世間では「今を大事にする人は消費を、未来を大事にする人は貯蓄をする」と言います。
僕は会社員時代、「リタイア後に目いっぱい遊ぶ」と決めていたので、より「貯蓄(節約)」に力を注いできました。
それゆえ、現役時代の長年の貧乏根性というか節約習慣がリタイア後には簡単にとれません。
いくら財布の紐を緩めようとも、すぐにクルクルって紐を締めてしまう感じです。
こんな状況では「お金を使う」が上手にできません。
ということで今日は、長年の節約習慣という厄介者に向き合い「リタイア後の良いお金の使い方」に取り組むリアルを書きたいと思います。
リタイア前とリタイア後の節約方針
僕はリタイア前から「無駄な消費」や「浪費」は避けてきました。
例えば、固定費(住宅ローン、携帯電話、ネット回線、保険等)を見直し、無駄な消費を無くす対処。
期限切れで食材を捨てることがないよう、必要分を購入し管理するといった浪費の排除です。
節電も意識し、オール電化で7000円/月、水道料金は最低料金といった請求額です。
お金の問題より「無駄な資源を使わず地球に優しく」といった気持ちです。
こうした節約習慣や省資源志向は、リタイア後もまるで変わりません。
その習慣は良いのですが「日常で思い切ってお金を使う」が少なかったのが弊害です。
それゆえリタイア後の悩みは、「資産を効果的に使う」に頭を切り替えても、気持ちや体が「使う」についてこない感じです。
お金を使う長期的な展望
ということで、お金を使う長期的な展望を以前、立てました。
具体的には「残された人生の時間」と「リタイア資金」の兼ね合いから、人生を3段階に分けてお金を適切に使う方法です。
その3段階とは、
ステージ1:アーリーリタイアの賞味期限切れまで(いま~65歳)
ステージ2:健康年齢でいられる期間(65~75歳)
ステージ3:人生の終焉で省エネモード(75~100歳)
これは、FIRE前の「お金を貯める」の目標から「お金を使う」の目標変化への戸惑いについ書いた記事にある通りです。
大事なのは、「体力」のあるアーリーリタイアの早い段階で、リタイア資金を「体験やスキル獲得」に投資し、残りの人生でより長く活用することです。
お金を使ううえでの大事な要素
お金を使う時には「体力」もそうですが「誰と使うか」と「何に使うか」も大事です。「誰」でいくと「1人」よりは「家族や友人と」であったり「何」については「愛を感じるもの」といったことになります。
「愛」って、別に「パパ活」をしようといったことではありません!
自分が大切に思う経験、スキル、好奇心など全てを括って「愛」を感じるものに使うという意味です。
愛着や愛情も持てないものにお金を使うのは無意味です。
やはり自分にとって愛情を感じる価値ある「コト」や「モノ」に変換するに限ります。
以上、長期的な視点ではかなり明快だと思います。
短期的なお金の使い方の方針
問題は、こうした長期展望を受けての短期/日々の出費にどう向き合うかです。
そこで「節約習慣」が邪魔をします。
意識してやっていることが2つあります。
1つは、旅行といった体験や感動につながるものや、自分の生活をより豊かにするスキル(今はカメラ、語学、料理など)は、必要と感じたら、出費を惜しまず、直ちにやることです。
ただ、これらは数週間から数カ月単位で1回発生するものなので、都度、出費をしますが、「日々の出費」ではありません。
そこで、2つ目の、日々の出費として意識しているものがあります。
それは、家族や友人等との「食事」、友人との共通の「趣味の時間」に、前のめりにお金を使うことです。
安くて美味しい居酒屋も好きで、友人とは行きますが(落ち着きますが)、時には会員制レストランに行って「ちょっと贅沢に行こうぜ!」というものです(ドキドキしますが)。
今の「ステージ1」だからこそ「体力」もあれば友人を含めた「遊ぶ機会」も豊富です。
実際、80歳を超えた母に会うといつも「友人の多くが認知症や病気で、一緒に出掛ける機会がほとんどない」と言います。
日常生活でのお金の使い方のリアル
以上の方針で日常生活を過ごしていても、自分1人でお金を使う場面では、どうもブレーキがかかったままです。
これはブレーキというより「素のまま」にお金を使っているともいえます。
例えば今日の夕食は、とっても質素でした。
合計で188円。。。
真イワシ(千葉九十九里)を4匹1パック、20時すぎの半額販売となるタイミングで、いつものスーパーで買った物です。
帰宅してから15分で料理は終わります。
フライパンにクッキングペーパーをひけばイワシ特有の臭みもフライパンにつかず、ほど良い焦げ目で焼けます。
梅雨の季節に脂が乗ったイケイケのイワシ君丸ごと食べるし、その肝のほろ苦さがビールや日本酒にはピッタリです!
別に節約をしているわけではないのです。
1人の食事は本当に欲しいものを食しているだけのことです。
一握りで1000円を超える上トロではなく、イワシ君と缶ビール1本に、今日は最高の価値を感じたのです。
リタイア生活での財布の紐の緩め方
もし、自分の価値に基づいてお金を使うのではなく「より値段の高いもの」にお金を使いだすと「魂が暴走」し、消費地獄に陥る気がします。
日常の1人の時に「あえてお金を使え」と1000円の上トロを買ってしまう状態です。
自分の自然なる価値観を蔑ろにして、お金を多く使うことを目的にすると、消費地獄が生じる気がします。
今日はイワシ君を頂きながら「自分の自然なる価値観には素直に従おう」と思いました。
終わりに
そんなこんなで、このイワシ君を頭からガブっと食べるための調理です。
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