのリターンが悪くなるからです。
旅行は一番の趣味とはいえ、それでも25％の旅行のために75%の時間のほぼ多くを過ごすことになる日々の生活環境が窮屈では幸福度が下がると思えるのです。
言い換えると、リタイア生活は「日常の時間に幸福を求めている」といえますし、これがサラリーマンの頃の思いとは違う点です。
今の現実の折り合い
では、リタイア後は居住環境によりお金をかけて幸福度リターンを高めたか？と考えると、なかなか現実の折り合いは簡単ではありませんでした。
なぜならまず自宅はマイホームなので、賃貸のように簡単に借り換えて、もう少しよいところに住むことができないというのがあります。
これが賃貸の（持家と比較した場合の）柔軟性として良い点で、それを活かすことができません。
なので実際の現実生活での決着はというと、
・日常生活＝リタイア前とリタイア後で生活居住空間は変わらない
＊そもそも生活居住空間は満足しているので良しとしていますし、家具や日用品はミニマムにしていて居住空間としては住宅ローンは大きくもその他はコストをかけていません。
・旅行生活＝リタイア後は旅行頻度が高くなったので、都度、豪華になることはなく、1人旅であれば質素なビジホ利用が多い（でも頻度が増えたので生活費における旅費は増えた）
というものです。
つまり、完全リタイア後は職場で過ごす時間が、①自宅で過ごす時間と、②旅行先で過ごす時間、に化けてしまうので、自宅は現状維持で良いとなると、リタイアで増えた旅行時間は割と質素なホテルに泊まったりで生活費増を吸収するようにしています。
以上から、僕の現実的な落としどころになったのは、
①質素な日々ｘ豪華な旅行ではなく、
②豪華な日々ｘ質素な旅行でもなく、
③変わらない日々ｘ質素な旅行量の増加、
といったオチになっています。
ただ、リタイア生活はリタイア前より生活費は増えてしまいましたが、それ増加分以上の幸福度のリターンにはなっている気がします。
終わりに
以上の通り、やはり基本、完全リタイア後は自宅で過ごす時間が長い分、その生活環境が妥協のないように良質にすることが不可欠だと感じます。
ただ、持ち家ゆえ自宅環境は変えられませんし、リタイア後の時間を使って旅行することも増えたので、旅行の質はそこそこで妥協して生活コスト増を吸収しています。
リタイア後の人生で、どこにより大きな価値を置くかは人によって違いますが、僕はやはり過ごす時間の割合で割り振り（＝日々の居心地の良さ）を重視していると実感します。
リタイア後はどんな生活を送るかは漠然としたイメージだけでなく、自分が何を大事にしたいか、その時間配分も考慮しながら考察することが大事だという実感であり気づきを共有するなかで、皆さまにとって何かの参考になれば幸いです。
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