リタイアがもたらす残酷なことの1つが「人間関係の棚卸機能」です。
リタイアをすると、現役時代と変わらず関係が続く人と、急に疎遠になってしまう人がいます。
なぜなら、自分がリタイアすることで、相手にとって自分の持っている「利害(メリット)」が無くなり、つきあい方が変わる人が出てきます。
今回は、そうしたリタイアがもたらす「人間関係の棚卸機能」について書きたいと思います。
サラリーマン時代の人間関係-2分類
サラリーマン時代、仕事を通じて多くの人と知り合いました。
ほとんどは「仕事を通じた関係」だけに留まるのですが、なかには共通の趣味であったり、気が合ったり、尊敬しあえたりする間柄だと、仕事の枠組みを超えて「プライベートのおつきあいをする関係」になります。
仕事の用事が無くても、お互いに連絡を取り合ったり、近況報告をしあったりします。
リタイアで分別される人間関係
自分がリタイアをすると、そうした人間関係がはっきりと棚卸されます。
プライベートでつきあっていた人が、リタイアをしても、そのプライベートの関係が続く人もいますが、なかにはリタイアを契機に急に疎遠になる人もいます。
サラリーマンとしての立場や権限が大きい人は、そうした人が出てくる確率も高くなります。
プライベートの関係と思っていた知り合いの冷たい対応
僕は、アーリーリタイアをしてから、プライベートのレベルでおつきあいをしていた人に連絡を取り、挨拶を兼ねて会う機会を作ってきました。
ほとんどは、これまでと変わらない関係であることを再確認できます。
ですがなかには、急に対応が変わった知人もいます。
そういった人は、こちらが「プライベートのレベルで交流していた」と思っていても、相手は「利害関係だ」といった、そんな噛み合っていない間柄だと思います。
連絡をしても反応が薄かったりすると、自分だけが「プライベートのレベルで交流していると勘違いしていたのか?」と思い、とても残念で悲しい気持ちとなります。
リタイアが人間関係を棚卸することでメリットは高い
ですがこうした棚卸しは必要なことです。
冷たい対応は一時的には残念ですが、一歩ひいて考えると、お互いの人間関係がはっきりして、良かったのだと思います。
「金の切れ目が縁の切れ目」が炙り出されるいうことですね。
「会社の肩書や権限」に興味がある関係は、早かれ遅かれ、「切れ目」によって整理されるものなので、リタイア派ちょうど良い人間関係の断捨離です。
そういった離れる人がいる一方で、棚卸の結果、プライベートのレベルでつきあっていけることを再確認できる人たちもいることでもあります。
終わりに
人間関係は、利害のないつきあいが貴重です。
幾らリタイアで自由な時間ができたからといっても、利害でしか結ばれていない相手と過ごす時間は無駄なものになります。
リタイアライフをよりよくするうえでも、こうしたリタイアがもたらす「人間関係の棚卸機能」は、必要なのだと思います。
ただ、残念な気持ちもあり得ると、期待値を低めにしておく方が、精神衛生には良いとは思います。
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