ゴールデンウイーク真っ只中、自由を満喫中のサラリーマンはこう思うかもしれません。
「リタイアをすれば毎日がゴールデンウイーク。」
「好きなことをして、好きな時間に寝て、好きな時間に起きれる」と。
ですが実際、そんな単純ではありません。
その程度の欲求はすぐに満たされます。
そして、その欲求の向こうにある「自分が欲しているもの」が出てきます。それが本来の自分らしい自由の過ごし方になります。
「一体それは何だ？」と思われるかもしれませんが、実は簡単にそれを見つける方法があるのです。
そんな僕の経験を綴りたいと思います。
アーリーリタイア直後の短期的・即物的な欲求とは
好きなことをして、好きな時間に寝て、好きな時間に起きる、という生活に憧れるかもしれませんが、そう長くは続きません。
ちなみに僕のアーリーリタイア後の２大欲求は、
・朝寝坊をする
・平日の昼間から外のみをする
といったことでした。
目覚ましを使わないで朝寝坊をしたり、平日の真昼間から飲むのは、サラリーマン時代にできなかった欲求です。
すぐに満たされる短期的・即物的な欲求
こうしたサラリーマンの頃にできない「反サラリーマン的な欲求」は直ぐに飽きます。
実際、気持よく朝寝坊をして「あー良く寝た。毎日がこんなに寝れるなんて幸せだ」と思ったのは最初の１か月です。
そのうち目覚ましをかけなくてもサラリーマン時代より早く起きるようになりました。
平日昼間の「外のみ」も同じです。
最初は「リタイア民の特権だ」と高揚感とともに全力で飲んでいました。
すると夕方の早い時間から寝てしまい１日を無駄にしてします。いつのまにか昼飲みをセーブするようになります。
こうした即物的な欲求は、リタイア後の短期間で満たされ、そして興味を無くしていくものです。
リタイア後の自分の本当の欲求
こうした欲求を満たすうち「サラリーマンを辞めたのか」という実感が高まります。
そして徐々に自分らしい過ごし方へと、時間やエネルギーを使うようになります。
何度か記事にしましたが、僕にとっては新しい趣味を始めたり、興味関心のあるジャンルの教室に通ったり、仕事に関係のない分野の資格を取ることです。
リタイア前と後で「本質的な欲求」は変わらない
そして「はっ」と気が付くのです。
「サラリーマンの頃もリタイアした今も、本当に自分がやりたい本質って何ら変わらない。」と。
僕にとっては「知識やスキルを身に着ける」ということをリタイア後も同じようにしているだけです。
サラリーマン時代は、仕事が上手くいくようにと、業務上の知識やスキルを身に着けていました。
一方、リタイア後のいまは、楽しい生活を送れるように新しい知識やスキルを身に着けています。
サラリーマンの頃の「より良い仕事のため」からリタイア後の「より良い毎日のため」と、目的や対象が変わるだけ。自分のスタンスはなんら変わっていないのです。
人によって異なる「本質的欲求」について
こうした本質的な欲求はリタイア前も後も同じである、ということは、僕に限らず、多くのリタイア民に共通すると思えます。
実際にリタイアした人をみていても、リタイア前後で共通点があると感じます。
例えば、会社で人の役に立つ、世の中の役に立つことを価値あることとして取り組んでいた人は、リタイアをしてもボランティアなりの方向で活動しています。
あるいは会社で、自分が影響力を発揮して承認されることに喜びを見出していた人は、リタイア後も承認欲求が強く、サラリーマン時代と同じような振る舞いをしている人もいます。
サラリーマン時代に新規事業などを手掛けることを生きがいにしていた人は、リタイア後、急に郊外に移住して、まるで現役時代とは違う芸術に溢れる新しい生き方をしている人もいます。
アーリーリタイアの先にあるものの見つけ方
結局、いくらゴールデンウイークをのんびりと、あるいは怠惰に過ごしていても、それはあなたにとって本当の「自由」ではありませんし、その先にあなたらしい自由がきっとあります。。
いまのサラリーマン生活で自分が価値を置いていることが、いずれリタイア後の生活で、自分の生き方になってくるはずです。
リタイア後の自由がどうなるかの回答は、実は、既にいまのサラリーマン生活に重要なヒントがあるのかもしれません。
そしてその自由を実現するコストもサラリーマン中に貯めておけば、自由を満喫する大事な原資になります。
自分を振り返るゴールデンウイークにしてみてはいかがでしょうか？
